7月27日、ソロ活動の復活タイトルとして4th miniAL「RIOT」をリリースしたVALSHEが、そのアルバムに込めた熱意をそのまま携えたライブツアー「VALSHE LIVE TOUR 2016 EMERGENCY CODE:RIOT」のファイナル公演を8月7日TSUTAYA O-EASTにて開催した。

 

照明が落ちきり、期待を込めた歓声が飛び交う中、その熱気とは裏腹に静かな水面を思わせるメロディーが静かに流れ始める。アルバム内でもリード曲「RIOT」の前に配置されていたインストゥルメンタル楽曲「silencio」だ。徐々に激しさを増してゆく曲中でバンドメンバー達が登場。楽曲の最後に満を持してVALSHEが登場したところで、観客のボルテージはすでに最高潮に達していた。

 

間髪入れずに始まったのは、もちろん「RIOT」。サビ最後に“RIOT”と歌い締める部分では、観客も一体となって“RIOT！”と熱唱。１曲目から会場は完全に一つになっていた。

 

曲が終わった後の歓声をかき消すように荒々しいギターが入り始まったのは、VALSHEの楽曲中でも特にハードな楽曲の一つ「ジツロク・クモノイト」。激しいヘッドバンキングを披露した後は、間をおかず新曲「PANIC ROOM」を披露。一転デジタルな雰囲気に会場の雰囲気を塗り替えつつ、ノンストップで丸々3曲激しい曲調の楽曲を駆け抜けた。

 

「VALSHE LIVE TOUR 2016 EMERGENCY CODE:RIOTへようこそ！」と短く挨拶をしたのち、「この瞬間を感じることができるのは、ここに来た人だけ。盛り上がっていこう！」

 

と大きな声でファンを煽るVALSHE。ガラッと曲調が変わり始まったのは和のテイストを取り入れたラウドなロック「羽取物語」。続けてまたテイスト変えたラウドなサウンドが印象的な「拘束」を熱唱。一瞬の静寂を挟みキーボードとクリーンギターのイントロで始まったのは、切ない歌詞の中に力強いメッセージが込められた楽曲「Yours」。会場の雰囲気はガラリと変わり、穏やかで暖かい雰囲気に包まれた。

 

「東京のために残しておいた限定曲です。」というMCから始まったのは、ライブツアーの中でO-EAST会場でしか披露されない楽曲「Roma」。壮大に繰り広げられるゴシックでファンタジックな世界に一瞬で引き込み、今回のツアーを全通したコアなファンにも配慮した粋な計らいを見せた。

 

「自分の素直な気持ちを受け止めてほしい。」緊急復活をするに際して、湧き上がった「RIOT」 と相対する思いを語り、歌い出したのは新曲の中で唯一のバラード楽曲「MONOLOGUE」。様々な思いを内に秘め歌い上げるVALSHEの姿を、じっと見つめ続けていたファンの姿が印象的だった。歌い終わり優しい目でファンを見つめた後、ステージを後にするVALSHE。曲のアウトロでバンドメンバー達が各々の泣きのフレーズでソロを披露した。

 

ラウドなインストゥルメンタルが突如鳴り響く。しんみりとした雰囲気はあっという間に吹き飛ばされ始まったのは、バンドアレンジが施された「Shifty Cat」。よりロックテイストな楽曲へと変貌を遂げていた。真っ赤な衣装・軍帽をイメージさせるハードな出で立ちで再登場したVALSHEに向け、ファン達は悲鳴にも似た絶叫で応えていた。手拍子を要求し続けて始まったのはデビュー当時から温めていたというとっておきの新曲「COUNT DOWN」。サビでは会場が一体となって揺れ動いていた。続いた楽曲「microSOLDER」ではコール＆レスポンスで激しく観客と言葉を交わした後、まだまだ落ち着かせないとばかりに恒例のタオル振り回し曲「MANY ORDER」。盛りだくさんな再登場セクションとなった。

 

心臓の鼓動とも、胎動とも感じられるようなSEが鳴り響く中、VALSHEはポツリポツリと「船は時を置かずして 港へ帰還する」と呟いた。その言葉が意味していたのはまさに力を蓄え帰還した“VALSHEの復活”だった。

