メンバー全員が現役大学生、私からしたらリア充の代表選手のような集団ですが、見事に等身大の負け犬ソングを声高らかに唄っている『アルデンテ』。メンバー全員が特別スタイルが良かったりするわけではないので（←失礼）リアルな作品に感じます。だからなのか非常に興味と共感という親近感を覚えます。個人的に好きな流れは3曲目「零色」から4曲目「幸せやそれに似たもの」です。どちらの曲も初めてライブで聴いた時、この曲は10年後も唄っているような、バンドを引っ張るような代表曲になる強さを感じました。また6曲目「あこがれ」は、誰かに強いあこがれを抱いている人は是非聴いてもらいたい1曲。歌にあるように“あこがれの気持ちがあるだけで生きていける”もの。

　この1枚からどんなバンド・ストーリーを紡ぎ出すのかなと思うとワクワクします。見た目も洗練されてスタイリッシュになるかもしれないし。いろんな意味で今後、楽しみに感じることができる1枚です。（新宿LOFT：樋口寛子）