Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューPANTA(頭脳警察)×末井昭(編集者)×曽根賢(ex.『BURST』編集長)×森下くるみ(文筆家)【前編】

Brain Police Road to 50th Anniversary PANTA(頭脳警察)暴走対談LOFT編
これぞ暴走しまくり、収拾つかずの真正暴走対談!

2019.09.11

緊縛された森下くるみの表紙は屈指の出来

──PANTAさんがバイク好きなのを知って誌面に起用したのかと思えば、実は違うんですよね?

曽根:『BURST』は当初バイク誌でありながらハードコア・パンク誌と思われた時期がけっこう長かったんですが、頭脳警察は日本のハードコア・パンク界では日本で最初のハードコア・パンクと言われているんですよ。若い奴らもみんなそう言っている。その頭脳警察をやっていたPANTAがバイク好きだったことを僕は知らなかったんです。あと、PANTAの一番最初の対談相手をアナーキーの仲野茂さんが引き受けてくれたんだけど、茂さんも実はバイク好きだった。そんなふうにPANTAと茂さんが『BURST』の初期の段階から対談してくれて、2人とも連載をしてもらえて、『BURST』の核であるハードコアの部分は偶然にも最初からあったんですよね。しかも『暴走対談』は『BURST』が終わるまでやってもらったし、PANTAこそ『BURST』の核だった。今日はこういう場を設けさせてもらって、改めてそんなことを思いました。

末井:『暴走対談』にはすごい人たちばかりが出てましたよね。みうらじゅんさん、鈴木邦男さん、友川カズキさん…35人くらいいましたっけ?

曽根:いや、もっといましたよ。

PANTA:懲役囚ばかりだったけどね(笑)。

末井:見沢知廉さんやジョー山中さんとか、もう亡くなった方もいますね。遠藤ミチロウさんもこのあいだ亡くなってしまったし。

PANTA:塩見孝也さんとかね。とにかく印象深い人ばかりだった。印象深くない人なんているわけないよね(笑)。

──今日は特別ゲストとして森下くるみさんにもお越しいただいていますが、森下さんと『BURST』のご縁というのは?

森下:私は一度、表紙をやらせてもらったことがあるんです。当時、『ビデオメイトDX』とかコアマガジンの雑誌で連載をしたり、グラビアをしたり、よく仕事をさせてもらっていて、コアマガジンに出入りをする中で「うちはこういう雑誌も出してるんだよ」と教えてもらった記憶があります。

曽根:森下さんとはロフトプラスワンのイベントで同席したことがあったんです。森下さんが死体カメラマンの釣崎清隆さんの写真が好きだと聞いていたので、だったら釣さんがシャッターを切るから表紙になってくれませんか?とその場でお願いしまして。そこに事務所の社長もおられてOKをいただいて、青空をバックに浴衣を着た森下さんが縄で縛られて宙に浮いている写真を僕がディレクションしたんですよ(2001年10月号)。あれは僕が好きな表紙のベスト5に入りますね。とにかくヘンな写真なんです。

森下:緊縛された私が風船のように浮いているイメージでしたね(笑)。

──『暴走対談』というネーミングはどこから来たんですか。

曽根:夜中に僕とユージで全ページをレイアウトしていたんですよ。僕らはエロ本上がりなのでデザイナーを使わずに全部自分たちでレイアウトしていたんです。その時に写真はもう出来上がっていて、見開きページの片方にPANTA、片方に茂さんという配置だったんだけど、苦し紛れに付けたタイトルだったと思うんですよ。「もういいよ、『暴走対談』で」って感じで(笑)。〈暴走〉なんて、何のひねりもないじゃないですか。だけど『BURST』という爆発するようなネーミングのバイク誌だから、何となく〈暴走〉しとけばいいんじゃないか?っていう(笑)。

──そういう何のひねりもないものが却って良かったりしますよね。

曽根:PANTAはどう思ったのか分かりませんけどね。

PANTA:まぁ、俺も何も考えてないからね(笑)。

──ピスケンさんが印象深いゲストはどなたですか。

曽根:僕は初期しか同席してなくて、後は知り合いが出る時しか同席しなかったんですけど、特に印象深いのは加藤鷹さんかな。

PANTA:俺もそれを言おうと思ってたんだよ(笑)。2時間で終わるはずが延々と話し込んじゃってさ。結局、6、7時間くらい話したんじゃない?全然帰ろうとしないんだから(笑)。

曽根:それでなくても『暴走対談』はだいたい長いんですよ。普通、対談というのは1時間もあれば充分で、長くても2時間なのに、『暴走対談』はいつも4時間くらい話してるんです。しかもコアマガジンの1階の倉庫みたいな酷い所で対談してもらって。僕は同じビルの6階で仕事をしていたんですけど、加藤鷹さんの時はPANTAが一向に上へあがってこなかったんですよ(笑)。

PANTA:まぁ、内容はすごく面白かったけどね。スタッフがここぞとばかりに「加藤さん、テクニックを教えてください」とお願いしたら、「テクニックじゃありません。マナーです」と答えたりして(笑)。ゴールドフィンガーを駆使するあまりに深爪もいいところで、指の肉が盛り上がっててさ。あれはすごかったね。(つづく)

*本稿は2019年6月29日(土)にNAKED LOFTで開催された『PANTA暴走対談LOFT編50周年記念対談最終回!「暴走対談の暴走対談」』を採録したものです。

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