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織田朝日 「となりの難民 日本が認めない99%の人たちのSOS」- 生きていたって明日なんかない

2019.12.02   CULTURE | CD

旬報社
1,500yen+tax

生きていたって明日なんかない

 
 コンビニの顔馴染みの外国人。流暢な日本語を操る様は尊敬を覚える。今、日本のどこへ行っても海外に母国を持つ人々と出会う。私たちは日本という空間で多くの外国人と共に暮らしているのだ。そして「難民」と呼ばれる彼らもまた、この日本で暮らしている。しかしこの国で難民として認められる人は、ほんの一部。非正規滞在者として扱われると、突然の収容や強制送還の可能性がある中で暮らすことになる。この作品はそんな彼らに寄り添い支援活動する織田朝日さんの著書であり、日本の難民事情やその渦中の人々の魂の叫びなどが記される。どれも耐え難いものであるが、中でも印象に残る言葉がある。「生きていたって明日なんかないんだから」16歳のクルド人少女の言葉だ。小説や遠い国の出来事ではなく、普段、平凡に暮らすこの日本で起きている出来事を垣間見ることができる。生まれた環境の違いだけで希望か絶望の未来が待ち受けるこの国の行方を憂うばかりである。(ロフトプラスワン:春谷海来)

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