Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューTOHJIRO(ドグマ総帥)×月花(残酷天使@鮮血アーティスト)/Rooftop2013年11月号

AV監督デビュー25周年!!
TOHJIROの性欲創作意欲は衰え知らずだバカヤロー!!

2013.11.01

先月、阿佐ヶ谷ロフトAにて自身のAV監督デビュー25周年記念イベントを開催したばかりの、稀代のAVメーカー『ドグマ』の総帥にして現役バリバリのAV監督、TOHJIRO。
今月29日にはプラスワンにて本年で7年目に突入した『SMナイト』を控えるTOHJIROと、今やその存在なしには語れない監督の相棒、『毒蟲』でもお馴染み残酷天使月花の、カリスマSMアーティスト二大巨頭に、伏せ字連発覚悟のワイセツ全開インタビュー!!(聞き手:田実健太郎、文:マツマル / LOFT PLUS ONE)

性の目覚めは幼稚園!

── 先日は阿佐ヶ谷ロフトでのAV監督デビュー25周年記念イベント、お疲れ様でした。監督のデビュー作の上映等もあり、とても貴重な経験をさせてもらいました。今回はデビュー25周年に関連して、監督の半生と今後の展望をお訊ねしたいのですが…。

TOHJIRO(以下TJ):俺、最初の撮るまで、AV一本も見たことなかったんだよね(笑)。

── えっ! そうなんですか!

TJ:そう、だから当時の感覚としては、AV監督というより、映画監督としての俺だったんだよね。好きな映画もタルコフスキーとか小津安二郎さんとかの淡々としたものだったし。

── たしかにデビュー作に関してはとにかくキレイで、映画的だったのが印象に残りました。そこから現在のハード路線に移行していったのは、どういう過程があったのでしょうか?

TJ:俺ね、キレイな子が笑ってるとこ見るよりも、泣いてるとこ見る方がチ○コ勃つんだよ(笑)。幼稚園の頃さ、フランス人形みたいにキレイな初恋の子がいたんだけど、俺、吃音が酷くて、会話が苦手だったから、悪戯でその子の背中に毛虫入れたのね。そしたらその子大泣きしちゃってさ、親呼び出しまでくらって、もう大騒ぎなんてもんじゃなかったんだけど、そんな中でもチ○コだけはビンビン(笑)。

── おお! 早い性の目覚めですね(笑)。

TJ:中学出てすぐミラーマンの頃の円谷プロの現場に美術部として入ったんだけど、そこからずっと映像の世界に浸かってるうちに、忘れてたんだろうね。そういう性の根源を。それがAV撮ってるうちにだんだんと浮き彫りになってきたっていう。

── ハードに移行したと言うより、忘れていた自分を取り戻したというわけですね。どういう経緯でAVの世界に入ったのでしょうか?

TJ:円谷のあとに映画学校に入ったんだけど、一年留年するんだよね。理由は女とオマ○コに明け暮れてたからなんだけど(笑)。そのあとは森崎東監督の作品に主演として出たり、仲代達矢さんの劇団のお手伝いをさせて頂いたり、ちょうど今のドグマのビルの6階がキャパ50人くらいのミニシアター兼、貸稽古場みたいなスペースだったんだけど、そこで石井聰互とか山本政志とかと一緒に上映会開いたり…と、色んなことしつつ、夜中に脚本書いてたんだよ。それで30の頃に5千万借金して『ゴンドラ』って映画を撮った時に、学生サークルの後援会みたいなことをやってくれたうちの一人がV&Rプロダクツのバイトで、そいつの紹介で社長の安達かおるさんにお会いして、一本撮らせてもらうことになったんだよね。

── そこから今に至る、ということですね。

TJ:俺は小学校5、6年の頃にチャップリンに感銘を受けて映画を志したんだけど、今思うと根源ってのはやっぱりもっと昔にあるんだよね。子供の頃見てた特撮ヒーローものでさ、ヒロインが水責めに遭ったり、でかい電ノコでバラバラにされそうになるのを見て、チ○コビンビンになってた。あと一歩! ってところで、ヒーローが助けに来ると、「オマエが死ね!」って怒り狂ってた(笑)。

 

チ○コとの別れと出会い

── それからずっと映画は撮らずにAV一本で今まできたのでしょうか?

TJ:『ゴンドラ』で各国の映画祭に招待されてさ、当時のカンヌの審査員長をやってた人がわざわざ見に来てくれて、「二本目、カンヌで待ってるね」とまで言われたんだけど、もうそれっきりだね(笑)。まあ二本目も撮影直前まではいったんだけど、だんだん話が大きくなるにつれてスポンサーのお偉いさんにいろいろ口出しされるようになって、自分の撮りたいものが撮れなくなったんだよね。それで8カ月も付き合ったけど、最後は机ひっくり返して帰った。そのときに「自分で撮りたいものは自分のカネで撮るしかない」って気づいて、AVにどっぷり浸かることにしたんだよ。

── ご自身で25周年を記念したイベントを企画されたのには、どういった意図があったのでしょうか?

