Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューポタリ(Rooftop2018年1月号)

嬉しい時や悲しい時、気持ちがピークに達した時に涙のしずくが「ポタリ」と落ちる。そんな、気持ちの動く瞬間に立ち会えるような音楽をつくりたい。

2018.01.04

 2ndフルアルバム「ポタリの2」完成! 今まで通りのポタリも、さらには全く新しいポタリの1面もうかがえる、ワクワクの1枚に仕上がった今作。1月30日の下北沢SHELTERを皮切りに、リリースツアー・東名阪ワンマンも控えた彼女たちから、2018年も目が離せない。[interview:義村智秋・安 佳夏(下北沢SHELTER) ]

結成のきっかけはチェーンメール!

 

——Rooftop初登場になります。まず、ポタリの結成の経緯を教えて下さい。

Vo.鈴木奈津美(以下、なつ):ポタリは、高校1年生のときに「これを何人に送らないと呪われる」っていうチェーンメールみたいな感じで「こんなガールズバンドやりたいです、やりたい人募集」みたいなメールを送ったら、Gt.のえみが反応してくれたところから始まってるバンドで、もともと学校が一緒とかでもなんでもなくて。最初メールがきっかけのメンバーが4人いたんですけど、その後メンバーチェンジもあって今のメンバーになって、5年目です。

Gt.中西詠美(以下、えみ):私がバンドをやりたいっていうきっかけになったフェスがあって、そのフェスのオープニングアクトに出られるオーディションを元ベースの子が見つけてきたんですけど、それに応募して、でも最終選考の前にそのベースがやめてしまって(笑)。そこでサポートであいこに入ってもらって、初めて今のメンバーでライブをしたんです。そこでまさかの優勝をして(笑)。

Dr.茄子川(以下、なすかわ):途中ベースの音が出なくなっちゃったりトラブルもあったからまさか優勝すると思ってなくて、賞金の100万円欲しいよねぇ〜くらいの感じでした(笑)。

えみ自分が夢をもらったフェスに、自分が出られるということになったのは凄く嬉しかったし、その時から、この4人なら、ポタリならいける! という思いが強くなって。今に至ります。

——めずらしい経緯ですね。ポタリというバンド名は、カタカナ3文字で印象に残りやすいですが、どんな由来があるんですか。

なつこれは、涙が落ちる、しずく、ポタリ。みたいなインスピレーションで。

えみ前身のバンドも似た名前で、「ポタポタリボン」略して「ポタリン」って呼ばれてて、それをそのまま使ったというのもあります。

なつ嬉しい時とか悲しい時とか、気持ちがピークに達した時に涙が出るよなぁって思っていて、そんな、気持ちの動く瞬間に立ち会えるような音楽をつくれたらいいなぁっていう思いを込めています。

——ポタリの皆さんはどういう音楽から影響を受けてきましたか? ルーツとなる音楽、メンバーそれぞれあると思いますが、宜しければ教えて下さい。

なつもともとテレビから流れてくる、J-POPみたいな音楽ばっかり聴いてて、浜崎あゆみとか…いわゆる歌手、みたいな人たちしかしらなかったんですけど、バンドっていうのを初めて意識したのはORANGE RANGE。もうめちゃめちゃ世代で凄くハマりました。明るい音楽とか気持ちがハッピーになるような曲が好きです。あとは尾崎豊とかも大好きで、阿部麻央とか、シンガーソングライターのように自分で曲を作って思いを書いてアツく歌うような音楽も自分のルーツになっていると思います。

えみバンドにハマり始めたのはELLEGARDENがきっかけで、あとはSHAKALABBITSとかもなんですけど、初めて行ったライブがさっき話したELLEGARDENが出てるフェスで、そこでライブをみて、バンドやりたい! ってなったのが中3の時で、高校に入ったら絶対にバンドをやるって思ってたらタイミング良くメールが回ってきて(笑)。よくわかんなかったけど、そのメールに当時なつが歌ってる動画が載ってて、オリジナルをやってて、同い年でもうそんなことをやってる人たちいるんだって感動して。そこから始まってますね。

