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山本一成 / 人工知能はどのようにして「名人」を超えたのか?

ダイヤモンド社
1,500yen+tax

 最強の将棋AI「ポナンザ」の開発者がポナンザの開発・改良の過程や、人工知能がどのようなものなのかについてわかりやすく書いた著作。人工知能、AIという言葉がひとり歩きしている中、実際の開発者が図や開発過程の失敗談(10年前はアマチュアにも勝てなかった)、将棋以外のボードゲームのAI、知能と知性の違いや実際に名人と対局した時の世間の反応など、真摯に正直に書くことで人工知能に夢を持つ人にも恐れを持つ人にも響く内容になっている。正直なところ、自分も読み終えるまでは恐れを持つ人の一人だったが、読み終えた後は、人間にしか感じられないことはなんだろう、人間にしかできないことはなんだろうと思うようになった。「人工知能がある知的作業を少しでもできるようになってきたら、その作業において人間の能力を上回るタイミングは、実は目前に迫っています。」という言葉をどう捉えるのか。それはこれからの人間自身だと思った。(ロフトプラスワン:守屋陸央)