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INTERVIEW

トップインタビュー大島育宙(XXCLUB) - なにやってるかわからないけどみんなが知ってるって人になりたい

なにやってるかわからないけどみんなが知ってるって人になりたい

2018.08.01

 TV、ラジオ、ライブ、SNS大量更新...と意欲的に活動する若手お笑い芸人XXCLUB大島育宙。毎月ロフト各店でもライブを主催する彼について深く知るべく、小・中・高と同級生である浅草キッサ(fromキデンセン)が聞き手となりインタビューを敢行! [Interview:浅草キッサ(fromキデンセン)/企画:タナカモエ(阿佐ヶ谷ロフトA)]

あれ? 芸人って全部できるじゃん

浅草キッサ(以下、浅草):まず中高生時代のことから聞きたいんですが、芸人を目指したのはいつ頃でしたっけ?

大島育宙(XXCLUB)(以下、大島):もともとテレビを見ちゃいけない厳しい家に育って、芸人とかも全然知らなかったんですけど、映画とか本とかラジオとかが好きだった中学生の頃にちょうど、品川庄司の品川さんが映画を撮って、麒麟の田村さんや劇団ひとりさんが本を書いて、みたいな時期で。あれ? 芸人って全部できるじゃんって思ったのが決め手ですかねえ。特にピースの又吉さんはほんとに理想とするところに近いですね。「芸人ならこうあるべき」みたいなものに縛られずに、好きと得意を突き詰めた人だと思うので。

浅草初めて漫才を人前でやったのも中学の頃?

大島そうですね、今のGパンパンダ(※ワタナベエンターテインメント所属の芸人、大島と中高の同級生)の二人とやったのが初めてでしたね。当時、周りにお笑いをやってる子がいなかったから、学校の子たちがみんなで見にきてくれて。文化祭のときは普段40人しか座れない音楽室に200人くらい入って、廊下に列もできるくらいだった。翌日も話したことのない人や先生に褒められて。俺より面白いやつがクラスにいたのは知ってるけど、やっぱり出たもん勝ちなんだとわかって、それが積み重なって表に出た方がいろいろできるなって思い始めました。

浅草高校、大学時代も変わらずお笑いの道を進んでいったんですよね?

大島高校1,2年くらいからK--PROのお笑いライブを見に行くようになって。めっちゃ面白いのに一度もテレビに出ずに解散したりするんですよ。若武者とかに当時はラブレターズさん、巨匠さん、トップリードさん、アルコ&ピースさんとかが出てた。だから自分が芸人になっても、例えこの人たちより面白くなっても売れないんだな、どうしたらいいんだろうって思っていたときに、京大出身の宇治原さんがテレビにバンバン出てるのを見て、芸人になる上で東大だったらちょっとはフックになるのかな、って思って東大に入りました。大学に入って今の相方(大谷)と組んでるときに、学生の大会でよく優勝していて、タイタンの事務所から名刺をもらって、オーディションに通うようになって。2016年の年末に社長面接があって太田光代社長のところに行ったら、ネタを見せる前に履歴書を見て、「東大ね、いれましょう」となってタイタンに所属が決まりました。

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多様じゃないものはまじでクソ

浅草大島君は、「怪談」や「クイズ」をはじめ、いろいろな得意分野を持っていると思いますけど、その中でもラジオを好きになったきっかけは?

大島中一のときに英語の勉強用にラジカセを買ってもらって、それで伊集院さんとか爆笑さんとかのラジオを聞いて、こんなに面白い人がいるんだなと、そこからラジオにはまりました。

浅草同じクラスだったんですけど、中学時代から大島君は喋りがうまい人だなあと思ってました。

大島当時からラジオで人の言葉を聞いている量が段違いだったから、その都度バレないように伊集院さんや宇多丸さんの真似をしながら喋ってました。みんなそれを知らないから、きっと何であんな喋り方してるんだろうと思っていただろうけど、だんだん自分に合う喋り方が板についてきたんだろうな。やっぱり考えて喋ることは好きだから、ネタをやるよりも、怪談のライブで二時間くらいの台本を頭の中で切り貼りしながら一時間におさめたり、っていう方が自分は面白いです。結局、ラジオの番組を始めたり毎週オールナイトイベントとかに出たりしないと割に合わないんですよね。入ってくるものと出てくもののバランスがとれなくて常に消化不良みたいになっちゃう。

浅草ラジオのレギュラーが取れたらやりたいテーマはあるんですか?

大島自分がいろんなものに興味をもってすぐに飽きて行く人間だから、やっぱり帯番組みたいなのがやりたいですね。40歳で宇多丸さんみたいになれたら、それ以上は何も望まないというか。

浅草じゃあ最終的な目標はラジオってことですか?

大島それは発信をするための足場に過ぎないと思っていて。ラジオの帯番組も具体例にすぎず、多様性をとるために大きい声を持ちつつ視野が狭くならないようにして、結局、「なにをやってるかわからない人」になりたい。多様じゃないものはまじでクソだと思ってるんですよ。それは小学生くらいから変わらなくて、みんなが同じことしてるのが吐いちゃうくらい。満員電車でさえ、みんなが同じ格好をして同じところに向かってるのが気持ち悪くて。小一の時の通学路も変えたりするくらいだったんで。きっと、芸人がネタとかオーディション至上主義になって同じ方向に向かっている現状にもアレルギーを覚えて、自分は違う方向にいってるのかなっていうのもあります。例えば大御所の方で言うと、爆笑問題の太田さんやリリーフランキーさんはいろんなものに興味があって、いい意味で軸がないことが老害にならないポイントだと思っていて。でも成功したら老害になっちゃうんだろうなあ、悲しい。

浅草大島君が老害にならないように常にチェックしておきますね。ちょっとそろそろ危ないよとか、最近大喜利しかやってない? とか口出していくから。

大島究極は、大島はなにかに特化してるわけではないけど彼のやっている7つくらいのジャンルのイベントはどれにいっても面白いっていう人に30歳くらいでなって、40歳でメディアの足場をかためて、50歳でなにをやってるかわからないけどみんなが知ってるって人になりたい。

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自分が次つくるものに結びつけて考える

浅草自分の主催でいろいろなところでトークイベントをやっていると思いますが、もともと見ること自体も好きだったんですか?

大島自分がトークイベントをやるようになってからは、見に行くのもトークイベントばっかり。自分がやりたいことに合わせて勉強のために見に行くようになりましたね。大槻ケンヂさんの 『サブカルで食う』って本を大学一年くらいの時に読んで。どうせいつもと同じようなことが書いてあるんだろうと思ったけど、「マニアになるのはいいけど、そのまま発信しなかったらプロのお客さんになるだけ。プロのお客さんになってはダメだ。それでは稼げないしただうるさい人になるだけで、評論をするにしてもリスクをとらなきゃいけない」といった内容の一節があったんですよね。このまま俺の見方を続けるとプロのお客さんになるだけだと分かって、そこからガラッと考え方が変わりました。それからはものを見るときは、自分が次つくるものに結びつけて考えるようになりましたね。あの本、すごくいいんだよなあ、今でも覚えてる。

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LIVE INFOライブ情報

8/25(土)24:30〜@阿佐ヶ谷ロフト

分割百物語オールナイト2

【出演】ガクヅケ木田、XXCLUB大島、モグライダー 芝、ランジャタイ国崎

【ゲスト】大島薫、西浦和也 他

e+にて発売中!

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