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トップレビュー#日産未来文庫「答え合わせは、未来で。」- SF界を背負って立つ面々に加えて、イケメンWEBライターまでいる百花繚乱

#日産未来文庫「答え合わせは、未来で。」- SF界を背負って立つ面々に加えて、イケメンWEBライターまでいる百花繚乱

2019.11.27   CULTURE | CD

日産自動車
97yen(tax in)

SF界を背負って立つ面々に加えて、イケメンWEBライターまでいる百花繚乱

日産自動車が初の電子書籍を出版しKindleで販売。これだけで話題性はたっぷりだが、執筆陣が、小川哲、長谷敏司、藤井太洋、宮内悠介、氏田雄介、カツセマサヒコ、田丸雅智である。日本SF大賞受賞作家や日本SF作家クラブ第18代会長ら、SF界を背負って立つ面々に加えて、イケメンWEBライターまでいる百花繚乱っぷりがたまらない。

「自動運転社会の未来」を描いた全19話のショートストーリー。なんとたったの88円(税別)であり、その売上は東日本大震災の子供・若者応援のために全額寄付されるという。未来へのバトンそのものである仕組みもワクワクさせられる。

やはりSFでショートショートといえば、教科書で読んだ人も多いであろうSF御三家・星新一先生を想起させる。作品にもそうした作品が多く収録されており、「そう来たか」と思わされるようなドンデン返しオチが並んだ。さすがに登場人物にN氏が出てきた時は笑ってしまった。(星新一ならエヌ氏だろうけど)

中でも心に残ったのは、田丸雅智氏の描く『カーファーム』。これは、まさに自動運転社会になれば、(こんな未来もあるのかしらん)と思わせる生活を感じる。オチもニヤリとさせられた。こんな風に読むヒトの琴線に触れる作品が見つかれば儲けものだ。

作品ごとに「人間関係の変化」、「ヒトがAIに人間味を求める展開」、「AIに振り回されるヒト」など様々な切り口を楽しめる。未来の自動運転社会を迎えた人類は「変わるのか」「変わらないのか」もまた違う。

SFといえば、頭が痛くなるほど難解なものもあるイメージの人もいるだろうが、これならあっさりとSFを楽しめるはず。そんな作品集である。(モトタキ)

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