Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュースキマスイッチ(Rooftop2014年4月号)

BARステージから大きな変化を成し遂げた
スキマスイッチの駆け出し時代を振り返る

2014.04.01

 新宿ロフトが歌舞伎町に移転してから15年目の節目の春に、スキマスイッチが11年振りに新宿ロフトに出演を果たす。彼らの活躍する姿は、自分の感覚は間違っていなかったと何度も励まされ、背中を押してくれるものでした。ライブハウスからアリーナクラスへと変化を成し遂げたスキマスイッチのストーリーはまるで現代のシンデレラストーリー。そんなストーリーの片鱗をお2人に伺ってきました。(interview:樋口寛子/新宿ロフト)

遂に新宿ロフトにきたぞ! と気合いを入れて挑みました(常田)

── 皆さんが新宿ロフトに出演していた当時(2001年〜2003年)の事を聞かせて欲しいのですが、初めて出演したのは2001年8月でした。この時は結成してからどの位の時期にあたるのでしょうか?

常田真太郎:結成して1年ちょっと位ですかね。

── 初めて新宿ロフトに出演した時は緊張しましたか?

常田:緊張しましたよ。「遂にロフトだよ!」って。

大橋卓弥:敷居が高かったしね。

常田:気合いを入れて挑みましたね。

── 当時は2人で出演していたんですか?

常田:バンドの時もたまにはあったけど。

大橋:BARステージの時は2人だったね。

── 初めて出演した年の年末には、新宿ロフト恒例の年末企画に出演して頂きました。その時はHermann H.&The pacemakersやACIDMAN、BURGER NUDSさん等と共演して会場は満杯でした。

常田:トップバッターで出演しましたね。O-NEST(現、TSUTAYA O-NEST)とハシゴだったので「遂にハシゴだ!!」と息巻いていました(笑)。ロフトに出始めた年にカウントダウンのイベントに出演したから、一気にジャンプアップが出来たと2人ではしゃいでいましたね。ただ、ロフトのカウントダウンでは、沢山のお客さんの前で演奏が出来て「凄いぞ!」と思いながら、その後に出演するO-NESTに行ったら、お客さんが数人しかいなくてね(笑)。「やっぱりまだまだなんだな」って(笑)。よく覚えています。

大橋:ロフトのステージで「次はO-NESTでライブをするので来てください」って告知したのに誰も来なかったね。(笑)。

常田:NESTに居た数人のお客さんは他の出演者のお客さんだったよね(笑)。

── 当時、バンド勢の中に混じって出演する事をどう思っていましたか?

大橋:違うジャンルの中に混じった方が良いかもねという話は、当時2人で話していたんです。「ヘビメタの前座とかやりたい!」と話していた程でしたから(笑)。

常田:アコースティックライブに出るような2人組とは思っていなかったので、「ワーッ!」と攻めていこうと思っていました。そのギャップも良いのかなって。

── 当時はバンド勢が多かったから、どこに出演するにも目立ちませんでしたか?

常田:バンドの人達にも「なんでいるのかな?」と見られたり(笑)。でも、2人だからこそ呼ばれるというイベントもあったし、フレキシブルに動けたりするので良かったです。

── 当時はライブハウスをメインに活動していたのですか?

常田:路上はアコースティックユニットと思われてしまう事もあり、やりませんでした。キーボードがあるのでややこしいし(笑)。

── ロフトに出演していた当時は皆さんが物販に立っていたのですか?

常田:事務所に入るまでは全部2人でやっていましたね。

── CDからグッズの制作まで全部自分達でやっていたのですか?

大橋:自分達で1枚1枚アイロンでプリントしたよね(笑)。

常田:20枚ずつ作っては売ってと繰り返して、売り上げを資金にしてやっていましたね。

 

250人位呼ぶ予定だったんですよ(笑)(常田)

── 2002年の新宿ロフトは“代官山ミーティング”というイベントからスタートしました。

常田:うちの事務所のイベントですね。CDを作って「ここでメジャーデビューを決めるぞ!」って意気込んでいました。

── その後、新宿ロフトが定期的に開催していた“LIVE LINXS”というイベントに出演して頂いた時は、フジファブリックと共演しています。

常田:その時にフジファブリックの志村君と仲良くなったんです。キーボードが前任の方で、ドラムは志村の幼馴染みでしたよね。そこで結構話をして情報を共有したりしました。

── 新宿ロフトに初めて出演してから1年後に主催企画“想いコンダーラー”を実施して頂きました。皆さんから企画のお話を頂いて凄く嬉しかったのを覚えています。

大橋:あれこそ意気揚々と挑んだね(笑)。

常田:調子乗ったね(笑)。結果、動員がなくてね。250人位は呼ぶ予定だったんですよ(笑)。

── その時の共演者は、フジファブリック、ステンレス、RUNTSTAR、オープニングアクトにレミオロメンでした(笑)! 今思うと凄い共演者ですよね。

常田:オープニングアクトで「レミオロメン」は凄いよね。

── 精算をする時にスキマスイッチの皆さんとマネージャーがテーブルを囲んで、「(ノルマの支払いは)どうする?」って話し合っていたのを記憶しています(笑)。

常田:自分が持ちかけた話なので自分が行きます! って。どこまで持ち出しかなって色々と考えましたね(笑)。大目に見てくれましたから助かりました。

── その翌年2003年に初めてメレンゲと共演しています。他にLUNKHEAD、the ARROWSがいました。

常田:クボ君は同い年で、マイペースだなという印象がありました(笑)。この時に自作の『ユキノミチ』のCDRを貰い、とても良い曲だと思ったのを覚えてます。打ち上げも覚えていますよ。朝、太陽がまぶしくて、目が痛いなと思いながらロフトの階段を上がりましたね。

── 後々スキマスイッチのファンになった人達からしたら、この話は不思議でしょうね(笑)。

常田:ホールでバックメンバーを抱えてライブをしているというイメージが強くて、ライブハウスのイメージがあまりないかもしれませんね。去年2人だけで47都道府県のホールを回った時も「2人でライブ出来るんですね!」って驚かれましたよ。元々は2人でずっとライブをやっていたんですけどね(笑)。

── その後、ライブハウスではなく、ラジオやTVで皆さんの曲を聴く事が増えて、活躍している様子を見かける度に「自分の感覚は間違っていなかったな」と強く思いました。

常田:ありがとうございます。僕らも「また新宿ロフトでライブをやりたいね!」と話していたんです。大きな場所でライブはやっていましたけど、ライブハウスでライブバンドとしてライブをやっていきたいという気持ちもあって、そのジレンマがありましたね。

── 転換中や終演後のお客さんを狙ってBARステージでライブをして頂いた頃から見ていたので、「紅白歌合戦」で演奏している姿をTVで見た時はとても感動しました。

常田:今でもそういったステージを目指しているような若いバンドがBARステージから出てくるといいよね。

 

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LIVE INFOライブ情報

SHINJUKU LOFT 15th ANNIVERSARY
PREMIUM LIVE SERIES 2014 THE DREAM MATCH#1
2014年4月9日(水)新宿ロフト
出演:スキマスイッチ / メレンゲ
(五十音順)
OPEN 18:00 / START 19:00
一般前売6,000円 / 学割前売チケット1,500円 ※SOLD OUT!!
お問い合わせ:新宿LOFT 03-5272-0382

※当日、イベント限定グッズ販売あり
 

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