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【ライブレポート】3月1日・2日 後藤まりこ、小谷美紗子Trio、クリプトシティ、ZAZEN BOYS"新宿LOFTに悪戯な天使が舞い降りた夜"

2012.03.08

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3月1日(木)新宿LOFT
<SHINJUKU LOFT 35TH ANNIVERSARY 「THURSDAYCHAOS」>
後藤まりこ / 小谷美紗子Trio / クリプトシティ
BAR STAGE:RED BACTERIA VACUUM

3月2日(金)新宿LOFT
<SHINJUKU LOFT 35TH ANNIVERSARY 「奇奇怪怪」>
ZAZEN BOYS / 後藤まりこ

 

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 ロックの神が、そして悪戯な天使が舞い降りた。
 新宿ロフト通年で35年を迎えたイベントで、震えるような奇跡が2日間にわたって数多く起きた。
 
 初日最初の奇跡は、中尾憲太郎率いるクリプトシティ。その強力なリズムの音圧に、ディーンのハードコアヴォイスがゆらりと乗っかる。そしてセブの切り裂くギターが、その音圧に黒い彩りを加える。場内は初見のお客さんばかりだったが一様に唖然とし、その轟音が終わった瞬間に狂乱の拍手が起こり、その圧倒的なステージを象徴していた。ラウンジでは日本を代表するモンスターガールズバンドRED BACTERIA VACUUMがステージを自分たちの色にデコレーションし、ワンマンショウの様なステージに。ハードコアなんだけどカラフルでポップな雰囲気は、彼女たちにしか出来ない唯一の瞬間に。外国人が一番前で踊り狂っていたのが印象的だった。
 続くライブホールでは、小谷美紗子Trioが出演。弾き語りから始まった『消えろ』で一気に会場中の視線が小さな小谷さんに集中した。10年以上振りに演奏した『鼓動』から、続く『Who』でグイッと心を振るわし涙を誘われる。とどめは昨年の震災をずっと忘れないと言う思いから、それ以降毎回歌っている『3月のこと』の弾き語りでしめた。あの紡ぎ出される言葉に全ての人の心をなでられる、そんなライブだった。
 再びラウンジではRED BACTERIA VACUUMが縦横無尽に駆け回る。彼女たちは何故かそこに居るだけで周囲の人々を笑顔にする力があるようだ。
20120302_029_DSD6244.jpg そして、この日のトリは後藤まりこ。うんこ食べるーって歌詞のカオスなSEに乗せて、鉄壁のバンドメンバーが登場。白いワンピースをまとい、右手に白いリボンを結んだ後藤さんが入ってライブスタート。おそらく3回目となるバンド編成でのライブ。前回のライブでは、その内側から込み上げる激しさの衝動が見え隠れしていたのを感じ、後藤さん自身も後に危なかったと言っていたが、今回のライブはとてもリラックスしている様に見受けられた。そしてその安心感──かは判らないが──、ステージから発せられる後藤さんが蝶の様に舞い、時に激しく、時に優しく、時に可愛らしく、自由に歌を歌っていた。よく歌姫と言われているヴォーカリスト達が演じているステージとは違い、真摯に音楽に向き合って歌いたい歌を心の底から楽しんで、その自分をオーディエンスに観て欲しいと本気で思っている。大げさではなくBjo¨rkを超える可能性を感じた。観ていてキュンとした。天使が舞い降り、四つの奇跡を締めくくった。

 

 

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 続く2日は、ZAZENBOYS vs 後藤まりこ。先発は後藤まりこBAND、昨日と同じSEから、過去3回のライブとは打って変わって渡辺シュンスケさんのピアノに後藤さんの歌で始まる『ゆうびんやさん』からライブスタート。個人的な感覚の表現で恐縮だが、昨日より声の調子が良いようで、その調子に伴って全てが昨日より素晴らしかった。ディレイを多用し、各メンバーの音の間を攻め合うレゲエテイストの曲から、好きな感情を俯瞰で感じて表現するポップな曲、悪戯な天使が縦横無尽にそのアイをふりまいて、ポジティブな感情で会場を埋め尽くす珠玉の名曲があり、後藤さんの大きな幅の広さを感じた。後藤バンドはタイトで、手数の多い千住さんのドラムと鉄壁の安定感がある仲俣りぼんちゃんのベースは、このバンドの大きな土台となって鍵盤、ギター、歌を引き伸ばす。ただただ単純な表現だが、素晴らしいライブだった。私にとって今一番観たいアーティストになった。
20120302_004_DSD6767.jpg そんなライブの次はZAZENBOYS。マツリセッションをひねってひねってひっぱりあがってやってきたであろう相変わらずの完璧なライブ。呼吸を合わせ、グルーヴィに『RiffMan』から『CRAZY DAYS CRAZY FEERING』で始まった。そこから数曲はさんで新曲4曲を立て続けに披露。その新曲が今まで無いくらいシンプルに研ぎ澄まされた名曲の予感をひしひしと感じた。COLDBEATのコールアンドレスポンスで会場が一つになり、金曜日にかけた力強いビートで入るシンセナンバー『FRIDAYNIGHT』から『ASOBI』への終幕。フロアが狂騒の渦に。当然それで満足する状況では無く、アンコールの答えに何故か吉兼さんを引き連れ後藤さんが登場。煽りに煽って登場したZAZENBOYSのメンバーと、再びASOBI With 後藤まりこ。鉄壁なビートに向井さんと後藤さんの掛け合いで狂乱の二夜の締め。ロックの奇跡を再確認出来た夜だった。(新宿ロフト店長:大塚智昭)

LIVE PHOTO:朝岡英輔
 

Live Info.


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