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土屋慎吾 / 続ゲゲゲのアシスタント

1,000yen
同人誌、中野のタコシェに販売あり

 前著『完全版ゲゲゲのアシスタント』で、素行不良で水木プロ解雇された著者。作風が少年誌に合わず1970年前後、エロ劇画に活路見出し、稿料が破格に良く仕事が右肩上がり…。水木や石ノ森のパクリ言及、版元主催裸女100人パーティなどかなりエグい。著者が意気軒昂な時期がちょうど水木翁の商業的低迷期、遂にエロ劇画雑誌で逆転現象! 本書終盤はほぼホラー、著者の“勘違い”増長。その報いは… 。水木正史に描・書かれない顔の翁の苦闘や姿が見られる。前著には楳図かずおも貴重な素顔? も。本流とされないエロ界隈での青春、業界自体の活気と挫折…ハリウッドとは異なるポルノ界の人々のきらめきと構造的な蹉跌を描いた傑作映画『ブギーナイツ』のよう。昨今、大戦の秘められた史実がどんどん出てきているのも、本作の継続執筆も、「ある人物が存命のうちは語れぬ」ことが表出してくる現象の現れかもしれず貴重な証言。ラストの引き!(尾崎未央)