衝撃のミニ・アルバムをリリースしたインディーズ・デビューから約4年目にして、本作を含めすでに3枚のフル・アルバムをリリースしていることにまず驚きました。各作品、進化を感じるのだけど、今回の新作も含めて一貫して言えるのはいつだって言葉に「ユーモア」があって、思わず「クスッ」としてしまう言葉たちで溢れていること。収録されている「ケセラセラ」にもあるように「まぁいいか」と思える不思議。良い意味で悩んでいることも馬鹿らしく感じる、私にとっては立派な12曲の応援ソング。分かりやすい応援ソングや恋愛ソングも良いけど、一癖も二癖もある彼らの楽曲は聴けば聴くほど味わい深いスルメ・ミュージックで、たまらなく愛おしく感じます。私が高校生の時に『あくたもくた』に出会っていたら、卑屈な高校時代もちょっとはマシなものになったのにな（笑）。まぁ、大人になった今でも存分に助けられていますが。何年も愛聴できる万能な名盤をリリースしてくれてどうもありがとう！（新宿LOFT：樋口寛子）