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様子を見ましょう、死が訪れるまで 精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿/春日武彦

2014.04.03   CULTURE | BOOK

幻冬舎 / 1,365yen

 爬虫類系長髪美青年な精神科医と記憶喪失のカワイイ系男性(本棚にはゲイ本あったが自分の性癖不明!)の二人組がおたくの聖地にしてカオス中野ブロードウェイで起こる都市伝説的/猟奇な事件に次々遭遇するラノベ…設定だけでご飯何杯もいけそうなのに著者はあの著名な精神科医、春日武彦! マニアックネタてんこもりで読み止められない。頭蓋骨に穴開けるトレパネーションまで扱われる。タコシェ(作中に明らかにモデルの店、その名も「クラッシュ」!)は平積みしているそうです(笑)。ブロードウェイに最近画廊が増えているなど割と最近行っていなかった私より実情をよくご存知のようだ…こういった実在非実在虚実入り交じるのも面白い。ブロードウェイはグノーシス主義の愚劣な宇宙! 男2人組のバディで猟奇事件を「解決」する訳でなく目の前の非日常を淡々と眺めている感じは普段の著者のエッセイと雰囲気同じ。ミステリーのようで多々謎残り、絶対続編ないと厭よな終わりなので次が楽しみ。とにかくキャラ立ちすぎです(もしかしたら主人公のモデルは中村達也か灰野敬二あたり実在の人かも…)。(尾崎未央)

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