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トップレビュー「霊幻道士」- 強くて恐すぎるキョンシーなのに人間が逃げたり立ち向かったりするチャンスが、パズルのように組まれていくのです。この気持ちよさは、まさに「癒し」 #とにかく癒されたいときのカルチャー

「霊幻道士」- 強くて恐すぎるキョンシーなのに人間が逃げたり立ち向かったりするチャンスが、パズルのように組まれていくのです。この気持ちよさは、まさに「癒し」 #とにかく癒されたいときのカルチャー

2020.04.14   CULTURE | CD

パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン

強くて恐いキョンシーに人間が逃げたり立ち向かったりするチャンスが、パズルのように組まれていく

 
私にとっての癒しはキョンシー映画の元祖「霊幻道士」です。キョンシーというと、ホラー映画なので癒しとは縁遠いと思われるかもしれませんが、私にとってはこれ以上ない癒しです。
 
まずなにより、揃いの装束で列をなしピョンピョンと飛び跳ねて進む姿は、不気味な中にも愛らしさが横溢しています。
 
また、ロメロ監督の作るゾンビ映画はたしかに怖いけれど、ソンビに「動きが遅い」という規制をかけることで、人間に逃げるチャンスをあたえました。それがさらに進化し、キョンシーには「お札を貼れば動きが止まる」「息を止めていれば見つからない」といった規制がかけれられ、強くて恐すぎるキョンシーなのに人間が逃げたり立ち向かったりするチャンスが、パズルのように組まれていくのです。この気持ちよさは、まさに「癒し」。
 
さらに、キョンシーシリーズのなかでも、キョンシー映画の元祖とも言える香港映画「霊幻道士」が癒しである理由は、制作がサモ・ハン・キンポーということもあり、ジャッキー・チェンの映画のようなカンフーが見られます。そこにあるものを武器として瞬時に使ったり、なにかのはずみで攻撃を避けたりする、偶然と必然が絡み合うような「ピタゴラスイッチ的カンフー」は、とても気持ちよく、癒しになります。
 
これは、後発作品である台湾映画の「幽幻道士」シリーズや、日本のテレビ局が出資して製作された「来来!キョンシーズ」でも追いつけないレベルに達しています。とはいえ、後発作品もその利点を生かして面白く、さらに子供にも見られるようにキャラクター性を漫画のように強く打ち出しているので、全体的な愛嬌は元祖よりも高くなっています。
 
個人的には「霊幻道士」が最高の癒しですが、キョンシー映画はどれも癒しが満点です。
霊幻道士は最近、サブスクでも解禁されたので、この「おうち時間」に是非。
 
 

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