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トップレポート東京スカパラダイスオーケストラ「離れてても、団結して一つになることはできる」配信ライブで4万人が一つに...!

東京スカパラダイスオーケストラ「離れてても、団結して一つになることはできる」配信ライブで4万人が一つに...!

2020.03.23

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東京スカパラダイスオーケストラが3月20日にインターネット生配信でしか観ることができないワンマンライブを行い、その模様を多くの人々のもとへ届けた。これは、同日に開催予定だった東京・国立代々木第一体育館でのデビュー30周年イヤーを締めくくるライブが、新型コロナウィルスの感染拡大により中止になったことを受けて急きょ決定したものだ。
 
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今回のライブは通常のステージの上ではなく、フロアライブ形式で行われた。よって、バンドの登場も全く違う。本来であればステージ袖から登場するが、9人の男たちはなんとフロアの入り口から登場。インターネット生配信でしか視聴できないワンマンライブというのはもちろん異例だが、実は何から何まで異例づくめのライブだったのである。会場のバーカウンターにて大声で自己紹介をした9人は、そのままフロアに設置された各自の持ち場へと移動し、「HAMMERHEAD」をプレイし始めた。
 
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厳密に言うと、スカパラによるこうしたスタイルのライブは今年2回目になる。初めての舞台は「SPACE SHOWER MUSIC AWARDS 2020」が行われた東京国際フォーラムだった。あのときのライブを観ていても思ったが、スカパラの面々がとにかく楽しそうなのが印象的で、目の前に観客がいるかいないかは関係なく、ステージで音を出す喜びに溢れていた。デビュー30周年を迎えてもなお、音楽に対する彼らの無垢な愛情は尽きるはずがないのである。その印象は今回も変わらなかった。
 
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続く「DOWN BEAT STAMP」でがっつり熱気を高めたあと(不思議なもので、観客がいなくても熱気は高まるのである)、「みんな、盛り上がってる? みんなで集まって団結することはできないけど、離れてても団結してひとつになることはできるかなって思います。パラダイスのなかで戦うように楽しんでくれよー!」という力強いメッセージを谷中敦(Baritone sax)が送り、すかさず次の曲へ。鳴らされたのは「遊戯みたいにGO」。NARGO(Trumpet)の歌に合わせて、手を左右に振るメンバーたち。もちろん、目の前にはスタッフしかいない。彼らはカメラの向こうにいる顔も人数もわからない仲間たちに、ひと言では表現しきれない熱い思いとともに手を振るように求めていたのである。それはきっとみんなにも伝わっていたはずだ。
 
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ひと呼吸置いてプレイされたのは「スペクター」。延々と繰り返されるドープなベースラインにアナログシンセの音が絡みつき、その上を管楽器、ギター、リズム隊が疾走する。
 
のっけから素晴らしい熱演が続いたところで、スカダンスのレクチャータイムがスタート。モンキーダンスから始まり、あらゆるスカダンスを網羅するスカダンス講座が、川上つよし(Ba)によって繰り広げられた。ひとしきりレクチャーが終わったあとは実践編。鳴らされたのは「Jamaica Ska」だ。GAMO(Tenor sax)のアジテートに合わせて、NARGOが踊りまくる。中盤でガラッとサウンドの雰囲気を変えてヘドバンタイム。これがとにかく楽しい。
 
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面白いのが、「ああ、ここにたくさんの観客がいたらなあ……」というネガティブな感情がないこと。恐らくこれは、スカパラの面々がカメラの向こうにいる人たちに向けてしっかりと音を届けようとしているのが伝わってくるからだろう。この日、スカパラは決して何かが欠けたライブをしていたわけではない。不思議な環境ではあるが、観客との信頼関係がしっかり成立していた。
 
「Paradise Has No Border」にはそれが顕著に現れていた。いつもなら「一番盛り上がってるのはどこだー!?」と呼びかけるところを、この日は「どこのカメラが一番盛り上がってんだー!」とGAMO。そして、複数のカメラのなかからクレーンカメラに目をつけ、メンバーが一斉にその周りに集まって猛アピール。こんなのも配信ライブならではだ。
 
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MCでは、茂木欣一(Dr)から3万人が視聴しているという情報が伝えられ、メンバーは拍手。「代々木第一体育館(のキャパ)を超えちゃったねー!」と軽口を叩く谷中にハッとさせられた。そうなのだ、たしかに代々木公演の中止は悲しむべき出来事だったけど、決して悪いことばかりではない。距離的な問題やスケジュールの都合で観に来られなかったはずの人たちにも、こうやって音を届けることができているんだから。
 
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自身がメインボーカルをとった「銀河と迷路」のあと、茂木は「こういう時間が作れて本当によかったよね。今日、本当はツアーのファイナル公演をやる予定だったんですけど、こうやって音を出せる場を設けてもらえたことを本当に感謝しています」と話し、そして叫んだ。「みんなが見える。みんなが盛り上がってる姿が、何万人も見えるぞー!」と。「本当に見えるよね」と相槌を打った加藤隆志(Gt)の言葉は決して嘘じゃないと思う。
 
