Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー遊星横町(植木雄人×星野概念×横山マサアキ×町田直隆)「10年ぶりにあの4人が集結した! 人生の通過点を切り取ったコンピレーションCDが完成!」

10年ぶりにあの4人が集結した!
人生の通過点を切り取ったコンピレーションCDが完成!

2019.12.03

 2009年の1月に『Rooftop』で始まった連載「遊星横町」を覚えている方はいるだろうか。植木雄人(当時・植木遊人)、ストライカーズの星野概念、テルスターの横山マサアキ、町田直隆の4人が集結し、書き初めやダンス、スケート、ヴィジュアル系のバンドを組んでのライブなど、無謀な企画を毎月行なっていた。連載は1年間で終了したが、あれから10年。遊星横町でCDをリリースするというニュースが飛び込んできた。
 今作『激戦区2020〜わたしたちの盤です〜』は、10年という期間で変わらず精力的に音楽活動を行なっている人、マイペースになった人、音楽を越えてさまざまなジャンルで活躍している人など、それぞれのスタイルで音楽と向き合ってきた4人の「今」を切り取った作品となっていた。2月26日にはネイキッドロフトでイベントの開催も決定している。全員が40代になり、良い意味で肩の力の抜けた姿を目撃してほしい。(interview:やまだともこ)

「ちゃんとやって」と念を押されて

──『Rooftop』での連載から10年後に、まさか「遊星横町」としてCDをリリースすることがあるなんて思ってもいなかったですよ。私はすでにロフトを退職していて、今回は当時の連載担当だったという縁でインタビュアーを務めさせていただきますが、このような形でみなさんと再会できるとは思っていなかったです。そもそもなぜこの4人で作品を作ることになったんですか?

横山:言い出しっぺは僕です。僕はこの数年、ちょこちょこ新曲は書いていたんですけど、音楽の現場からは少し遠ざかっていたんです。今年になってCDを作りたいという気持ちになったんですが、1人で作っても張り合いがないと思い、植木くんに「僕がAメロ作るからBメロ作ってくれない?」って連絡をしたのがきっかけです。

植木:「いいよ」って返事をしたら、昼夜関係なく仕事で営業に回っている時もメールがバンバン来るようになって(笑)。

横山:2人で8曲ぐらいできて、さらにもっとたくさんの人とCDを作ったら面白いんじゃないかと思い始め、遊星横町のメンバーに連絡をしたんです。みんな素晴らしいメロディ・メイカーであるということは信頼していたので、面白い音源になるのではないかと思っていました。

植木:正直な話、星野くんがこの企画に入ってくるのは内角低めのカーブを打つぐらい意外だった(笑)。今は精神科医として仕事をしていたり、執筆活動もやってるし、かなり忙しいじゃない?

星野:そういう活動もあるけれど、だからやりませんとかおかしいでしょ(笑)。僕は以前やっていたストライカーズが活動休止になって、DOMINO'88のkeyossieさんとJOYZというユニットでアルバムを作ったり、一緒にラジオをやっていたポカスカジャンのタマ伸也さんと曲を作ったり、バンドの休止以降全部で60曲ぐらい作っていたんです。でも音源は作っていなくて、今回横チン(横山)さんに声をかけてもらった時に、久々に音源が出せるというワクワク感はすごくありましたよ。

植木:このアルバムを作るにあたってみんなで集まったんですけど、20分ぐらいしか話す時間がなくて、アルバムの方向性も何も分からなかったんです。

──ということは、曲は自由に作ったということですか?

星野:そうです。ストライカーズみたいなバンド・サウンドでやるべきかと最初は思ったんですけど、僕はもともとコーラスが好きだったので、今自分が興味のある曲を出そうと思って。だから曲作りはすごく楽しかったです。

町田:僕はみんなで集まるまでは、言い方が難しいですが、ふざけたノリだと思っていたんですよ。でも、横チンから「マッチー、ちゃんとやって」ってすごい念を押されて、マジだなって思って(笑)。だから、ふざけた感じの曲を作るつもりでいたけれど、やめて真面目に曲を書きました。

