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INTERVIEW

トップインタビュームロツヨシ(俳優)-『宇宙なんちゃら こてつくん』"なんちゃって"を魅力だと思っていただければ嬉しいです。

「宇宙なんちゃら こてつくん」“なんちゃって”を魅力だと思っていただければ嬉しいです。

2021.04.13

良さはゆるさだと思っています

──ムロさんが感じた作品自体の魅力についてお伺いさせていただけますか。

ムロ:やはり、キャラクターも含め良さはゆるさだと思っています。主人公・こてつくんが宇宙飛行士という夢・目標をもって日々の学校生活を歩んでいくのが主な描写になっていますが、そこが押し付けがましくないという所が良いですよね。「夢を持とうぜ」「目標を持とうぜ」というのが押し付けがましくなく、夢を持っているゆるいキャラクターたちがゆるく前に進んでいくというのがこの作品の魅力かなと思っています。

──そのゆるさを受けてナレーションもゆるい形に。

ムロ:そうですね。最初はもう少し真面目にやろうと準備したんですけど、ゆるくてなんちゃって感を出して欲しいとのことでしたから。作中のキャラクターが生きるようにということではちゃんとしたナレーションよりも、棒読み加減がある方が作品世界とも合いますからね。その中でも毎回変えているんです。その変化が第4話以降なくなってきて日々迷路に入っていますが、その迷路を楽しんでいただければと思います。その迷いも含めた“なんちゃって”を魅力だと思っていただければ嬉しいです。

──この可愛いキャラクターたちで基本的にゆるいんですけど、ストーリーがただただゆるいだけじゃないというのも魅力だなと私は感じています。単純に何の障害もなく成功していくだけじゃないというのが良いなと。

ムロ:そうですね。全てが上手くいくわけではないですから、いろんなことを少しずつ知っていく姿も描かれていますね。僕も疑問を持つことを忘れないようにしたいですね。そこは大人が『こてつくん』を見て気づかされることかもしれないですね。

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──大人になるほど知ったかぶりしてしまうことがありますからね。

ムロ:そうなんです。年をとればとるほど「なんで?」って聞きづらくなるじゃないですか、いくつになっても疑問に感じたことを聞ける側でいたいなと思います。

──さきほどからある“ゆるさ”というのがこの作品の魅力であるとのことですが、ムロさんご自身が自分の中にゆるさを内包しているなと感じることはありますか。

ムロ:どうなんだろう。自分がやる側に立った時はゆるい笑いのものが好きなのかもしれないですね。でも、緊張に負けて早口で話してしまうということも多々あるのでその辺は直していきたいと思います。これからも自分の内包しているゆるさを大事にしていきたいなと思う次第です。

──お気に入りのキャラクターやセリフ・シーンはありますか。

ムロ:好きなキャラクターは校長先生です。セリフをこうぱっと思い出せないんですけど、こてつくんが校長先生に相談に行ったらその流れでホルモン焼きに連れていかるというシーンがお気に入りです。こういうのを僕は粋な人間だと思うんです。現代的に考えると贔屓になってしまうのかもしれないですけど、そういうの好きですね。そういう粋な大人になりたいですね。

──人間味があって味のあるシーンですね。

ムロ:今は失敗を怖がって、粋な生き方・選択が少なくなっていると思っています。この校長先生はそんなことは考えていないと思うんです。そういう大人を目指したいです。目指している時点で粋にはなれていないんですけどね。なかなか難しいです。

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これからも「夢を持ちましょうよ。」と言っていこうと思っています

──作品のテーマに“夢に向かって挑戦することの大切”というのがありますが、夢を追いかけることの面白さ・難しさについて伺えますか。

ムロ:以前とある学校で講義を頼まれて講義の前に校長先生にごあいさつした際に「夢を持つ、夢は叶うと言わないで欲しいと言われたんです。」

──そうなんですか。

ムロ:どういう意図なのかを伺うと「挫折があるからです。」と言われたんです。今の子たちに挫折というのは余りにも酷であるという考え方なのか、挫折はプラスにならないのという考え方なのか分からないですけど。

──どちらの理由だったにしても、教育関連の方がそういったことを言うのはなかなか。

ムロ:確かに夢を持つ・目的に向かって歩くことは確実に挫折の可能性が一気に高まるわけで、それは振り子のようなものだとも思うんです。夢がかなうことが大成功だとしたら、振り子はプラスの方向にだけ動くことはないわけで、成功が大きければ大きいほど大失敗の可能性は高まりますから。

