Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューPAN(Rooftop2015年8月号)

祝!バンド結成20年! さらなる挑戦を続けるPAN!

2015.08.01

 関西を拠点に活動し、今年結成20周年を迎えたPAN。圧倒的なライブ・パフォーマンスを誇る彼らは、盟友SABOTENと共に『MASTER COLISEUM '15』を主催。今年10周年を迎える同イベントは、スペシャルな4日間開催に。さらに年末の12月20日(日)には、バンド史上最高キャパとなる、なんばHatchでのワンマンライブ・PANマンも開催決定! 20周年に合わせて、毎月20日にスペシャルなイベントを開催する彼らが、9月20日(日)にロフトプラスワンウエストにて『20祭やDAY!9発目〜PAN CHANNEL〜』を開催! スペシャルな1年をひた走る彼らが語る20年間とは!?[interview:松本尚紀(Loft PlusOne West)]

走り続けるPANの20年、手にした武器とは

──バンド活動20年、実感としてはいかがですか。
川さん(vo):20年やってても自分がベテランっていう感覚は全くないけど、やっぱり長いですよね。
ゴッチ(g):そもそも高校生の時に組んだバンドが、こんなに続くとは思ってなかったんです。だから20周年を目標にしてたわけではないんで、気づけば20年という感じですね。
──20年間で、バンドとしての目標は変化してきましたか。
ダイスケ(b):バンドを始めた時は、何も考えてなかったです。ただ、純粋な売れたいっていう気持ちは、20年間ずっと強くあります。
川さん:人気者になりたいって思って始めたけど、そんなにうまくいかへんかったんです。明確な目標は定めてなかったけど、売れたいっていう気持ちはあって。だから、15年目辺りからは、バンドとしてどうすべきなのか、何があかんのかとかいろいろ考え始めましたね。
──ここ5年ぐらいが、考えて走り続けた5年ということですね。
ダイスケ:そうですね。ちょうどドラムのよこしんが入ったぐらいからは、いろいろと幅広くやっていきましたね。
よこしん(ds):僕は後から入ったんです。
──よこしんさんはすぐにバンドの中に馴染んだのですか?
川さん:そうですね。演奏面では完璧でした。あとはやる気だけを落とさせないように、ライブをしたら毎回ご飯を奢ってました。
──ご飯でモチベーションを保っていたのですね。
川さん:無理言って一緒にやってもらってたからね。ライブをしたら、ただでご飯を食べられるっていうのを刷り込んで、ある日を境にスパッと奢るのをやめました。そしたらもうよこしんは、鈴鳴らして、よだれを垂らしてましたね。
よこしん:誰がパブロフの犬や!
ダイスケ:5回ぐらい奢ったら、パブロフの犬になってたな。割と早めで、安く済みました(笑)。
──実際に、PANに加入してからのバンド活動はいかがでしたか?
よこしん:バンドに入って、まずはスタジオで曲を練習して、2ヶ月後ぐらいに初めてライブをやったんです。とりあえずライブでの3人の呼吸を掴まないといけないと思ってたら、次はレコーディングがあって。それで、レコーディングが終わったと思ったら、次は“マスコロ”があるからと言われて。え、そうですか…みたいな(笑)。
ゴッチ:相当バタバタしてて、忙しかったやろな。
よこしん:最初の頃はほとんど記憶がないですね。忙しいし、曲を覚えるのが大変すぎて。
川さん:PANは今までの積み重ねで、曲がいっぱいあったからね。僕らはそれぞれの曲を作ってきて、その時その時の思い出があるけど、よこしんはゼロからのスタートやったんです。
──まずは曲を覚えるという作業から入って、それと並行してライブでの表現も形にしていったのですね。
よこしん:はい。それで気づいたら、バンドが20周年ですからね。
ダイスケ:めまぐるしいよね。まぁでも状況的に、よこしんが入ってからの5年は、バンド史上一番良い5年です。
──もともとは関西のどこを拠点に活動を始めたのですか。
