Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー純烈(Rooftop2014年1月号)

楽曲の力を信じて、「歌」だけで勝負した渾身の1枚『スターライト札幌』。
札幌から全国を大人の色気で魅了する!

2014.01.01

ようやく歌だけで勝負出来る

── でも、これまではけっこう激しい踊りを踊っていたから、動かない純烈が想像出来ません。

酒井:そうだと思います。今回は静烈(せいれつ)です。

── な…なるほど。

酒井:でも、僕たちが今どれだけムード歌謡と言っても、やっぱり昭和のムード歌謡のテイストは出せないんです。ただ、今の時代にしか出せない香りが入れられてると思っていて、若い人たちにもムード歌謡を昔のものとしてではなくて聴いてもらえるような気がするんです。だから、踊って聴かせる3部作は一区切りして、今回念願の、王道のムード歌謡にもついに踏み込むことにしたんです。『スターライト札幌』は僕たちにとっては初めてのご当地ソングでもあって、これからもいろんな土地をテーマに歌っていきたいですよね。

後上:ムード歌謡コーラスグループって、昔からご当地ソングが多いみたいですね。『城ヶ崎ブルース』とか、『長崎は今日も雨だった』とか挙げるとキリがないぐらい。

酒井:そして、踊るムード歌謡も王道のムード歌謡もやったので、今後はムード歌謡という枠にとらわれずに、純烈のムード歌謡はこれなんですというものに挑戦したいです。

小田井:ムード歌謡って今から何十年も前に出来上がっていたもので、なんで昔の人は全く動かずに歌っていたかと言うと、そもそもキャバレーで歌うことから始まっているジャンルだからなんです。キャバレーって歌は聴いているけれどステージを見ていないお客さんが多いから、ステージの人も踊ったり動く必要がなかったんじゃないかなって。それで歌をちゃんと聴かせようというスタイルになったのかなと思うんです。

酒井:チークダンスを踊るための歌というか。

小田井:でも僕らが歌っている場所はキャバレーではないから、お客さんが全員僕らのことを見ているわけです。そうすると、立ちっぱなしでは間が持たないから踊ったというのもあったんです。デビュー曲の『涙の銀座線』は、ビジュアルと映像で僕らの曲が流れる分には若い人がムード歌謡をやってるんだって伝わるんですけど、有線とかで流れても、まだ白川くんの声が世間に認知されてないから、聴いた人は昔の歌が流れただけやってぐらいにしか思わないと思うんです。でも今は、純烈を知ってくれている方が少なくとも昔よりは増えているという自負もあるので、敢えて踊らずに歌だけで勝負しようと思いましたけど、そこは純烈なので昭和に戻っただけじゃないかと言われるつもりはなくて、僕らは踊らないんですけど、お客さんに踊ってもらいます。

── どういうことですか? お客さんだけ振りがあるってことですか?

小田井:そうです。僕らが踊ってないのに、お客さんが踊ってるのは新しいと思うんです。

酒井:昔のキャバレーとかの光景であった、ムード歌謡の従来のスタイルですね。

小田井:それをお酒もない普通のステージでやったら面白いと思うんです。純烈がまた新しいスタイルを出してきたなって。お客さん込みで新しいムード歌謡を提供出来ればということも考えていて、今回はその第1弾という意味合いもあります。初めて僕らのライブを見た人にもビックリして欲しいし、もちろん変な疎外感を与えることなく楽しめるものは考えています。

── また前作同様、今作も作詩・作曲は水木れいじ先生と中川博之先生が手掛けられていますが、こういう曲にしたいというのは、みなさんからもアイディアを出されるんですか?

酒井:はい。水木先生はすごくアーティスティックというか、レコーディング中もアイディアをたくさん出してくださいます。

── レコーディングにいらっしゃるんですね。

酒井:そう。水木先生はいろんなジャンルの作詩をされているので、とにかくキャッチーでフックのあるもの、お客さんに慣れ親しんでもらうものを非常に意識されていて、中川先生はムード歌謡の達人なので、シビアに音を聴いて的確なアプローチをしてくださって。お互いリスペクトされている同士だったので、『スターライト札幌』が生まれた時はお2人とも大興奮でしたよ。「すごいの出来たから! これ絶対に行けるよ!」っていうところから、今までにない熱いレコーディングでした。

林田:楽曲が強いパワーを持っていたので、踊ったりとか余計なことをしなくても良いと思いましたし。

酒井:すごくシンプルに、曲だけで行けるなと思ったんです。

── 2曲目の『噂の雨がふる前に』は結ばれることのない大人の恋が歌われてますが、これを白川さんの色気のある歌声で歌われると、どんどん曲に惹きつけられていく感じもあって。

酒井:この曲もA面の候補だったんですよ。お2人とも甲乙付けがたいとおっしゃっていて、どちらもお気に入りの曲でしたね。

友井:これはとっておいて、あとでA面で出しても良いんじゃない? って言ってたぐらい。良い曲ですよね。

 

2013年一番大きな変化とは

── ところで、2013年はレコード会社の移籍があったりと変化があった年だと思いますが、小田井さんがいつのまにか「ブロードウェイ中野」というオネエキャラになっていたのにも驚きました。あれは一体何があったんですか?