TJ:大手メーカーの委託から始まって、ドグマで独立に至るまでの25年間をここらで一回総括してみて、またこれからの25年に向かおうかな、と思ったんだよね。あとは「ゲロ」しか知らないような今の俺のファンの人たちにも昔の自分を知ってもらいたいってのもあったかな。

── イベントを終えてみて、率直な感想としてはいかがですか?

TJ:すごく意味があったね。カンパニー松尾君とか平本一穂君に来てもらって、当時の熱を再確認できたし、今のAV業界に対する疑問も改めて感じた。そういうのを踏まえて、俺はまだまだ全力で作り続けていきたいなと思ったよ。

── イベントを機に創作意欲がさらに燃え上がったと。何よりですね。

TJ:あと、俺にとって今年は本当に大きな年でさ。22年間、俺の分身であり、戦友でもあった、加藤鷹さんが男優を引退するんだけど、これは自分のチ○コをもがれちゃうような感じなんだ(笑)。スコセッシでいうデニーロみたいなもんだから。辛いよね、さすがに。

── 最近では僕が担当しているイベント、『毒蟲』の主宰でもある、月花さんとよく組んでいらっしゃるようですが、そのことについても伺ってよろしいでしょうか? ちょっと本人は遅刻中なのですが(笑)。

TJ:去年の6月に『レアフェティッシュ』で使う内臓の仕入れ先を探したりしてる時に「臓物マニアの月花」として偶然知り合って、現場に入ってもらってから、それ以降も助監督として関わってもらってるんだけど、なんか、昔の自分とやり合ってるような錯覚に陥るんだよね。

── ここまで深く関わるようになるとは思っていなかったんじゃないでしょうか。

TJ:いや、それが最初に彼女に責め手として出てもらった時には、はじめて鷹さんと組んだ時みたいに、「こいつ好き!!」っていう感覚があったね。それから毒蟲を観に行ったときも同じ感覚があった。

── 僕もずっと月花さんとやってきたので、お二人が合体したことは衝撃的でしたね。

 

キッカケは「プラスワンと臓物」

※ようやく月花到着!

TJ:遅いぞオマエ! (笑)

── ちょうど今、月花さんのお話に移ったところです。TOHJIRO監督からは「女・加藤鷹」という名誉な称号を授かったわけですが(笑)先ほど偶然知り合ったとは聞いたのですが、具体的には何がきっかけだったのでしょうか。

月花:たしか2、3年前に、もともとプラスワンで企画されていたイベントが直前で中止になって、急遽『お蔵出し映像祭』というイベントに変わったんですが、そのときいらっしゃっていたドグマの広報の方が、私の持参した、内臓で緊縛をする映像をご覧になったそうで。そこから「臓物マニア」として監督に紹介されたみたいですね。

TJ:そうそう。だから出会いのキッカケは「プラスワン」と「臓物」だったんだよね。

── 凄いフレーズですね(笑)。月花さんから見て、監督の印象はいかがでしたか?

月花:「少女的な人だな」と思いましたね。普通、AVではやらないような、重要なセリフのシーンをドリーで長回ししてるところを見たりすると、この人はビックリするほどロマンチストなんだな、って。

── お二人は今月、プラスワンで開催されるSMナイトでも共演されますね。

TJ:最初に俺にSMを教えてくれたのが、先日亡くなった濡木痴夢男先生なんだけど、先生の分も「SMの新しいカタチ」をもっと追求していきたいという気持ちはあるんだよね。で、そういうことを一緒に遊びながらやっていけるのが、月花とか、SMナイトに縛師として出てもらう、ミラ狂美なんじゃないかなと思うんだよね。

月花:あいつ天才ですよ。

TJ:天才。二人ともそこいらのサラリーマンみたいなAV監督よりよっぽど才能あるよ。

月花:私も人を驚かせたり、「何これ?」って思わせたくてこの仕事をしているようなものなので、「バカじゃないの?」っていうくらい真剣にSMのことを考えられる人たちが集まっている環境でモノづくりができることはすごく嬉しいですね。

TJ:ほんとに二人とはやってて楽しいよ。実はSMナイトを辞めようかと思ってた時期もあったんだけど、月花と狂美との出会いはもちろん、樹花凜とかのM女軍団台頭もあって、こうして今も続けられるのは、何かの縁なのかな、って感じるね。

── 月花さんという強力な味方もできて、より一層のご活躍に期待しております。

TJ:あとは、一回どっかのタイミングで映画の現場に戻りたいっていう気持ちもあるよね。

── それは是非! カンヌもずっと待ってますしね(笑)。本日はありがとうございました!中身が濃すぎてお話の全てはとても載せられなそうですが…。

TJ:いい記事書けなかったらお前の家の壁にウ○コ塗りたくってやるからなこの野郎!(笑)

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LIVE INFOライブ情報

2013年11月29日(金)新宿ロフトプラスワン
TOHJIROM女軍団 SMナイト -REBORN-

【出演】
(M女軍団) 樹花凜(リーダー) 、みづなれい、美咲結衣 
(次世代のM女) 芹沢つむぎ、桜瀬奈、小司あん、篠田彩音 
(毒蟲) 月花、若林美保。ルーシー、泉まりん 
縛師 ミラ狂美
責め師 加藤鷹
総合プロデューサー TOHJIRO

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