Ba.内田愛子(以下、あいこ):音楽に興味を持ったきっかけはASIAN KUNG-FU GENERATIONさんが、NARUTOの主題歌をやってたことです。アニメを観ててその曲がかっこいいなって思ってたら、うちの母がすごくバンドが好きで、家で流したりしていたのでいろいろ知っていきました。ベース的にすごく聴いたなって今になって思うのは、Earth, Wind&Fireとか、Jamiroquaiとかすごい練習したなって、今になって思います(笑)。で、ポタリになってからは、スピッツとかサザンとか松任谷由実さんとか、J-POPに近いものを聴くようになったかなぁ。

なすかわドラムを始めたきっかけは、お姉ちゃんがライブの主催をしてたからです。小学生の頃から地元のバンドの人を観てて、地元の人でもこんな楽器が出来るのかっこいいな〜って。その頃、中学校の先輩にCDを3枚貸してもらって、それがHI-STANDARDとSHAKALABBITSと、GOING STEADYだったんですけど、その3枚を借りてからバンドってめちゃくちゃかっこいいやん! ってなって、主にSHAKALABBITSに影響を受けはじめて。高校入ってからは洋楽ばっかりだったんですけど。メタルとかも聴きます。

 

 

ポタリの中のロックを追求したい

 

——2ndフルアルム「ポタリの2」を聴かせて頂きました。ラブソングが多めという印象を受けたんですが、曲はどんな風に作ってるんですか?

えみ基本は誰かが主体になって進めてて、できたものをみんなで意見を出し合って変えていったりします。

なつこうしたほうがもっと伝わると思うよ〜、とか。

——歌詞は女子としては共感できる部分が多かったのですが、実体験なのかなぁ〜と妄想したりしながら聴いてました(笑)。

えみ実体験あったかなぁ(笑)。

なすかわ自分の中から出てるものっていうのはもちろんあるのかなと思います。妄想して書くことが多い人もいたり、人の話聞いてそれ曲にしよう! っていうのもあるし、曲によりますね。

なつ4人で車でツアーに出たりすることも多くて、そういう時は4人で女子トークみたいなのをずーっと喋ってるんですよ。その会話の中にヒントがあったり、こんなの曲になったらよくない? みたいなのとかもあったり。

なすかわ不意に生まれる、恋愛トークからの名言みたいな(笑)。これ歌詞になりそうじゃない? って(笑)。そういうのもありますね。

——アルバムの中で特に制作が大変だった曲はありますか。

なつう〜ん。「MUSIC」かなあ。

えみ歌詞をすごい悩みました。主になつが中心で書いたんですけど。

なつ「MUSIC」っていうタイトルなだけに、メンバーみんながそれぞれの音楽観を書いてくれて、それをどういう方向でまとめようかすごく悩んで。

なすかわ音楽のあり方ってそれぞれどうしても違うじゃないですか。最終的になつのものにまとまったというか、いい歌詞になったなぁって自分で思っちゃうくらいですね(笑)。

——メンバー間で意見を交換し合う場面が多そうですが、喧嘩とかしたりすることもありますか?

なつあ〜、言い合いはありますね。製作中に、ここはこうしたい、とか。

なすかわでも、そんなの当たり前だよね、って思っている。

なつ大きい声を出してもめたりとか、殴り合いとかないけど(笑)。強く意見を言うとかはあるかな。

なすかわいいものにしたいもんで。みんなそう思ってると思うから。

えみでも、ファーストアルバムを作ってる時よりかは心にちょっと余裕ができたというか、曲を作るにしてもちゃんと1歩引いて聴いたり、時間を作っていろんな言葉を選びながら、ということができたアルバムなのかなって思ってます。前作は作ることに必死で、今できる全てを出したっていう感じだったんですけど、それもあったおかげで、次の作品はもっと前から余裕を持ってみんなでやろうって。

なつ前向きにできたよね。どんな作品にしたいかって時に、ポタリの中のロックっていうのをちゃんと追求したいということを決めて作り始めたところが前回とは違うよね。前回は必死だった。

——このアルバムをもって、1月30日の下北沢SHELTERからツアーがスタートするわけですが、ポタリの皆さんにとってSHELTERはどんな場所ですか。

えみずっと、東京行くってなった時はO-crestが多かったんですよ。他に長くお世話になってるところもなかなかなくて、でもSHELTERに出た時に、義村さんにインスピレーションを感じたっていうか(笑)。何かを感じました(笑)。

