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水木しげる 鬼太郎、戦争、そして人生 / 水木しげる、他

2015.10.01   CULTURE | BOOK

新潮社 / 1600yen

 水木翁と哲学者・梅原猛との2010年初対面対談が微妙に噛み合わないところ、おかしくてたまらない。髪フサフサばかり気にしたり。梅原「どうして生き残られた?」水木「梅原さんの本は便利がいいから使う」。あとはホホホ・フフフで通じ合い…と思えばゲーテ、ニーチェの哲学論、だが二十歳が読むなど戦争で死ぬ前だからと…。墓場鬼太郎や総員の原画を台詞下書きも読めるくらい精密に大きく再録されている。呉智英の明快な解説「手塚影響ない孤高」との指摘は深く首肯する。水木プロは工房でアシに点描などかなり任せていると明言、芸術評価などよりとぼけた漫画の味わいにも目を向けよとの力説は水木プロで働いた者だからこそ言える貴重さだ。また、膨大な雑誌切り抜き写真など人物や妖怪の参照にされた資料集に佐野エンブレム問題を思った。かつての手作業が、今はツール発達でデジタル利用すると…水木妖怪等の元ネタ探しまとめも既にあるが、好きな人がやればオマージュで、よく知らない人物がやるとパクりってことなのか…(尾崎未央)

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