植木:けっこう様子見したでしょ。

町田:まあ(笑)。本当はバンド・サウンドでやりたかったんだけど、メンバーを集めるのが大変だし、同時期に自分のアルバムもレコーディングして予算を使い切っていたから、もう一度バンドでレコーディングに入るのは予算的に厳しかったんですよ。それで、これを機に宅録で自分でやってみようって始めたら、どんどん凝ってしまい、機材を買ったりして結果的にバンドでスタジオに入るのと変わらないぐらいになっちゃった。『激戦区2020』の制作をきっかけに宅録にチャレンジできたし、すごく良い機会をもらえたなと思ってます。

──町田さんの「リバース・エッジ」(M-4)は、歌詞も膨大だし、曲調もラップみたいな感じで、町田さんにしてはこれまでにあまりない感じでしたね。

町田:1曲はラップをやってみたいと思ってやってみたんです。結果的にはちっともラップにならなくて、ただの語りになっちゃった(笑)。でもこれがラップだと言い張ろうと思って。その曲は作っていて楽しかったですよ。もう1曲の「フライウィズミー」(M-8)は王道みたいな曲。横チンに「しっかりやって」と念を押されたのもあって、町田印を分かりやすくしてみました。アコースティック調で行こうと思ったけど、サウンド的に星野くんと被っちゃったかなと思い、王道サウンドにしました。でも、それぞれの個性が全然違う感じになったかなと。

──3人の方は曲作りはどうでしたか?

植木:遊星横町の連載をしていた10年ぐらい前は「植木遊人」という名前で活動をしていたんですけど、活動をやり切っちゃって、本名で音楽を始めてアルバムを1枚リリースしました。今回CDに入れている曲は、植木雄人がやりたい音楽をやったという感じですね。10年経って真面目にやろうかなみたいな。「摩天楼」(M-1)は、電影と少年CQというアイドルに提供した曲で、タイトルと歌詞が違うセルフカバーです。その子たちをイメージして書いたボーイミーツガール系の曲で、良くできたので今回自分の作品として入れています。「亜熱帯気候」(M-5)は、リアリティがある歌を作りました。

横山:僕は「オーライ/サティスファイ」(M-3)も「粋にゴーナウ」(M-7)も曲が短いんですよ。あまり長いと自分が飽きてしまうので、子どもも分かるような、なるべく短く分かりやすい曲を心がけました。でも、みんな曲は分かりやすいと思いますよ。それぞれ、ここ10年ぐらいの4人の行ないがそのまま出ている感じ。

町田:現況報告みたいな。

植木:星野くんの曲は特にそれを感じたね。

横山:問診されてるみたいだったよ。

星野:どういうことですか?

町田:「平熱大陸」(M-2)の歌詞の、「適度な体温保ち続けること 手洗いうがいは当たり前のこと 休養や栄養がとても大切なこと」ってね。切り口が医者だよね。

星野:連載をやっていた10年前も医者だったんだけどね(苦笑)。

横山:今の歌詞のほうが地に足がついてる感じはありますね。

星野:10年前は夢を見続けたいみたいな歌詞だったかな。

横山:今は現実感がある。おさまったみたいな感じはありましたよ。

 

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激戦区2020 〜わたしたちの盤です〜

YSYC RECORDS YSYC-001
価格:¥1,500+税
2019年12月31日(火)発売

【収録曲】
1. 摩天楼(植木雄人)
2. 平熱大陸(星野概念)
3. オーライ/サティスファイ(横山マサアキ)
4. リバース・エッジ(町田直隆)
5. 亜熱帯気候(植木雄人)
6. 湿地帯(星野概念)
7. 粋にゴーナウ(横山マサアキ)
8. フライウィズミー(町田直隆)

LIVE INFOライブ情報

遊星横町トーク&ライブ
“激戦区2020”〜わたしたちのライブです〜

出演:
植木雄人[ダブルオーテレサ]
星野概念[星野概念実験室、ex.ストライカーズ]
横山マサアキ[テルスター]
町田直隆[moke(s)、ex.BUNGEE JUMP FESTIVAL]
2020年2月26日(水)新宿ネイキッドロフト
OPEN 19:00 / START 19:30
前売¥2,000 / 当日¥2,500(飲食代別・1オーダー¥500以上必要となります)
※来場者全員にCD『2009.09.14 遊星横町デビューライブ in 池袋サイバー」をプレゼント
※チケット予約はこちら、または各アーティストまで

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