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清義明 / サッカーと愛国

2016.08.01   CULTURE | BOOK

イーストプレス
1620yen(tax in)

 清義明氏は「サッカー批評」や「フットボール批評」などサッカー雑誌のライターとして、また「フットボール映画際」や「ハマトラ・横浜フットボールネットワーク」の発起人としてサッカー界ではよく知られているが、私が強く認識したのは、2013年頃、新大久保で在特会の差別デモが猛威をふるっていた頃だ。差別デモに抗するカウンター勢の中に「日本の恥!在特会はレイシスト集団」と書かれた大きな横断幕を掲げる人達がいた。それが清氏率いるダンマク隊だったのだ。ナショナリズムを高揚しやすいスポーツであるサッカーは長い歴史の中で差別を徹底的に排除してきた。それは2013年の浦和レッズサポーターによる「JAPANESE ONLY」横断幕の事件において、素早く厳しい処分を下したことでも明らかだ。「スタジアムは世の中の縮図であり、いいことも悪い事も、スタジアムで起きたことは世界に波及する」と言う清氏ならではの渾身の一冊だ。(加藤梅造)

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