Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビュー!wagero!('08年08月号)

日本一の開運バンド、結成10周年を迎えて更なる快進撃!
人との縁を育んで遂に咲かせた大輪の“花”!

2008.08.01

"倭ジェロ"の愛称で親しまれてきた日本一長い名前のバンド、倭製ジェロニモ&ラブゲリラエクスペリエンスが、結成10周年を迎える今年突如"!wagero!"(ワジェロ)と改名、その新たなバンド名をタイトルに冠したファースト・フル・アルバムを満を持して発表する。THE イナズマ戦隊の上中丈弥、怒髪天の増子直純、ガガガSPのコザック前田、お笑いコンビのTKOといった盟友たちが歌詞を書き下ろした"友情パワー"の賜物と言うべきコラボレーション楽曲を始め、ライヴでオーディエンスを興奮と狂乱の坩堝へといざなう定番中の定番曲、更にはメンバーが愛してやまない『キン肉マン』のアニメ主題歌「キン肉マン Go Fight!」のマッスル・カヴァーまでを収録した過剰なてんこ盛り状態の本作は、ファーストでありながらベスト盤としても聴けるというエンターテイメントの髄を極めた至上のアルバムだ。その尋常ならざる充実っぷりは"火事場のクソ力"を発揮した時のキン肉マンの超人強度(7000万パワー)並みであり、メンバー自身が大きな手応えを感じているのはフクイシュウ(Vocal)とヒガシカワウチタケシ(Alto Sax)の2人に訊いたこのインタビューからも如実に窺えるだろう。「屁のつっぱりは要らんですよ!」とばかりに怒濤の快進撃を続ける彼らの祭りの和は増幅の一途であり、まるで留まるところを知らない。(interview:椎名宗之)

Dr.コパ先生直々に改名を断行

──まず、ここに来てなぜ唐突に改名したのかというところから伺いたいんですが。

フクイ:日本一長い名前のバンドとして活動していたんですが、結成10周年を迎えて、自分たちでも長すぎることにようやく気がついたんですよ(笑)。DJの方が僕らの名前を呼ぶ時も噛みそうになるし、イヴェンターの方がバックステージ・パスに名前を書く時も大変だし、新聞のテレビ欄も文字数に限界があるし...。

ヒガシカワウチ:めっちゃ長いほうが目立つと思って長い名前にしたんですけど、どうやら目立つどころか逆に厄介なだけやったと(笑)。もっといろんな人たちに僕らの音楽を届けたいし、"倭ジェロ"という愛称が定着してきたから、それを基本にした名前を正式名称にしようと思ったんですよ。

──それでDr.コパ先生のラジオ番組の中で先生に改名を相談したと。

フクイ:コパ先生は風水の権威ではあるんですけど、名前の画数にも一家言あって、そのことで先生に相談しはる人も結構多いそうなんですよ。それで僕たちも改名するにあたって先生に相談することにして。まぁ、バンドマンが考えることじゃないかもしれないですけどね(笑)。最初はローマ字だけの"wagero"にしようと考えていて、先生に「大文字と小文字、どっちがいいですかね?」って伺ったら、「大文字にしても小文字にしてもダメだよ」と。「キミたち、売れないよ」って言われて(笑)。そこで先生がしばらく考えた後に、赤ペンで前後にビックリ・マークを付けたんです。

──感嘆符を付けると付けないとでは雲泥の差があるわけですね。

フクイ:画数も4画違うし、名前としてエッジが効くみたいなんです(笑)。そこまで親身になって考えてくれはって、凄く有り難かったですけどね。

ヒガシカワウチ:先生とは不思議な縁があって、先生の娘さんのドーター・コパさんが昔から僕らを応援してくれてたみたいなんですよ。

フクイ:そうなんです。以前、デビュー・ミニ・アルバムのジャケット写真をスタジオで撮っていた時に、ドーター・コパさんがそのスタジオへ開運トランクスを10着送ってくれたんですよ。僕ら、メンバーに女性が2人おるんですけど...と思いつつも(笑)、凄く嬉しかったですね。それでお礼が言いたくて、九州にあるドーター・コパさんの店までご挨拶に伺ったりもしたんですよ。その時は残念ながらお会いできなかったんですけどね。そんな縁もあって、Dr.コパ先生に日本一の開運バンドにして頂いたわけです。

