こんにちは、今野亜美です。
大好きな場所『台湾』へ行ってきました。いつも通り、ほぼノープランの旅。現地で集めた地元の方からの情報を基にプランを立て、旅をしました。今までで一番人と関わり、一番魅力を知り、一番もどかしさを感じた台湾旅。コミュニケーションを取れば取るほど感じる、言葉の壁。「伝えたい」という気持ちだけでは越えられない壁。
今回紹介したいのは『野毛』でのエピソード。行ったのは『ブラジル食堂』さん。立ち飲みのこぢんまりとした店内。ブラジル出身の店員さんに、日本人とフランス人のお客さんが数人。お酒も異文化交流も楽しめるお店。牛肉とガラナハイを頼んだ。
「スピーク、イングリッシュ?」
突然、隣のフランス人のお兄さんに話しかけられる。「ベリベリリトル」答える。知っている限りの英単語を繋ぎ合わせ、グーグル翻訳を駆使して、必死に会話をする。
話を聞けば、2週間の日本旅行。東京と京都を探索するつもりだが、ほぼノープラン。オススメの場所はありますか、ということだった。逆の立場になって思う。「この質問、超困る」。一番のおすすめは『野毛』だが、この選択肢がないとすると……。迷い迷って「浅草地下商店街」をおすすめした。
店内BGMはブラジル音楽。陽気なサンバ。踊り出すお兄さん。「ユー、ダンス?」 誘われる。店内には他のお客さん。照れる。「ノーダンス!」 全力で拒否するが、お兄さん、満面の笑み。手を掴まれるともう逃げられない。「レッツターン!」の掛け声で、回ってみる。ナチュラルフラッシュモブ。日本人、フランス人、他のお客さんたちも踊り出す。
私の日常、もはや生活の一部『野毛』で見た非日常の光景。お互い必死なのに、なかなか通じ合えない会話さえ楽しかった。言葉は伝わらなくても、「伝えたい」という思いは通じ合える。言語の習得は必須。でも、「覚えた知識」より「伝えたい気持ち」こそ、言葉の壁を超えるために大切だ、と思う。