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続いては、30周年ツアーの振り返りタイム。アンコールでGAMOにドッキリを仕掛けたライブのこと、加藤の故郷・鳥取での凱旋公演をソールドアウトさせたこと(「ここのソールドアウトは東京だとどれぐらい?」と聞かれた川上が「2万人!」と答えたのは笑った)、昨年メキシコを訪れ、メキシコ版グラミーで名誉ある賞を受賞したこと、スペシャアワードでBEST RESPECT ARTISTを受賞ことなど、話は尽きない。そして、おとといリリースされたばかりのベスト盤『TOKYO SKA TREASURES ~ベスト・オブ・東京スカパラダイスオーケストラ』の告知もし、「4月からの31年目も、スカパラのことを応援よろしくお願いしまーす!」と締めた。
 
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前のめりに突っ走ってきたライブだが、ここで雰囲気を変えて「メモリー・バンド」へ。谷中はMCで、一度友達になった人はずっと友達だと思ってるし、バンドも一度メンバーだと思った人はずっとメンバーだと話した。「そういうふうに思うことですごく力になる」と。いつもは茂木と沖祐市(Key)の2人で歌う曲だが、この日はリズム隊の5人がメインをとる特別バージョンで披露した。
 
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カツカツと鳴り響く足音のSEはメドレーの合図。ハードナンバー「MONSTER ROCK」から始まる全7曲のスカパラ一大絵巻だ。「ホールインワン」は谷中やNAGOが先頭に立って、ハーメルンの笛吹き男のごとく皆を先導していく姿が滑稽で楽しい。NARGOがけん玉の”ホールインワン”もばっちりキメた。合間合間に様々なアイデアを仕掛けつつ、メドレーも巧みに緩急をつけて進行していく。ラストを飾る「White Light」まで、よそ見するスキを全く与えないライブ巧者ぶりを見せつけた。「みんな、楽しんでるー!?」と叫ぶ加藤の声は興奮でかすれていた。
 
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4万人を超えた視聴者が配信を観ていることを受け、沖は「地平線を見渡す限りのお客さん」と表現し、メンバーの笑いを誘った。そして、デビューアルバム「スカパラ登場」に収録されている「君と僕」を、あれから30年の時を経た現在のバージョンで披露。沖によるアコーディオンと口笛から幕を開け、この長い歴史を噛みしめるかのように穏やかに音が紡がれていった。これもまたいい時間だった。
 
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ツアー中、各会場で手紙を読み上げていた谷中は、この日のための特別な文章を読み上げた。削るのも惜しいので、ここに掲載したい。
 
たしかにここ数週間、見たくもない文句に至るところで触れてきた。そんななかで届けられた谷中の言葉はストンと心に落ちた。素晴らしい手紙だった。
最後にプレイされた「風のプロフィール」は今日を締めくくるのにぴったりな曲だった。
 
谷中は先程の手紙のなかで「コラボレーションをした習志野高校の吹奏楽部の方々も息を合わせて素敵な風を吹かせてくれました。」とも言っていた。
茂木のボーカルが優しくホール内を満たし、ホーン隊の音も軽やかに空気を震わせ、沖が鳴らすチャイムが心地よく耳朶を打つ。こんなときだからこそ、こんなライブだからこそ、より胸を打つ名曲だし、名演だった。配信終了直前、谷中が叫んだ。「がんばろうねー! 俺らもがんばるよー!」
 
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ライブが終わったあとの様子が気になる人もいるだろうから少しだけお伝えしよう。配信終了直後から、メンバーはあそこがああだったどうだったと笑いながら言葉をかわし、記念のスチール撮影の合図は「ありがとう!」だった。フロアを去る際に、撮影スタッフへ向けて「貴重な機会をありがとうございました!」と叫んだ北原雅彦(Trombone)の言葉が、とても心に残った。
 
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セットリスト

M1. HAMMERHEAD 
M2. DOWN BEAT STOMP 
M3. 遊戯みたいにGO 
M4. スペクター 
M5. Jamaica Ska 
M6. Paradise Has No Border 
M7. 銀河と迷路 
M8. メモリー・バンド 
M.9 30周年メドレー(MONSTER ROCK / ホール イン ワン / パンドラタイムス 2019 / YOU DON’T KNOW(WHAT SKA IS)  / 火の玉ジャイヴ / めくれたオレンジ / White Light) 
M10.君と僕 
M11.風のプロフィール
 
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東京スカパラダイスオーケストラ『TOKYO SKA JAM "8"』緊急生配信スペシャル SPACE SHOWER TV

<初回放送> 5/23(土) 21:00~22:00
<リピート> 5/31(日) 18:30~
 
文/阿刀 “DA” 大志
写真/柴田恵理
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