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定本 オサムシに伝えて / 手塚るみ子

立東舎文庫
972yen(tax in)

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 手塚治虫と聞いて、何を思い浮かべるか。天才、漫画の神様、アニメーター、医者、哲学者ーーその印象は人それぞれだ。本書は手塚治虫の娘である著者・手塚るみ子の自伝小説であり、「漫画の神様・手塚治虫」ではなく、実の娘視点での「父・手塚治虫」が描かれてる。娘のお願いを真剣に聞いてくれて、母よりも甘やかしてくれる父。家族サービスを大事にしているが、いつも仕事で遅刻してくる父。たまには小さな子どものように無邪気にはしゃいだり、母に甘える父。漫画家・手塚治虫ではなく1人の人間、父親としての一面が垣間見れる。さらに、全ての人に必ず訪れる親との死別が描かれていて、いつかは必ず向き合わなくてはいけない「死」という普遍的なテーマも扱っている。今回の文庫化は2度目であり、故・忌野清志郎の解説も載っている。手塚治虫にあまり触れたことのない世代の人にこそ、是非読んで頂きたい1冊である。(Asagaya/Loft A:山崎尚哉)

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