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INTERVIEW

トップインタビュー百鬼朱紀(sui sui)- 最後までアイドルでいたかったし、貫きたかった。アイドルになってめっちゃ良かったです!

最後までアイドルでいたかったし、貫きたかった。アイドルになってめっちゃ良かったです!

2021.07.20

ファンの人の力ってこんなにすごいんだなって実感した

──百鬼さん自身がオタク側だったときも、アイドルがきっかけで変われたことはありましたか。

百鬼:ありました! もともとわたしは人前に立つのがめちゃくちゃ苦手だし、すごく人見知りなんです。だから、その部分ではすごく元気をもらいました。アイドルの存在は大きかったですね。最初のライブはMCでなにを喋ったのか全然覚えていないんですよ。もう脱退しちゃってるのですが、前のメンバーですごく喋りが上手な子がいたので任せっぱなしでした。

──今はライブでパフォーマンスをしながらもお客さんやフロア全体にしっかり目をむけていますが、MCを含めコミュニケーションには徐々に慣れていったんですか?

百鬼:経験っていう場数も大事だなって思いますけど、ファンの人の力ってこんなにすごいんだなってアイドル側に立って初めて実感しました。でも初めのころから、お客さんがどこにいてどこから観てくれているのかはなぜかすぐ認識できたんです。

──すごいですよね。アイドルの特殊能力かなって思うんですけど、みんな歌って踊りながらもお客さんをちゃんと見ていて、どこにいましたよねって気づいてくれたり、フロアを把握して見ている。

百鬼:今でも覚えるのは得意なんですけど、ステージに立つと自然にできていました。わたしは自分のことがあまり好きじゃなくて、自分自身にあまり関心を持てないからこそ、そんな自分を応援してくれるファンの立場を考えたり、ファンの人のことを考えたりするのが好きなんです。自分のことをあまり考えないからこそ、なのかもしれないです。ファンに対しても、わたしじゃなくてもっと上手なアイドルがたくさんいるし、わたしじゃないほうが幸せになれるのにって思っちゃうことがあって。

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──ファン側はよく病みがちですけど、アイドル側もファンに対してそう思うことがあるんですね。

百鬼:そうですね、特にわたしは自分に自信がないのでそう思っちゃいます。ファンの人には幸せになってほしいからこそ、わたしじゃないほうが幸せになれるんじゃないかって思っちゃうんです。

──そういった不安を抱えて自問自答をしながら、学校に通って、週末はほぼライブで平日はレッスンというのはとても大変だったと思うのですが、2年間を頑張る支えはなんでしたか?

百鬼:それこそファンの人のツイートや、存在ですね。

──sui suiファンの方って、楽曲にもライブにもすごく丁寧に感想をツイートされる印象があります。ファンの方のツイートも読まれるんですね。

百鬼:めっちゃ読んでます! エゴサもします、非公開リストにいれて全部見てます(笑)。

──非公開の「オタクリスト」が存在しているとは(笑)!

百鬼:自分がオタクをしていたときに、ちょっと好きだったアイドルのことを書いたら、その子がわたしのツイッターを監視してくれていたんですけど、それが逆にプレッシャーになっちゃったんですよ。別のアイドルのことを書くと、なんで別の子のことを書くのって言われちゃったりとか。そんな経験があったので、プレッシャーに感じさせちゃわないか気になってわたしはこっそり見るようにしていました。

──どこまでもファン側の気持ちを想像しているんですね。

百鬼:わたしはそれしか取り柄がないんですよ(笑)。

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いつかどこかで踏ん切りをつけなくちゃいけない

──「走馬灯に出るだろうものは自分にとってはアイドルそのもの」とツイートされているくらい思い入れがあるアイドルを卒業すると決めるのは、すごく悩まれたと思うのですが、「2周年ライブでsui suiの未来は希望しかない」と思ったことをきっかけのひとつにあげられていました。それって理想的な卒業の決意にも思えたのですが、新メンバーが入ってsui suiがさらにパワーアップしたからこそ決断ができたところもあるのでしょうか。

百鬼:sui suiをまかせたいなっていうのを新メンバーたちに感じたんです。実は、2人体制のときにも卒業しようと考えていた時期があったんですけど、もうちょっと頑張りたい、もうちょっと続けてみようという気持ちで今までやってきたんです。

──ずっと頭のどこかにはあったんですね。グループ自体を守りたい気持ちもあったんでしょうか。

百鬼:そうですね、sui suiを守りたい気持ちがすごく強かったです。それでもやっぱり自分のやりたいこともあって、年明けくらいからだんだん卒業を考えることが増えました。

──新メンバーが入ってくれたからこそ、やっと自分がやりたいことを選ぶことができたんですね。

百鬼:はい。新メンバーが入ったのはわたしのなかで重要でした。実際に今の5人体制のsui suiはすごく評価していただけて、自分でもいい5人だなって感じています。だからこそ、そのなかで自分の心にある普通の生活への憧れを押し込めてきちゃって。その気持ちを抱えながらsui suiを続けていくのは誰に対しても失礼だって思えたし、誰にとっても得をしないって思いました。新メンバーはほんとうにいい子ばかりだから、これからのsui suiを引っ張っていってほしいんです。

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──百鬼さんご自身がアイドルを好きだからこそファンの気持ちもわかるだろうし、決断するまで、そして公表するまでの時間は精神的にもきつかったのではと思います。

百鬼:大変でしたね。どうしたらいいんだろうって気持ちでいっぱいで……。ファンのことが大切だからこそ、発表後の反応もこわいし、卒業までの期間のこともこわかった。だけど、それを考え始めたら自分は一生やりたいことができないって思うから、いつかどこかで踏ん切りをつけなくちゃいけないって悩み続けたなかで、sui suiが強くなったこのタイミングだなって思うことができました。すごく大きな決心です。

──自分の人生がありつつ自分が守りたいグループもあって、葛藤がすごく大きかっただろうな、と。ただ、「最後までスーパーアイドルでいる」という表明はとてもかっこよかったです。気持ちの切り替えはどうされましたか?

百鬼:正直に言うと、たくさん悩んではいたんですけど、ファンの人には暗い顔や悩んでいるところは見せたくなかったんです。最後までアイドルでいたかったし、貫きたかった。アイドルでいる限りどこで卒業をしても絶対に後悔はするだろうから、そのなかでできるだけ後悔のないように過ごしたいんです。

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