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INTERVIEW

トップインタビュー趙 燁 (Hikaru Cho) インタビュー

日常と非日常の境界で不思議な作品を生み出すアーティスト・趙燁が初のイベントを開催!

2015.03.24

消えちゃうからこそ価値がある

──趙さんの初めての本の出版が決まり、それを記念して今回のイベントを開催することになった訳ですが、どんな本になりそうですか?
趙燁 作品とエッセイが中心で、重くて大きい本ではなく手軽に見れるようなサイズの本になると思います。
──本を出したいという気持ちは前からあったんですか?
趙燁 ずっと出したかった。インターネットやテレビはやっぱり水もので、アクセス数を多くとってもあまり実感がないし、テレビで紹介されても2週間後にはみんな忘れてる。それってホントの意味で届いてるとは思えなかった。やっぱり本という、手元にあって何度も見返せるものとして届けたいという気持ちがすごくありました。
──ボディペイントは描き終わったらいずれ消えてしまうものですが、それに対して思うことは?
趙燁 それがむしろ価値あることだと思っています。だからこそおもしろい。消えちゃうからこそというのが自分の中でも特別な感じがしています。
──イベントでもボディペイントをライブでやるそうですが。
趙燁 あんまり生で見る機会はないですよね。最初は絵の具1色から始まって物になっていくのが私は楽しいので、そういう楽しさをお客さんとシェアできたらいいなと思います。
ChoHikaru_Fire.jpg
"Fire in my heart" Directly painted on skin with Acrylic paint
2014 ©cho All Right Reserved.

──あと人生相談とか、他にもいろいろありますね。
趙燁 私、人生相談に乗るのが好きなんです。友人の間ではインターネットマザーテレサって呼ばれてて(笑)。夜中に友達からSkypeで人生相談を受けてます。慈善事業(笑)。他にも「逆似顔絵コーナー」というのがあって、アンケートで自身の特徴を描いて貰うんです。主婦ですとか、猫が好きとか。それと名前、性別を元に、どんな人かを想像して似顔絵を描くという。それは今回初めてやる企画なので失敗するかもしれません(笑)。
──盛り沢山ですね。
趙燁 有名な人が喋るわけではないので、どうやってイベントに付加価値を付けるか考えて、多めに絵を描くのと、あとはお客さん参加型にしました。
──イベントを企画するのってどうですか?
趙燁 今回初めてなので…。これが上手くいかなかったらもうやらない(笑)。
──まあやってみないと始まらないですから。
趙燁 そう!なんでもやってみるのが大切。特に学生の子達は何でもやってみた方がいいと思う。でも、水商売はやらなくていいかな。
 

やっぱり平和が大事です

──将来はどんなアーティストになりたいですか?
趙燁 世界平和に貢献したい。これはボディペイントじゃなくても何でもいい。政治スピーチよりもアートの方が人の心に素直に届く力があると私は思っているんです。説教されてる感じがなくて自分で考えれるというか、そういうポテンシャルを持っていると思う。私はアーティストって無職みたいなものだから以前は絶対なりたくなかったんですけど、アートがそういうメッセージを伝える可能性があるなら、それをきちんと実証してみたいな。この作品(註:My Body, My Rights)は、人権保護団体アムネスティ・インターナショナルのキャンペーンために作ったビジュアルなんですけど、これは女性の権利や好きな人を愛する権利を表したものなんです。長々とメッセージを書くよりも早く素直に届くかなと。だからこういう活動をもっとしたいという目標があります。

ChoHikaru_campaign.jpg
"You have the right to live free from rape and sexual violence."
Created for the campaign"My Body, My Rights," by Amnesty International
(https://campaigns.amnesty.org/campaigns/my-body-my-rights)
2014 ©cho All Right Reserved.

──音楽もそうですが、アートは世界中に伝えやすいですよね。共通言語になっているというか。
趙燁 だから日本にいるとすごい絶望感を感じます。なんかこの国は戦争をしたいのかなって。すぐしちゃいそうなのがチョー怖いです。こういう時だからなおさら今やめるわけにはいかないです。まあ、あんまり期待しないで欲しいんですが…、言うことはデカイです(笑)。
──例えば岡本太郎さんの『明日の神話』とか一目でメッセージが伝わりますもんね。
趙燁 それこそがアートの神髄だと思う。気づくきっかけは言葉よりもアートだと。やっぱり平和が大事ですからね。そういう創造力をみんなが持てたらいいな。
 
 

LIVE INFOライブ情報

●2015年3月29日(日)
<趙燁22生紀>
〜出版決定記念&誕生日会〜
 
【出演】
趙 燁(アーティスト)
【ゲスト】
相原なな(イラストレーター)
谷口正人(広告プロデューサー)
渋谷 悠(監督・舞台演出家)
 
【会場】LOFT/PLUS ONE
 
OPEN 18:00 / START 19:00
前売・予約¥1800 / 当日¥2200 / 学生¥1500(飲食代別)
※前売券はローソンチケットで発売中【Lコード:39550】
※予約はWEBで受付中<一般> <学生>
ChoEvent0329.jpg

体にリアルな目やジッパーを描く不思議なボディペイント作品から、動画や立体、タイツなど衣服のデザインまで様々な作品で、世界中の多数のメディアで取り入上げられ、注目を集める新進気鋭のアーティスト趙燁。

そんな彼女の初の作品掲載本の出版がとうとう決定!
出版決定と22歳の誕生日を記念して、誕生日当日にイベントを開催します!
 
本イベントではどこよりも早く、その作品掲載本の出版日や内容のさわり、掲載作品等の情報を公開します!また、このイベント限定で本に入れてほしい内容のリクエストができます。
 
普段はあまり聞くことのできない作品についてのトークや、実際にゲストや趙燁自身が絵を描いているところを生で見ることのできるゲームも用意されています。
 
質問コーナー人生相談コーナーなど、お客さんとふれあうコーナーも盛りだくさんです。
「趙燁」や彼女の作品に少しでも興味がある方はぜひ足を運んでみて下さい!
ちなみに当日は本人の誕生日なのでプレゼント随時受付中とのことです。
 
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