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INTERVIEW

トップインタビューPANTA(頭脳警察)×末井昭(編集者)×曽根賢(ex.『BURST』編集長)×森下くるみ(文筆家)【前編】

Brain Police Road to 50th Anniversary PANTA(頭脳警察)暴走対談LOFT編
これぞ暴走しまくり、収拾つかずの真正暴走対談!

2019.09.11

 今年の12月に結成50周年を迎える頭脳警察。PANTAと縁の深い面々をゲストにお招きし、頭脳警察とPANTAの知られざるエピソードを明らかにする連載対談もついに最終回。今回は、オリジナルの『暴走対談』を連載していた史上最狂の極悪雑誌『BURST』の編集長、ピスケンこと曽根賢、『BURST』の発刊を認めた当時の白夜書房取締役にして名物編集者である末井昭、そしてPANTAの大ファンだという文筆家の森下くるみが登場。『BURST』の創刊秘話から『暴走対談』連載の経緯、白夜書房/コアマガジンならではのトラブル回避術、末井の専門分野である自殺の考察に至るまで、まるで収拾のつかない暴走対談の真骨頂をお届けします。(構成:椎名宗之)

ピスケンの由来はPANTAの『P.I.S.S.』から

──さて、『暴走対談LOFT編』も今回が最終回ということに相成りました。

PANTA:あっという間の9カ月だったね。これが最後ということであれば、やはり元祖『暴走対談』を連載させてもらっていた『BURST』の編集長・ピスケンと元白夜書房の末井さんにご登場いただこうと思ってさ。『BURST』というのは、タトゥー、ボディピアス、ドラッグ、身体改造、暴走族、ヤクザ、右翼に至るまで、あらゆるヤバいテーマに斬り込んだ極悪雑誌なんだけど(笑)、最初の企画段階ではバイク雑誌になるはずだった。少なくともピスケンから連載の話をもらった時はそうで、それがいつの間にかバイクのバの字もなくなってね。そんな雑誌を大きな目で見て援護してくれていたのが末井さんだったんじゃないかと俺は勝手に想像しているんですけど。

末井:だいたいそんなところですね(笑)。

──『BURST』の企画書が上がってきた時、末井さんはどう感じたんですか。

末井:当時、僕はパチンコ・パチスロの他、競輪、競馬、麻雀、カジノなどの雑誌に関わっていて、自分でもギャンブルに熱中してたので、他のことには目が行かなかったんです。

PANTA:末井さんと言えば、『パチンコ必勝ガイド』で当てて白夜書房のビルを建てたという有名な逸話がありますけれども。

末井:それは本当ですね、ものすごい儲かりましたから。ギャンブルに熱中していたので、企画書もちゃんと見てなかったけど、実際に仕上がった『BURST』を見て、これはすごい雑誌だなと思いましたよ。それはよく覚えています。実際にピスケンと会ったのは、だいぶ後になってからだよね?

曽根:『BURST』を出して、もう5、6号は出てた頃かな。

PANTA:当時の末井さんは小豆相場にも手を出していたんですよね?(笑)

末井:小豆だけじゃなく、米国産大豆とか粗糖とかいろんなものに手を出していました。不動産取引で3億7000万の借金がありましたから、もうどうでもいいやって気持ちになって、高レートのギャンブルをやってました。

PANTA:すごいですね。すべてが〈ケ・セラ・セラ〉で生きているような感じと言うか(笑)。ご存知の方も多いと思いますが、末井さんは小学生の時にお母様が若い男性とダイナマイト心中を遂げたという壮絶な経験をお持ちで。

末井:はい。去年、映画(冨永昌敬監督の『素敵なダイナマイトスキャンダル』)にもなりました。

──そもそも『BURST』はどんな経緯で創刊されたのでしょう?

曽根:僕はもともと前の会社でエロ本の編集をしていて、それが天職だと思っていたんですが、2冊同時に発禁を喰らったんですよ。で、当時はエロ、バイク、車が三種の神器だったので、バイクの雑誌ならできるかなと思って。それで『BURST』の前身となる『CRUSH CITY RIDERS』を1994年に作ったんです。その頃から僕はピスケンと名乗っていたんですが、それはPANTAの『P.I.S.S.』から取ったんです。僕はエロ本時代から必ずコンビを組んで雑誌を作るようにしていて、『CRUSH CITY RIDERS』でもユージという、その後『BURST』でタッグを組む相棒がいて、〈ピス&ジャンク〉というコンビ名を軽い気持ちで考えたんです。それでユージに「今日からお前はジャンク・ユージだ」と勝手に命名して、僕はピスケンが通り名になったんですね。

──PANTAさんとはどのように知り合ったんですか。

曽根:『BURST』で〈暗闇坂むささび変化〉というバイク・チームを取材に行ったら、そのチームの人がPANTAを紹介してくれることになって。それも今日来てくれると。取材が終わってけっこう遅い時間だったんですけど。

PANTA:駒沢公園の駐車場だったね。

曽根:そう、そこにホントにPANTAが来てくれたんですよ。僕はもともとファンだったから嬉しくて、その場で恐る恐る「対談ページのホストになってほしい」とお願いしたんですよ。マネージャーはそこにいなくて、その場でOKをもらえたのか記憶が定かじゃありませんけど。

PANTA:それは社交辞令で「いいよ」と言うだろうね(笑)。

──『BURST』という雑誌名はやはり石井聰亙(現・石井岳龍)監督の代表作『爆裂都市BURST CITY』から?

曽根:それが違うんですよ。前身の『CRUSH CITY RIDERS』はクラッシュの「CLASH CITY ROCKERS」から来ているんですけど、バイク誌で“CRUSH”も“CLASH”も不吉じゃないですか。それで白夜書房の系列のコアマガジンでもう一度バイク誌を始める時に、ユージの口から何気なく“BURST”という言葉が出たんですよ。“BURST”=破裂する、爆発する。カッコいいじゃん!って。もちろんそれまでに『爆裂都市BURST CITY』も観ていましたけど、そっちは頭になかったんです。

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