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沼田まほかる 「彼女がその名を知らない鳥たち」

幻冬舎
741yen(tax in)

 久しぶりにど〜んと暗い恋愛推理小説を読んだ。題名も意味不明な付け方に興味を持った。ちょっと読み進むと、なんだこれは、ちょっとすごいな。その暗さというか怨念というか、隠されたヤバいところを見るという感じで読み進んだ。ちょうど長い船の生活が続いていて、ちょっと落ち込んでキャビンから食事以外ほとんど出ないで引きこもっている時に読んだ。誰とも話したくない日々だった。だからこの作品にどうしようもなく暗さが残った。セックス描写がすごい。こういう恋もあるのか? 船の図書館で偶然手に取った。この作家名前は知っていたけど読んだことはなかった。平成21年が初版なのでもう10年前に書かれたものだ。著者の他の作品を読んでみたくなった。(平野悠)