 

VALSHE初のオリジナルミニアルバム表題曲「Myself」から始まったのは、「REVOLT」「PLAY THE JOKER」「Tigerish Eyez」「BLESSING CARD」「Butterfly Core」と続く、所謂“顔出し”をするまでの代表曲をつなげた超豪華メドレー。「Butterfly Core」に至ってはフルコーラスを歌い上げ10分をゆうに超えるロングメドレーを見事に締めくくった。

 

上がりすぎたテンションを落ち着かせるかのようなピアノのフレーズに合わせて、静かに口を開くVALSHE。「絶対このファイナルの舞台に立つんだという気持ちでやってきた。人のパワー・人の言葉ってすごいなと感じた。前よりも強く成長できた自分から、この曲を伝えたい。」

 

始まったのはバンドアレンジが施された「Sincerely」。歌に込められた“心から”の“ありがとう”がVALSHE本人からの正直なファンへのメッセージなのだ、と強く感じた一曲だった。

 

深く深く一礼をした後、しんみりな雰囲気はここで終わり！　とばかりに元気よく始まったのは終盤に演奏される定番曲「Shout of JOY」。明るく、華やかな照明と共に会場があっという間にまた笑顔に包まれた。

 

「ラスト！！」と勢い良く最後の楽曲と宣言して始まったのは制作段階からライブでのパフォーマンスを強く意識して作られた新曲「RADICAL COASTEЯ」。ファン達は最後の力を振り絞って一心にタオルを回し熱狂した。

 

盛大なアンコールに応え、ライブTシャツ・ライブグッズを身につけ晴れやかな表情で登場するバンドメンバーとVALSHE。始まったのはファンタジックな印象が強い「TRIP×TRICK」と「my name is…」2曲のメドレー。会場は再び歓喜の輪に包まれた。

 

 

本編とは表情を一変させた穏やかな表情でMCを続けるVALSHEだったが、「今度は緊急招集というテーマではなく、純粋に楽しく何も考えずにみんなと騒ぎたい。」と告げ発表したのはなんと、VALSHEのデビュー月となる９月に行われる周年ライブ「VALSHE Sixth Anniversary Live OUROBOROS –FANG＆TAIL–」だった。9月23日（金）・24日（土）にTSUTAYA O-WESTで2日間行われるこのライブも、目が離せないライブとなりそうだ。

 

ここからはラストスパート。終盤での恒例曲「Prize of Color」を披露したのち、続けて演奏されたのは、アルバム「RIOT」では最後の曲として収録されている楽曲「LUCKY DAY」前向きな歌詞・明るい曲に合わせ会場が一体となって手を振っていた。

 

 

最後の最後は驚きの演出を披露。なんとライブ１曲目だった「RIOT」を再び歌い始めたのだ。ハッピーな雰囲気で締めくくるのかと思いきや、それを裏切ってくる演出にファンはいい意味で振り回され、揺さぶられながら最後の“RIOT！”をVALSHEと共に力の限り叫んでいた。

 

衝撃の活動休止宣言、ユニット「ViCTiM」での活動、そのViCTiMの突然の休止と、一年に満たない期間で激動の時を経験し、復活したVALSHEは、単純に“戻ってきた”のではなく、“パワーアップして帰ってきた”と強烈に印象づけられるライブだった。新しい力を得たVALSHEの今後の活動は、我々に強烈なインパクトを残していってくれることだろう。

 

 

VALSHE Sixth Anniversary Live OUROBOROS –FANG＆TAIL–

会場：TSUTAYA O-WEST（東京） 

日程：

2016年9月23日　開場 18:30　開演 19:00

2016年9月24日　開場 16:30　開演 17:00

〈チケット代金〉スタンディング ￥6,000（税込）

チケット一般発売日：2016年9月10日（土）

※未就学児は入場不可となります。

※ドリンク代が別途必要となります。

※整理番号順の入場となります。

お問い合せ：ディスクガレージ 050-5533-0888（平日 12:00～19:00）