──そうですね。

ムロ:挫折を味わうということは辛いですし、挫折した姿を見られるということはカッコ悪いと思われるんじゃないかと考えてしまうのもわかります。その経験は確かに辛いですけど、成功した場所から見た景色だったり、それまでの経験だったりは貴重だと思うので、僕はこれからも「夢を持ちましょうよ。」と言っていこうと思っています。

──今はSNSなど個人で発信するツールが当たり前になっているので、入口はいっぱいある状況なのかなと思っています。せっかくであればそんなに固く考えずに踏み出してみてもらえるといいなと思いますね。

ムロ:そうですね。僕らの時代にはなかったですけど、そういう物を駆使してみるのもありですよね。

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──『こてつくん』を見て夢を追いかけることの楽しさを改めて感じてもらえればいいですね。この作品はゆるくて熱くないのが逆にいいかもしれないですね。きっかけは楽しいから入るのが大事ですから。

ムロ:熱い作品が多くの人に支持されて熱狂の渦を作る意味もあると思うんです。その反面このゆるいところの世界で気付くこともあったらいいなと思っています。

──夢について伺ってきましたが、ムロさんが今までに叶えた夢、これから叶えたい夢を伺えますか。

ムロ:叶えることができたのはご飯を食べれる役者という夢です。今まで「まずはご飯が食べれるようになってから、自分の好きな芝居を試してみなさい」と自分に言い聞かせていました。それが叶ったので過去の自分が「ここからはもっと好きなやり方を試してみて、自分なりの理想像を目指していいですよ。」と言ってくれました。今までは“自己アピール・セルフプロデュースの場”“公開オーディション”という意識でやってきましたけど、今年から作る舞台では“自己表現”“自分の面白いことはこれです”という所に重きを置いてやっていきたいなと思っています。だから、まだ夢の途中ですね。自分なりにいい役者というのはどういうことかを考えていきたい、明日以降の自分に期待したいです。

──これから放送が始まりますが、楽しみにされている方・原作ファンの方に向けてメッセージをお願いできますか。

ムロ:晩御飯の時間帯の放送なので、晩御飯を作っている時間にお子さんたちがこのアニメに集中してくれて、パッと夜ご飯の準備ができるという風にも見て欲しいですし、仕事が早めに終わった時などはお父さん・お母さんと一緒に観ていただいて、家族の共有時間として使っていただけたら嬉しいなと思います。

──特に今ははやぶさ2号機やJAXAが久々に宇宙飛行士を募集して、宇宙への関心が高まっている時期ですから。この作品から宇宙飛行士を目指してくれる子が出てくれるといいですね。

ムロ:そうですね。宇宙を夢見てくれると嬉しいですね。夢を持って生きるというのはいいなということを伝えられればと思います。

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LIVE INFOライブ情報

天てれアニメ「宇宙なんちゃら こてつくん」

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NHK Eテレにて、2021年4月7日(水)毎週水曜午後6:45 ~放送開始!!
 
人類が月面に降り立って50年……とちょっと――アニマル国は、宇宙事業において人間たちに大きな差をつけられていた。「われわれも月面に旗をたてるぞ!」アニマル総理大臣の宇宙開拓宣言で沸きたつアニマルたち。この宣言をきっかけに、アニマル国には宇宙開発時代が到来。宇宙開発を成功させるべく、アニマル国宇宙アカデミーがどどーんと誕生! 物語の主人公は、宇宙アカデミーに通うパイロット科1年生の「こてつ」。宇宙アカデミーを舞台に、こてつは仲間たちと宇宙を目指す。
 
<スタッフ>
原作:にしむらゆうじ
監督:作田ハズム
シリーズ構成:加藤陽一
アニメーション制作:ファンワークス
主題歌:RHYMESTER
製作:ちょっくら月まで委員会
 
<キャスト>
こてつ:藤原夏海
ニコ:榎木淳弥
ルー:玉木雅士
ひかる:竹達彩奈
おたま:山口 茜
じいちゃん:山口勝平
ナレーション&DAXAくん:ムロツヨシ
 
©2021 Space Academy/ちょっくら月まで委員会、©Space Academy
 
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