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【ライブレポート】Hello Sleepwalkers "Quintet Laboratory 2016" @渋谷WWW 2016.12.02

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昨年から実験的ワンマンライブと銘を打ち、バンドの様々な表情を見せる場となっていた “Quintet Laboratory”シリーズの2016版が、渋谷WWWにて行われた。今回も「新世界」、「Rollin’」という二曲の新曲デモが事前に公開され、さらには多くのエッジの効いたバンドのVJや、彼らのMVの監督を手がけるVJ rokapenisとのコラボレーションをするとのこと。
 
メンバーが登場すると、タソコのギターのフィードバックが唸りを上げ、 “Quintet Laboratory = 五重奏の実験室”とライブのタイトルが示す通り、メンバー5人それぞれがその演奏技術を見せつける様にソロパートを繰り出す。そして、トライバルなビートと多幸感溢れるコーラスが人の音楽的本能を揺さぶる「レトリック」で宴の始まりを告げる。同時にステージだけでなく、フロアの側壁、天井に至るまで、大量のプロジェクターが、空間を幾何学模様で染め上げていく。その光景はまさに実験と言うに相応しかった。
 
シュンタロウが「Hello Sleepwalkersです!始めようぜ渋谷!」と第一声を放つと、ライブの鉄板曲「猿は木から何処へ落ちる」のイントロリフが鳴り響き、一気にフロアはヒートアップ。映像の文様の中でバンドの影が暴れだす。勢いをそのままに先行してDEMOを公開していた新曲「Rollin’」をドロップ。憤怒の赤色をしたステージで、リズムをザクザク刻んでいく。無機質な演説にも聞こえるシュンタロウのパートと、ナルミの歌うサビの哀愁のコントラストが印象深い。続いて宇宙的イントロが響く「惑星Qのランドマーク」でバンドの個性を叩きつける。
 
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映像も激しさをより増していき、早くも会場は異次元の入口へと差し掛かる。ここで暗転。ステージには砂嵐が映し出され、場内には深海からの音と、ノイズが響きわたり、「水面」、初期の代表曲「月面歩行」、高みへの渇望を歌う「Ray of Sunlight」と続く。さらにスピーディで正確なストロークで、「鳴らす」様にテクニカルなビートを量産していくユウキのドラムソロを挟み、このバンドを凝縮した様なルール無用の進行と針穴を通す様な繊細な音で構築された楽曲「2XXX」まで、MC無しのノンストップで駆け抜ける。暗転。観客はあっけにとられるも混沌の後の暗闇と静寂に対して歓声を上げていた。
 
ここでステージ転換が行われる。明かりがつくと、腰を下ろし、アコースティック編成で、「天地創造」、「23」、大合唱が起きた「アキレスと亀」が披露される。ステージにいくつも用意された裸電球が幻想的に包み込む。なるほど、これも実験の一つなのか。薄暗い中、柔らかな照明に照らされ、座ったままでいつもより穏やかにみえるメンバー達がやっとここで口を開く。普段はあまりしゃべらないマコトやユウキも交えて談笑する姿は東京に出てきてからずっと共同生活をつづける彼らの普段の顔が垣間見えるようだった。
 
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特にシュンタロウが「ここは初めて東京でライブをやった場所なんですよね。」と、ここ渋谷WWWについて、語ったことが印象深く、あれから沖縄から出てきて東京に住んで3年の月日が流れたこと。それで変わったこと、変わらなかったことがたくさんあること。不安と、その分期待も同じくらいあったこと。そして、そんな中で思った事や、積もった言葉を歌詞にして書いた曲だという「23」は、その歌詞の通り「何もかも全部放り出して逃げ出したくなる様な夜」をいくつも乗り越えてきたことを噛み締めながら歌う様で、この場所で演奏する完璧な理由を持っていた。
 
ここからは後半戦。PVで使用された幾重にも重ねられたの街の光を駆使した「ハーメルンはどの様にして笛を吹くのか」。月の影から漏れる光の中で幻想的な音の壁を作り出した未発表曲「日食」の初披露。そして「Perfect Planner」、マコトのベースから始まるアレンジで沸かせた代表曲「午夜の待ち合わせ」、バンドの新アンセムとなった「神話崩壊」を立て続けに演奏する。完璧にまで楽曲のイメージを表現したVJ rokapenisの映像が四方八方に投影されることにより、一曲毎にステージは異空間となっていく。メンバーもそれに答える様に、簡単には真似できないテクニカルな演奏を駆使して感情を余すことなく表現し、ライブはクライマックスへ向かっていく。
 
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「最後に一曲だけやっていきます。」シュンタロウのタイトルコールと共に大歓声が上がる。ハイトーンのメタリックなギターリフが空気を切り裂く。新曲「新世界」だ。新しい景色が見えぬ日々に絶望しながらも微かな新世界との邂逅を望む、エモーショナルなこの曲は、彼らの新たな道標であり、傑作になるだろうと確信させられた。
 
そして、最後にバンドから報告が一つ。満面の笑みで「待たせたな」という言葉とともに、来年2017年の2月に新しいアルバムをリリースすることをステージで発表した。詳細についてはこれから順を追って明かしていくとのこと。
 
アンコールで演奏された「円盤飛来」の最後、「終わりだ 終わりだ 終わりだね」というシュンタロウの絶叫は現在のフェイズの終焉と、唯一無二のバンドとしての「新世界」の始まりを告げている様だった。(photo:Yosuke Torii)
 
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【セットリスト】
01  レトリック
02  猿は木から何処へ落ちる
03  Rollin’(新曲)
04  惑星Qのランドマーク
05  水面
06  月面歩行
07  Ray of Sunlight
08  2XXX
09   天地創造(AC)
10  23(AC)
11  アキレスと亀(AC)
12  ハーメルンはどのように
13  日食(新曲)
14  Perfect Planner
15  午夜の待ち合わせ
16  神話崩壊
17  新世界(新曲)
En  円盤飛来
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