Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー【完全版】 SHINJUKU LOFT presents 椎名慶治×松本明人(真空ホロウ)×涼木聡(Yeti)(web Rooftop2017年10月号)

10月23日の新宿LOFTでのこの3マンは見逃せない!!
どんな化学反応が起こるのか…、是非ご期待を!

2017.10.18

ボーカルを選んだ理由

——みなさんがボーカルというパートを選んだ理由は何だったんですか?

椎名:僕は単純です。面倒臭かったんで。弾きたくないし、弾けないし、痛いし。

松本:あー、指が(笑)。

椎名:CとかDとかまでのコードは良かったけど、そこにフラット5とかついて、「テンションコードって何?」ってなって。もう面倒臭いってなって。それが高校生くらいの頃で、もしやるならボーカルだなって思ってました。だから全て面倒くさいってところで。機材を買うのも面倒臭いなって。持ち運ぶのも、背負ってる姿を見てても可哀想って思っちゃうんで。特にドラマーの人とかって、どんだけガラガラ引くのって。いや、売れちゃえば勝ちだけど、売れるまでの話ですよ。売れるまでは、何もかも持つのが面倒臭いって思ってたから。

涼木:身軽さみたいな感じですか?

椎名:身軽さが一番。だから僕は地方とかに行く時も、鞄も何も持たないで行くので、スタッフの人に今でも驚かれるくらいなんですよ。とにかく両手が塞がってるのが、ダメなんですよ。

涼木:今日もお茶だけ持って来られましたもんね(笑)。

一同:(笑)

椎名:そうそう、差し入れとかね。そういうのはいいんだけどね。だからそういう意味で、ボーカルを選んだんです。

一同:えー!!

椎名:だって、元々はパソコンですから。

松本:パソコンも持って行けないですもんね。

椎名:そうそう、面倒臭い。なのでボーカルになりました。偶然です! 運が良かった。

松本:次は僕ですね(笑)。僕はその後に…。

涼木:ビー玉の後?(笑)

松本:そうそう(笑)。ビー玉の後に、カセットテープを録音出来る機械を手に入れるんですよ。

椎名:それは、ラジカセってこと?

松本:ラジカセのサイコロみたいな形をしたのがあって、それを僕は遊び道具として使うようになって。誰しもが思うと思うんですけど、「録音した自分の声って変じゃない?」ってところから始まって、それが楽しくなって。例えば親の車の助手席に乗ってお兄ちゃんのお迎えに行く時とかに、街の様子を見たり。おじいちゃんが通ってるところを見たとしたら、「なぜこのおじいちゃんのベルトは茶色いんだろう〜♪」みたいなことを歌にして録ってたんです。

椎名:うわっ! すげー気持ち悪〜い!

一同:(笑)

椎名:すごいわ。やっぱり違いますね。

松本:そこから作詞、作曲を。

椎名:だよね! 幼稚園児で?

松本:そうですね。3、4、5歳くらいから。で、今です。

一同:(笑)

涼木:一気に、今(笑)。

椎名:すっげーわー。なかなかいなくないですか? 家で自分の声を録音して、「うわっ、気持ち悪い」までは俺もやったから分かるんですけど、それを持ち出して、街中の景色を見ながら全てに対して歌や歌詞を付けてったり。きっと、お兄ちゃんを迎えに来たよっていう歌も作ってると思うし。

松本:そうなんです。僕がギターを弾けるようになって初めて作った曲が、お兄ちゃんが海外に留学に行くってなった時に、寂しくてっていう内容の曲だったんです。

椎名:お〜(笑)。そうなんだ。

松本:『飛行機雲』って曲なんですけど。

椎名:どっかで聞いたことがあるぞ、その曲名!

一同:(笑)

椎名:面白いね。この話の後に笑いを取らなきゃっていう空気みたいになってるけど、笑いはいらないからね。素直に本当のことを話そうね(笑)。涼木くんは、何でボーカルを選んだの?

涼木:(笑)僕は、そんな環境だったんで、自然とバンドを始めたんですよね。ギターソロとか格好いいなって思ってて、ギターリストにすごく憧れがあったんです。ガキの頃は歌もあんまり上手くないなって思ってたんで、ギターリストとして僕は活躍するんだって言って、お年玉でエレキギターを買ったんですね。今でもそうなんですけど、昔からホームページを見たり、雑誌のインタビューや、アーティストさんのパーソナル・インタビューをこと細かく読むのが好きなんですよね。ガキの頃からいろんなのを読んでると、当時は10代の頃から超活躍しているアーティストさんがわんさかいて、自分も中学校に入り立てで、今仕込んでおかないと僕も10代のうちに羽ばたけないって思って、TASCAMとかのテープのMTR(録音用機器)を買って。曲を作れなかったら多分音楽で稼げないし、歌詞も書けないと稼げないって…。

椎名:すっげー、現実味があるよね。

一同:(笑)

真空ホロウ_1.JPG

涼木:って思ってたんですけど、実際は奥手だったんでギターリストとしてバンドを始めたんですね。たまたま高校に入ったくらいのバンドで、ボーカルの子がバイクで事故ってライブが出来なくなっちゃって。曲とかを作ってたのが僕なので、僕本人は歌えるじゃないですか。じゃあ歌おうってなって、そこからボーカルです。

松本:たまたまなんだね。

椎名:友人が事故ったおかげなんですね。そこが転機だったっていうね。

涼木:そうですね。だから彼に、事故ってくれて有難うっていうか…。

一同:(笑)

松本:その彼はご存命ですか?

涼木:あっ、ご存命です。

松本:良かった(笑)。

涼木:「複雑骨折、有難う!」です。

一同:(笑)

椎名:じゃあ、大丈夫だね! いや〜、面白いなあ。今日は楽しかったです、有難うございました!

一同:(笑)

椎名:すごいですね。やっぱり自分以外の音楽のスタートや、そのきっかけ、どこで分岐して、何が起きて、そして転機が起きて今に至るのかっていうのは、なかなか聞けないじゃないですか。ましてや俺は、ボーカル対談っていうのはあんまりしたことがないから、そうなんだって思って。大満足です!

——じゃあ続いて…。

椎名:あっ、まだ続くんだ(笑)。

一同:(笑)

 

椎名_2.jpg

 

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LIVE INFOライブ情報

SHINJUKU LOFT presents 「Sunrise of #3」

2017年10月23日(月)新宿LOFT

OPEN 18:30 / START 19:00

前売り 3500円 / 当日 4000円(共にドリンク代500円別)

【出演】

椎名慶治 / 真空ホロウ / Yeti

【前売りチケット発売中!!】

・ e+一般(Cチケット)

・ LOFT店頭(Cチケット)

・ ローソン(Cチケット/L:70044)

【入場順】

1. Aチケット(e+プレオーダー/受付終了)

2. Bチケット(ライブ会場バンド手売り)の並列

3. Cチケット(e+一般・LOFT店頭・ローソン)の並列

【主催・企画・制作】

新宿LOFT

【お問い合わせ】

新宿LOFT 03-5272-0382

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