酔っぱらいました。黒ホッピー片手に書き始めてみた人生初の『コラム』。こんな書き始めでいいのだろうか。こんにちは。初めまして。清 亜美と申します。アイドルになり約3年。ブログにて『居酒屋1000円の旅』を書き始めて、1年弱。3年前、夢見ていた華々しいアイドル生活。現実、スポットライトよりアルコールを浴びる時間のほうが、きっと長い。我ながら思う。アイドルとは。
『居酒屋1000円の旅』は「街を散策し、〆にその街の居酒屋で1000円分飲む」という私の趣味。今回、このコラムを書くにあたり、選んだのは『阿佐ヶ谷』。居酒屋やミニシアターで映画を見たり、大好きな街。どのお店にしようか。悩んでいると、目に入ったポスター。「この扉をくぐれば、ハク様に出逢えるのではないか」 溢れ出る、下心と好奇心。このお店に決めた。
入ると、笑い声の響くあたたかい店内。常連のおじさま3人の座るカウンターに並んで腰掛ける。頼んだのはウーロンハイと、おすすめというレバとねぎまの串。レバの串にはひとつだけハツが付いている。味付けは塩。ゆず胡椒がとても合う。美味しい。
ご夫婦で21年間経営されているらしい。「何杯飲んだかわからない」と言いながら、お酒を片手に働くご主人。最高。聞こえてくる、常連のおじさまたちの話題、「健康」「会社での悩み」。出逢った3人の「愚痴をハク様」。私も会話に加わる。続く話題は「恋愛」。男の『お前だけだよ』は信じるな、との熱弁。勉強になります。美味しいご飯に楽しい会話。まさに夢の世界。
居酒屋を出る。ほろよいで歩く阿佐ヶ谷の街。ふわふわな足取り。曖昧な記憶。楽しい時間が遠ざかる。ふと思い出す、お店の入口のポスター。間違いなくあの扉は夢の世界への入口。アイドルを名乗れず、「OLの亜美ちゃん」として過ごした時間。清と亜美の神隠し。できればもっといたかった。後ろ髪をひかれる思い。でも決して振り返ってはならぬ、急げ、終電で現実へと帰るため。
清 亜美プロフィール
プロデューサー兼メンバーである清 竜人とその妻で構成される一夫多妻制アイドル『清 竜人25』の第3夫人。アイドルの固定概念を覆す全く新しいエンターテインメントとして話題に。メンバーの中では主にMCを担当。お酒(特にホッピー好き)、映画(特にスタローン好き)を愛す。自身のブログ『居酒屋1000円の旅』を随時更新中、日々街に繰り出してはせんべろを続けている。