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トップレビューブレイディみかこ 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

ブレイディみかこ 「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」

2019.09.01   CULTURE | CD

新潮社
1,458yen(tax in)

考えることって、素晴らしい

 本書は、イギリス在住のライター/エッセイストのブレイディみかこと、優秀で真面目な生徒が集まるカトリックの小学校から、様々な人種や貧富がゴチャ混ぜになったガラの悪い中学校に進級した一人息子との日常が綴られている。同級生からの差別的発言や富裕層が多かった小学校時代には考えられなかった貧富の差。子供の学校生活を通して、現在、イギリスが抱える人種的・経済的問題点が克明に浮かび上がってくる……。こう書くと、なかなかハードコアな本と思ってしまうかもしれないが、様々な問題について、「なぜ?」と全力で考え続ける一人息子の姿は、どこまでも美しく、ポジティブな読後感を与えてくれる。年を重ねると考える筋肉が衰え、「まぁ、そんなものか」とあらゆることを受け流してしまいがちだ(かくいう自分もそんな時がある)。本書はそんな人にとって、「考えること」の尊さを再確認できる一冊になるはずだ。(Loft PlusOne West:平松克規)

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