Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューTHE COLTS(Rooftop2017年4月号)

これぞごった煮ロックンロール・サーカスの真骨頂!
結成25周年を迎えたルーディーズが奏でる極彩色のワンダーランド!

2017.04.01

世界観とアプローチが異なるコルツとマックショウ

──今回のモッズとのスプリットCDとツアーを発展させて、フル・アルバムを作ってみたり、両者主催のフェスをやってみたり、何らかの形で次の展開につながると面白いですね。

KOZZY:そうなるといいよね。そこにいまの時代のルーキーを巻き込むのも面白いだろうし。

──モッズがスカーフェイスを立ち上げてコルツを巻き込んだように、いまやコルツがルーキーを巻き込む時期になったのかもしれませんね。

KOZZY:そうかもね。僕らがB.A.D RECORDS UNITEDを始めたのは間違いなくスカーフェイスの影響だし、B.A.Dからコルツのオリジナル・アルバムをようやく出せたのは感慨深いことなんだよ。マックショウはシンプルなロックンロールだから時間も割けるんだけど、コルツはちゃんとやりたいと思うと、その3倍くらいの時間がかかるんだよね。

TOMMY:コルツとマックショウはレコーディングのアプローチが全然違うよね。その違いが何なのかは自分でもよく分からないんだけど。

KOZZY:マックショウの場合はロックンローラーとしてのグルーヴ感やOKラインがあって、曲にしろ歌詞にしろマックショウなりのOKラインをクリアできていればいいんだよね。それと比べてコルツは音数も多いし、もうちょっと複雑なんだよ。「ちゃんとコルツらしくあるのか?」っていうメンバーにしか分からないバランスやOKラインがあるわけ。

TOMMY:そういうのは頭で考えてできるものじゃない気がするよね。

KOZZY:うん。「YAMA-CHANGはちゃんとYAMA-CHANGであるか?」とか、「JOHNNYがJOHNNYであるか?」っていうのが大事。「僕がちゃんとコルツの岩川になってるか?」とかさ。その絶妙なミックス感がみんなの待っててくれたコルツだし、コルツならではの痛快な感じを出すのが重要なんだよね。だから誤解を恐れずに言えば、楽曲とかアレンジ自体はそんなに重要じゃない。僕が「こういう感じでやるよ」って簡単なデモを作っていくんだけど、そこから大きく変わることはないし、レコーディング自体は早いんだよ。「Boys From The County Jail」だって、僕がスタジオでメンバーに唄って聴かせれば自ずとコルツの世界観になっちゃうし。

──それも四半世紀におよぶファミリー感が為せる業なんでしょうね。

KOZZY:コルツのメンバーにはミュージシャンとしてのエゴが全くないんだよ。ゴキゲンな空気感で演奏したいとか、バンドの世界観を良くしたいくらいの欲しかない。お客さん目線でやってる部分も大きいしね。

TOMMY:だけど、今回の『BASTARD!』はすごくコルツらしいと自分でも思う。「ああ、まだこういう感じもいけるんだ?」って思ったしさ。

──この先もコルツの活動はマイペースなままですか。

KOZZY:ここで無理にペースを早めてもねぇ……(笑)。

TOMMY:自分たちの首を絞めるだけだから(笑)。

KOZZY:せっかくこうしてアルバムを出せたことだし、年内にまたツアーをやりたいとは思ってるけどね。もうひと山作って25周年を総括してもいいんじゃないかって。

──ここまで来たら、もはや解散する必然性は皆無ですよね。

KOZZY:まるでないよね。

TOMMY:何が解散なのかがよく分からないもんね(笑)。

KOZZY:どれだけスパンが空くか分からないけど、また次のアルバムを出したいしね。さすがに来年はちょっと難しいけど、コルツの一番分かりやすいところを凝縮させた『BASTARD!』みたいなアルバムを作れたのは自分でも嬉しい。今回、古い曲を入れてみて再確認したんだけど、僕がスクエアなロックンロールの曲を書かなくなったのはコルツがきっかけだったんだよね。いわゆるロックンロールの鋳型には当てはまらないし、何のことを唄ってるのかよく分からない曲もあるけど(笑)、伝わるものはちゃんとあるから面白い。

──ちなみにマックショウは今年で15周年ですよね。

KOZZY:そうだね。世界観に制約のあるマックショウは、それはそれで好きなんだよ。曲を書く難しさを楽しんでる部分もあるしさ。今年はマックショウの活動を減らしてコルツを多めにやりたいと思ってるんだけど、その代わりマックショウでも何かイレギュラーで面白いことをやりたいんだよね。ネタはいくらでもあるし、やりたいことは尽きない。だから懲りずにいろいろと仕掛けていくよ、今年も。
 


 

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THE COLTS
BASTARD!

PACE-002/価格:3,000円+税
2017年3月22日(水)発売
発売元:株式会社スペースエイジ
LABEL:B.A.D RECORDS UNITED

【収録曲】
01. Pistolero
02. Mr.Bastard!
03. Boys From The County Jail
04. Diablo
05. Old Maid
06. No Way Out
07. King Of Comedy
08. Loteria
09. トリックスターのテーマ
10. Wrong Way
11. パーティやろうぜ
12. ブルースに溢れて
13. Beautiful Days
14. Bye Bye Blackbird

THE MODS×THE COLTS
SCARFACE A GO GO

RHR-12/価格:1,500円(税込)
発売元・販売元:ROCKAHOLIC Inc.
ライブ会場&通販限定販売

【収録曲】
01. SCARFACE A GO GO / THE MODS feat. KOZZY IWAKAWA(作詞・作曲:森山達也)
02. HEY! DILLINGER / THE COLTS(作詞・作曲:THE COLTS)
03. 裏切りにkissを / THE MODS(作詞:森山達也 作曲:苣木寛之)
04. CRACKER / THE COLTS feat. HIROYUKI CHISAKI(作詞:森山達也 作曲:森山達也)
05. BLACK DICE / THE MODS×THE COLTS(作詞:森山達也 作曲:THE MODS)

LIVE INFOライブ情報

THE MODS × THE COLTS “LITTLE SCARFACE FESTA 2017”
2017年3月30日(木)赤坂BLITZ
18:00 / 19:00 ¥6,900(ドリンク別)
出演:THE MODS / THE COLTS
チケットぴあ(P-コード 319-203)、ローソンチケット(L-コード 73602)
チケット販売協力店:原宿カウンターアクション 03-3423-8227
問い合わせ:DISK GARAGE 050-5533-0888

THE COLTS Tour 2017『BASTARD!』
2017年4月2日(日)札幌PIGSTY
18:00 / 18:30 ¥4,000 / ¥4,500(ドリンク別)
ローソンチケット(L-コード 12018)
問い合わせ:PIGSTY 011-868-8658 RANSKY 011-688-5161

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