川さん:最初の頃は、関大前のTH HALLでよくライブしてたんです。そこでずっとやってたら、いろいろと広がっていって。その後は福島の2nd LINEや心斎橋のJANUSとか、今ではいろんなライブハウスにお世話になってます。
──20年間積み上げてきたライブにおいて、変化してきた点はありますか。
ダイスケ:ツアーに出るようになってからは、まず意識が変わりましたね。
川さん:バンドを始めた頃は、友達がライブに来てくれて、そいつらにウケてたら良いだけやって。そんな時に、東京でライブをしてみたら全然相手にされなくて、悔しいって気持ちが出てきたんです。
ダイスケ:漠然とですけど、何とかせなアカンって思いましたね。
川さん:そこで初めて、自分らはどうしたら良いのかとか、自分らの武器って何やろうとか考えるようになったんです。ほんで、俺ら喋れるんちゃうかって思って。今もそうですけど、MCになったら急にドラム以外が全員喋り出したりとかしてて。それが面白いって言ってもらえたんです。
──何か手応えを掴んだのですか?
川さん:喋ることによって、ライブの流れを作れるって思いましたね。正直、演奏どうのこうのはスタジオでできることで、その日その日でライブの空気は違いますから。
ダイスケ:だから、喋りとかMCの重要性は、メンバーみんなの共通意識として確実にありますね。
──メンバーさん同士の関係性に変化はありますか。
ゴッチ:もともとは幼馴染から始まってるんですけど、さすがに今はプライベートで遊ぶとかはないですね。
川さん:仲の良い友達とバンドを組んで遊んでて、その遊びがだんだん遊びだけではなくなって。でも、この遊んでるという感覚は、ずっと出していきたいです。
ダイスケ:プライベートでもメンバー同士で面白いことがあるなら、それをバンドで出したいですね。
ゴッチ:だから、バンドで移動する時とかあまり喋らなかったんです。でもそこに新しい風を吹かしたのが、ドラムのよこしんなんです。
よこしん:僕はステージでは全く喋らないですけど、車の中では独壇場なんです。
川さん:ほんまステージで全然喋らんのに、車ではゴッチと2人でOLみたいな会話してるもんな(笑)。
ダイスケ:僕はいつも助手席なんですけど、後ろからええ歳の男2人がずっと喋ってるのが聞こえてます。
ゴッチ:僕もよこしんと同じくお喋りなんでね。
よこしん:ステージ上はみんな喋るから、僕はいいかなって。でも車の中では誰も喋らんから、あれ? って思ってて。空気悪いのもイヤやなと思って、気づいたらずっと喋ってます。
──かなりお喋りなんですね(笑)。
よこしん:やっぱり、僕は後から入ってるんで、みんなのことを知りたいし、自分のことを知ってもらいたくて喋ってたんです。それが気づけばゴッチさんとしか喋ってない、というだけです。
川さん:よくそんな話題で、そんな喋れるなって思いますもん。ドラマとか心霊の話とか、ほんまはあんな話聞きたくないやろ?
ゴッチ:いやいや、まぁ、聞きたいよ(笑)。
川さん:ウソやん! 興味なさそうに相槌してるし、あんなん何がおもろいねん。
よこしん:もう俺の悪口やん! 俺がおらんところで喋ってもらっていいですか(笑)。
 
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LIVE INFOライブ情報

20祭やDAY!9発目〜PAN CHANNNEL〜
出演:PAN、他ゲスト有り
2015年9月20日(日)大阪 Loft PlusOne West
OPEN 17:30/START 18:30
前売 920円(要1オーダー500円以上)
 
MASTER COLISEUM '15
2015年9月12日(土)、13日(日)、21日(月)、22日(火)大阪城音楽堂
OPEN 12:00/START 13:00
前売 999円(各日)
 
20祭やDAY!12発目
2015年12月20日(日)なんばHatch
OPEN & START 未定
前売 未定
休刊のおしらせ
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