小田井:オカマキャラでやってるムード歌謡の人っていないだろうし、1回冗談でどこかの健康センターでのライブでやったんです。そしたらご年配のお客さん方がすごく喜んでくれて、キラキラしてるとか派手なものがお好きなんだなというのを感じたんです。

酒井:小田井さん自身、もともとその気はあったよね。

林田:米米CLUBが好きだしね。

── 『恋は青いバラ』の衣装が華やかだったと思いますが、その後小田井さんは頭に羽を付けたり、ステージでメイクをしたりするようになったと思いますけど、あの衣装を着たあたりから気分的に変化があったんですか?

小田井:決め手となったのは『恋は青いバラ』ですね。もともとジャケット写真で頭に羽を付けていますが、衣装に合わせて派手な羽を付けたら、衣装と羽が派手すぎて顔も派手にしないとバランスが取れないってなってメイクも濃くしたんです。あのキャラクターが生まれたきっかけはお客さんが喜んでくれるからですね。

── 前回のインタビューの時にも、お客さんに喜んで欲しいということをおっしゃってましたよね。

友井:あと「飛びたい」(フライングの意)って言ってたよね。

── それもおっしゃってましたね。

小田井:中野サンプラザホール(2012年1月)でのライブの時はすでに羽を付けていたから、やってることは変わらなかったんです。飛びたいとは今でも思っていて、ここからいろいろと次のステップに行きたいですね。

── 新しい小田井さんがまた楽しみになりますね。純烈としては2014年はどんな活動をされるんですか?

林田:僕は期待している年になりたい。今年はいろいろやりすぎた感じもあるんです。結果的に全て良い形になってますが、フラダンスをやったり、太鼓を叩いたり、プロレスやったり、山中湖一周マラソンに出たりとか。そうじゃなくて、歌で全国を回れるような、歌で勝負する年にしたいです。すごく良い曲なので、この曲に期待しています。

酒井:元ロフトプラスワンのプロデューサーとしては、新宿ロフトでライブをやりたい。2014年はロフト全店舗制覇をしたいです。大阪にもロフトが出来ると聞いたので、ぜひ出演したい。ロフトグループのこけら落としはKEITHさん(ARB)が出演されているから僕たちは出られないと思うけれど、オープニングのイベント期間中には出演させてもらいたいですよね。

── ツアーは決まり始めているんですか?

林田:まだまだうっすらですけどね。

小田井:僕らみたいなジャンルって、ロックバンドが言うツアーとは意味合いが違うと思いますけど、これまでと変わらずに楽しく旅をしながら歌を歌い、みなさんに共感してもらう時間を作っていこうと思います。

林田:僕たちのお客さんってライブの主催者でもあって、それぞれの土地でお客さんが「私たちがライブを開くね」って言ってライブに呼んでくれる人が多くなっているんです。僕は以前バンドで活動していたんですけど、バンドとはやり方が違うんだなということは感じますね。

後上:学園祭、文化祭、忘年会、運動会、新年会など、純烈に来て欲しいという方はぜひ連絡をお願いします。どこにでも行きますので。

友井:僕個人の思いとしては、2014年は全国各地いろんなイベントに出演していて、東京を拠点で活動していない気がする。

酒井:うん。友井くんの予感は当たらないから(苦笑)。

林田:札幌の曲なので、札幌の魅力を僕たちももっともっと知りたいですね。

小田井:札幌の街を歌っている以上、僕は責任を感じているので、もっと札幌とリンクしていけるように頑張らないと。

林田:それで、全国各地に種をまいていきたいと思ってます。『スターライト札幌』は、純烈を知ってる人も知らない人も、この曲がきっかけで気に入ってもらえそうな気がするんです。テンポも歌いやすさも、今までの中で一番わかりやすいと思う。だから、全国の人に聴いてもらいたいし、全国で歌いたい。大事に大事に歌って、もっともっと広まっていったらと思います。

友井:北海道の方、ぜひイベントに呼んでください。

小田井:他力本願ではいけないので自分たちで行かないとね。自分たちで土地土地に行って、認めてもらって初めて形になっていくと思うから。

 

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純烈
移籍第2弾シングル
『スターライト札幌』

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1. スターライト札幌
(作詩:水木れいじ/作曲:中川博之/編曲:前田俊明)
2. 噂の雨がふる前に
(作詩:水木れいじ/作曲:中川博之/編曲:前田俊明)
3. スターライト札幌(オリジナル・カラオケ)
4. 噂の雨がふる前に(オリジナル・カラオケ)

LIVE INFOライブ情報

「湯の泉」純烈歌謡ショー
1月5日(日)相模健康センター
1月11日(土)東名厚木健康センター
1月31日(金)草加健康センター


「スターライト札幌」発売記念! 新春 純烈 歌謡ショー2014〜大ヒット祈願スペシャル〜
1月12日(日)shibuya duo MUSIC EXCHANGE
純烈 / …and more

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OPEN 17:00 / START 17:30
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純烈トーク&ライブ
2月9日(日)ホテル椿山荘東京 宴会場

 

「純烈をイベントに呼びたい!」という方はコチラまで御連絡お願いします
(株)GPR:TEL 03-5428-3699

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