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ハイリスク・ノーリターン/山口祐二郎

2013.05.01   CULTURE | BOOK

第三書館 / 1,260yen

 ネイキッドロフトで時々イベントを開催している山口祐二郎という若者がいる。最近は福島原発事故後に勝俣東電元会長宅や首相官邸前で脱原発断食断水ハンストを行ったことで知られており、コアマガジン系などの雑誌でもよく文章を書いている。茶髪で派手なスーツ姿の山口君はいかにも歌舞伎町あたりによくいるホスト風で、実際に一時期ホストもしていたのだが、もともと民族派団体・統一戦線義勇軍の活動家であった(今は脱退)。一見、右翼には見えないその佇まいは、かつてロフトによく出ていた見沢知廉を思い出させるが、その見沢の代表作『天皇ごっこ』で火炎瓶の作り方を覚えた彼が、火焔瓶と短刀を持って防衛省を襲撃する所から本書は始まる。とても今27歳とは思えない程多くの人生体験をしているが、その破天荒な生き方には常に自分に正直でありたいという彼の純粋な思いが貫かれている。本書を読み終えた時、なぜかジム・キャロルの『マンハッタン少年日記』を読んだ時のような爽快な読後感があった。(加藤梅造)

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