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宮沢和史、南佳孝、小野リサ、坂本美雨がジョアン・ジルベルト追悼コンサートで競演!

2019.12.13

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2019年7月に逝去したボサ・ノヴァ界の巨人、ジョアン・ジルベルトのトリビュート・コンサートが12月4日(水) に東京・めぐろパーシモンホールで開催され、宮沢和史、南佳孝、小野リサ、中村善郎、坂本美雨、Saigenjiら6組のアーティストが参加しジョアンを追悼した。
 
コンサートの冒頭、宮沢和史と坂本美雨が登壇。このコンサートの趣旨を説明し『みんなでジョアン・ジルベルトの音楽を噛みしめる場にしたいです!』と開会宣言。
 
最初に登場したのは南佳孝。映画「黒いオルフェ(1960年日本公開)」サントラに収められた「Manhã de Carnaval(カーニバルの朝)」を歌い、自身のジョアン・ジルベルトとの出会いは同映画が最初だったと話す。その後、ジョアンの「Samba de Uma Nota Só(ワン・ノート・サンバ)」に魅せられ、複雑なギター演奏を耳コピで完全独習したエピソードも披露。3曲目には斉藤和義の「歩いて帰ろう」をボサ・ノヴァアレンジで歌い、意外な選曲で客席を沸かせた。
 
続いてはSaigenjiが登場。『こんな錚々たるメンバーの中に僕のような若手を呼んで頂き、ありがとうございます』と謙遜。12月ということもありジョアンのクリスマス・ソング「Presente de Natal」を歌って場内をしっとりとさせ、続いて歌ったのは名曲「Samba de Uma Nota Só(ワン・ノート・サンバ)」。『僕が呼ばれたということは、こういうこと期待されてるのかな』と、超絶スピードのギターと歌を披露し客席を圧倒。途中、観客が参加できるようにとハンド・クラッピングのパートも設け、場内をサンバ・カーニバル会場に一転させた。
 
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3番手は中村善郎はサックスの田中邦和と共に登場。1978年にサンパウロで初めてコンサートを見て以来、ジョアンに魅せられ続けてきた中村。1曲目はブラジルの偉大な作曲家ドリヴァル・カイミの作品で、ジョアンのカバーで知られる「Doralice(ドラリッシ)」。続いては自身のオリジナル曲「Essa Melodia Linda」を歌う。ラストの「Undiú」は歌詞らしい歌詞はなく"ウンデュー、ウンデュー"と繰り返すシンプルな曲。ただただ繰り返される言葉に、客席も静かに聴き入っていた。
 
小野リサは、このコンサート実現に寄せて『ジョアンも喜んで下さってると思います。ボサ・ノヴァをありがとう!という気持ちで今日は歌います。』と、名盤「ゲッツ/ジルベルト(1964年発表)」に収められた「So Danço Samba(ソ・ダンソ・サンバ)」でスタート。2曲目に歌ったのはオリジナル曲「Um Abraço no João(ジョアンに捧ぐ)」。レコーディングでリオ・デ・ジャネイロを訪れた際、電話越しであるが初めてジョアンと話し、その日のうちに出来たという小野リサにとって思い出深い1曲だ。ラストはピアニストのフェビアン・レザ・パネが入って、あの「蛍の光」をポルトガル語のボサ・ノヴァアレンジで歌って締めた。
 
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ジョアンさんが娘のベベウさんに書いた曲ですと紹介して坂本美雨が歌ったのは「Bebel(ベベウ)」。2003年にジョアンの初来日時にリリースされた「フェリシダージ トリビュート・トゥ・ジョアン・ジルベルト」で坂本美雨がカバーした曲だ。坂本のステージにはギターの笹子重治とピアノのフェビアン・レザ・パネのふたりが参加する。続いての曲は、2013年にリリースされた「ゲッツ/ジルベルト」トリビュート・アルバム内で坂本がカバーした「Desafinado(ヂサフィナード)」。2曲ともかつて自身が録音したジョアンゆかりの曲だ。
 
最後は本コンサートの発起人である宮沢和史は、6人編成のバンドと共に登場。甲府で生まれ育ち、高校生の頃、唯一のエフエム・ラジオ、NHK-FMで初めて聴いたブラジル音楽の衝撃。以来、『ジョアンの澄んだ美しい歌声に魅了され続けています!』とジョアン・ジルベルトへの想いを語って、時には宮沢もギターを奏でながら次々にジョアン・ナンバーを歌っていく。『ジョアンは超一流のサンビスタだと思います!』と称え、アグレッシブなサンバ・ナンバーを演奏すると、真冬の東京が一転してリオ・デ・ジャネイロになったかのように場内は熱い興奮に包まれる。
 
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アンコールでは宮沢がこの日出演したアーティストをステージに呼び込み、ボサ・ノヴァを世界に知らしめた「イパネマの娘」を演奏。それぞれが、この夜のコンサートとジョアンに向けてコメントした後、ラストはブラジルではもう一つの国歌とも言われている「ブラジルの水彩画」を全員で演奏。会場も一体となって、みんなで明るくかつ楽しくジョアン・ジルベルトを悼み、2時間超に及んだトリビュート・コンサートは和やかな雰囲気の中、終了した。
 
6組のアーティストが称え歌ったジョアン・ジルベルトの楽曲とパフォーマンスは、最後の来日となった2006年11月に東京国際フォーラムで行った公演の模様がBlu-rayで発売されている。
 
PHOTO:星野麻美
 

ジョアン・ジルベルト トリビュートコンサート/セットリスト

2019年12月4日(水)@東京・めぐろパーシモンホール
※南佳孝
01.A Fellicidade/ 02.Manhã de Carnaval (カーニバルの朝)/ 03.歩いて帰ろう
※Saigenji
01.Eu Sambo Mesmo (僕のサンバ)/ 02.Presente de Natal/ 03.Samba de Uma Nota Só(ワン・ノート・サンバ)
※中村善郎
01.Doralice (ドラリッシ) with田中邦和(Sax)/ 02. Essa Melodia Linda with田中邦和(Sax)/ 03.Undiú
※小野リサ
01.So Danço Samba (ソ・ダンソ・サンバ)/ 02.Um Abraço no João (ジョアンに捧ぐ)/ 03.蛍の光 withフェビアン・レザ・パネ(Pf)
※坂本美雨 with笹子重治(Gt)、フェビアン・レザ・パネ(Pf)
01.Bebel (ベベウ)/02.Desafinado (ヂサフィナード)
※宮沢和史
01.Para Machucar Meu Coração/ 02.Isto Aqui O Que é?/ 03.Aguas de Março (三月の水)
04.Eu Sambo Mesmo (僕のサンバ)/ 05.No Tableiro da Bahiana 
※ENCORE(出演アーティスト全員)
01.Garota de Ipanema (イパネマの娘)/ 02.Aqualera do Brasil (ブラジルの水彩画)
 
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