あいこ波長が合うのかなあ(笑)。

えみ:ちょっと攻めたらちゃんと返してくれるなあっていうか(笑)。次の予定とか聞いてくれるんですよね。相談にものってくれるし、ちゃんと私たちのこと見ててくてるんだなっていうのが伝わって。そういう、コミュニケーションがちゃんととれるのが嬉しくて、また来たいなあって思えるライブハウスだったので、それからSHELTERで結構イベントを打つようになりました。

 

 

ずっと4人で音楽を続けていく

 

——皆さんの、今後の展望や目標などを教えてください。

えみずっと4人で音楽を続けていくっていうのは根底にあって。そこは絶対にそうありたいから、今回のアルバムタイトルも「ポタリの2」ってつけたので。

なすかわずっと自分たちが掲げている目標に「武道館を2daysソールドさせる」っていうのがあって、時間がかかってでもやりたいなっていうのはあります。

なつワンマンライブは1年に1回は絶対にやって、それを続けてその規模をどんどん大きくしていけるようなバンドではいたいなと思います。

——では、最後にRooftopの読者にひとことずついただけますか。

なつこれで初めてポタリを知ってくれる人が絶対おるもんね。1回曲を聴いてほしいなぁ〜。YouTubeとかだけでもいいから、1回ポタリっていうバンドの音楽に触れてみてほしいし、ライブではまた化けると思うので気になったらライブに足を運んでほしいなと思います。

えみアルバムがほんとに自信作になったので。いろんな気持ちになれるいろんな曲ができたなって思ってて、1曲でも誰かに刺さるような曲が入ってるんじゃないかなって。CDを手にとって、歌詞カードとかもこだわってるからそれも見てほしいなって思ってます。

あいこフルアルバムとしても自信をもって楽しい1枚になってるし、その曲をライブでやれるっていうのは、自分たちでもまだ見えてないような新しい世界が広がったライブができるなって思うから新しい人にも見てほしいし、今まで応援してくれた人たちでもポタリってこういうふうに成長したんだなってところを見てほしいので、東京のワンマンライブにも、聴いて来てほしいし、自分たちでも楽しみにしています。

なすかわ気になった方は、YouTubeを観てください。(笑)。そして、気に入ったら、来てください。待ってます!

 

 

 

このアーティストの関連記事

LIVE INFOライブ情報

「ポタリの2」リリース記念インストアイベント

内容:アコースティックライブ&サイン会

2018年1月20日(土) TSUTAYA 三ノ輪店店内

2018年1月21日(日) 名古屋パルコ 西館1Fイベントスペース

2018年1月21日(日) イオンモール大高3F タワーレコード前イベントスペース

2018年1月29日(月) タワーレコード渋谷店 4Fイベントスペース

 

ポタリingTOUR 2018 ~走れポタリ!みんなとの友情を証明するっP~

【対バン編】

2018年1月30日(火) 東京@下北沢SHELTER

2018年1月31日(水) 千葉@千葉LOOK

2018年2月2日(金) 奈良@奈良NEVER LAND

2018年2月3日(土) 静岡@静岡UMBER

2018年2月8日(木) 愛知@名古屋CLUB UPSET

2018年2月10日(土) 愛知@豊橋club.KNOT

2018年2月11日(日) 福井@福井CHOP

2018年2月12日(月・祝) 岐阜@柳ヶ瀬ants

2018年2月15日(木) 大阪@心斎橋Pangea

2018年2月16日(金) 山口@周南RISE

2018年2月17日(土) 福岡@福岡glaf

2018年2月23日(金) 静岡@浜松FORCE

2018年2月24日(土) 群馬@高崎clubFLEEZ

2018年2月25日(日) 神奈川@横浜BAYSIS

2018年3月1日(木) 石川@金沢vanvanV4

2018年3月2日(金) 富山@富山Soul Power

2018年3月9日(金) 兵庫@神戸 太陽と虎

2018年3月10日(土) 三重@四日市CLUB CHAOS

 

【東名阪ワンマン編】

ポタリing Tour 2018 ~走れポタリ!みんなとの友情を証明するっP~

2018年3月24日(土) 大阪@心斎橋Pangea

2018年3月25日(日) 東京@渋谷TSUTAYA O-Crest

2018年3月29日(木) 愛知@名古屋CLUB QUATTRO

 

休刊のおしらせ
ロフトアーカイブス
復刻