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【ライブレポート】10月12日(水)下北沢SHELTER OKI DUB AINU BAND / イルリメ / The SALOVERS

2011.10.28

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SHELTER 20th ANNIVERSARY 『OKI DUB AINU BAND × イルリメ × The SALOVERS』
2011年10月12日(水)下北沢SHELTER
OKI DUB AINU BAND / イルリメ / The SALOVERS


 下北沢SHELTER20周年イヤーも残すところあと3か月をきった10月は、いよいよ記念イヤーも大詰めといった様子で、SHELTERにとっても、またバンドにとっても、まさにアニバーサリーといえるようなスペシャルな公演が多かったように思う。
 現在活動休止中のIn the Soupの、約3年ぶりとなる一夜限りの復活ライブ。SHELTERを解散発表の場に選んでくれたFC FiVE。特大“モテキ中”のN'夙川BOYSは、普段の数倍、1時間以上に及ぶ激レアなライブを行ってくれた。そして9mm parabellum bullet×SHERBETS!! ベンジーのMC、「風邪ひかないでね」「気をつけて帰ってね」は、そのオーラにやられたスタッフの、帰る際の鉄板挨拶となりました。
 しかし、ワンマンライブや2マンだけではない。個性豊かな対バン公演もまた、20周年イヤーをおおいに盛り上げてくれました。
 10月12日の公演もまた、そういった公演の一つだったのではないでしょうか。
OKI DUB AINU BAND
イルリメ
The SALOVERS
 年代、ジャンル、活動シーン。全てがばらばらなラインナップとなったこの日。だが、この日集まったお客さんは、その個性をめいっぱいに楽しもうという方が多く、出演者ごとにあたたかな拍手を送ってくださり、アクトごとにのびのびと楽しまれていました。
 来年2月より開催される“スペースシャワー列伝 JAPAN TOUR 2012”への出演が決まるなど、まさに勢いづいてきたばかりの若い閃光The SALOVERS。なんと彼らは、SHELTERと同じ歳!
 顔をくしゃくしゃにして、汗だくで歌う、最初から最後まで全力のステージは、兎に角青臭い。泣くようなギター。泣くようなボーカル。“いちいち全力”なその様に何人の人が胸を熱くしただろうか。10代の“青”を抜け出て、青年の純度を焦燥が濁らせる、その“青く濁った”ステージは、 行き悩もうとも、まだそれすら生きる喜びであるのだと鳴らせる、まさに青年と大人の分岐点に立った音楽だ。若干二十歳の熱を余すことなく絞り出し、 叫びだしてくれた。そして「一緒に育ってきたっていうおもいをこめて」という言葉、ありがとう!
 一変して、緊張感ゼロ。のらりくらりと音楽を楽しむ時間がやってきた。「今日は一人でライブするので、ステージ上に一人は寂しいのでここ(フロア)でライブしていいですか?」そういうなり、お客さんの手を借りて、パイプ椅子3つをフロアへ移動し出すイルリメ。「移動する間、音が止まってしまうので、クラップ してもらってもいいですか?そう!そうです!ビートが繋がってる!」と、ぐだぐだしながらステージ・セットをフロアへ移動。そして、いよいよストリート・パフォーマンス状態のショーが幕開けだ!3つのパイプ椅子を円になるように並ばせると、バイプいすにのってウェーブを煽ったかと思えば、パンツから紐で繋がった大量の国旗が次から次へと出てきたり。「一通りちょけたし、そろそろかっこいいラップやろうかな」と言うと、次はお客さんを1人選んでビート教室まで開催し始める始末。後半は、ようやくステージへ上がるも、最後は再びフロアへ降り、最後はそのまま客用階段を駆け上がり、客用入口から退場していった。最後まで、その予測不能なパフォーマンスで盛り上げてくれた。イルリメと同じ目の高さで、彼を囲むように半円形を作り、手を叩き一緒にビートを刻み楽しんでくれたお客さんも、みんな良い顔してました。
OKI-DUB-1.jpg OKI DUB AINU BANDが音を出した瞬間、その幻想はフロア中に広がり、深海の彼方へ。海かと思えば山、山かと思えば海の底。温度も場所も一曲ごとに全て変わっていく。民族音楽とダブの融合は、此処が東京・下北沢の小さなライブハウスだなどということも、全て忘れさせ、次から次へと違う場所を描いてみせてくれた。そこが海になったならば、彼らは音楽を奏でる竜宮の使いのようであり、フロアはその波に身を任せるように、ゆるやかに体を揺らしている。
 語り部のようなボーカルは、ようやく夏も終わったというのに、徐々に熱い熱帯夜を甦らせ、耳元で木霊する怪しい声は背筋をゾクリと撫でていく。
 海へ大地へ祈りを捧げるような、なんとも形容しがたい音楽で、何度もフロアをトリップさせてくれたOKI DUB AINU BAND。ライブが進むにつれ、そのステージはさらに怪しく美しく変化を遂げ、トンコリ(アイヌに親しまれていた5弦の琴)の奏でるその低音に導かれさらに深く潜り、やがては得体のしれない生物が蠢く未開の地へ。全ての演奏が鋭さと威圧感を増し、全ての音が爆音で轟いていく。全ての音が隙間なく空気中を飽和しやがては破裂せんとする、その迫力がフロアを圧倒する中で、長い長い宴はお開きとなった。
 あと、2か月、まだまだ続くSHELTER20周年アニバーサリー。次はどのようなパーティーを見せてくれるのだろうか。(島根希実/下北沢SHELTER)
 

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