──しかも、先行シングルの『花』から皆さんが愛してやまない『キン肉マン』とのコラボレーション企画という夢の超人タッグも実現して、憧れのヒーローまで自らの縁に巻き込む強運っぷりを早くも発揮していますね。

フクイ:ダメ元でゆでたまご先生にラヴ・コールを送ったらOKを頂いて、もうこんなに嬉しいことはないですよね。『キン肉マン』は今年で生誕29(肉)周年、僕らは結成10周年、そんな僕らは『キン肉マン』に登場する"ジェロニモ"から名前を拝借してずっとやってきたので、これを単なる偶然で終わらせたくなかったんですよ。昔から尋常じゃないくらい『キン肉マン』が大好きだったし、毎夜毎夜枕元にキン消しを並べて闘わせて遊んでましたから(笑)。

ヒガシカワウチ:今30代の男子はみんなそうだったんじゃないですかね。僕らも日曜の朝10時からは必ずアニメを見てたし。

──『花』の初回盤にある"!wagero!×キン肉マン"のステッカー・パッケージ、よく見たらラーメンマンがいませんよね。シノハラさん(key)がモンゴルマンに成り代わってはいるものの。

フクイ:あの並びにはちゃんと意味があるんですよ。ゆでたまご先生が考えはった並びなんですけど、超人タッグトーナメントに出場した正義超人の組み合わせなんですね。だからラーメンマンはモンゴルマンになっているわけです。

──キン消しを集めまくった30代男子にはたまらぬ趣向ですね(笑)。それにしても、新たなバンド名をタイトルに冠した初のフル・アルバムもまた、10年間の活動の中でバンドが育んできた縁によって生まれた作品だと言えますよね。THE イナズマ戦隊の上中丈弥さん、怒髪天の増子直純さん、ガガガSPのコザック前田さんといった盟友とも言うべきバンドマンとのコラボレーションが大きな聴き所のひとつですし。

ヒガシカワウチ:仰る通りですね。この10年の間に対バンして培ったいろんな人たちとの縁が実を結んだと思います。自分たちが育んできた音楽的な財産もあるけど、一緒に音楽を続けてきた人たちとの繋がりもまた大きな財産ですよね。

フクイ:アルバムというのは僕らの"今"を切り取ったものでありつつ、10年目にして初のフル・アルバムということで自分たちのベスト・アルバムとしても聴ける内容にしたかったんですよ。だからそこには10年間で培ってきた仲間との絆みたいなものを織り込みたかったんです。

コラボレーションはメンバーが直接打診

──ベスト・アルバムとしての趣きを出すために「アウトサイド」や「Dream On Ice」といった既発曲、「リボルバー」や「SEXY SEXY SEXY」といったライヴの定番曲が惜しげもなく盛り込まれているわけですね。

フクイ:そうですね。「リボルバー」は"New Type"として、「SEXY SEXY SEXY」は"more more sexy version"としてそれぞれ再録してあるんですけど。

ヒガシカワウチ:自分たちの"今"を体現するために「リボルバー」は今ライヴでやっている形で録り直して、「アウトサイド」や「Dream On Ice」はその時の勢いがよく出ているので、敢えてそのままの形で残したんですよ。

──イナ戦の丈弥さんが作詞を手掛けてアルバムではヴォーカルでも参加している「花」は、10周年を飾るに相応しいスタンダード性の高いナンバーですね。「乾いた毎日に 希望の種が落ち/涙の雨が降り 綺麗に咲く花/あなただけの花」というサビの歌詞が特に素晴らしい。

ヒガシカワウチ:ホンマめっちゃエエ歌詞ですよね。バンド以外にも関ジャニ∞への詞を提供したり、めっちゃ忙しいにも関わらず。

フクイ:ちょうどそんな詞を書いてはった頃だったか、丈弥君に「やってくれへんか?」って直接電話したんですよ。コラボレーションにもいろいろやり方があると思うんですけど、基本は僕らが直接オファーすることにしたんですよね。ゆでたまご先生はさすがに直接というわけにいきませんでしたけど(笑)、自分たちがメチャクチャ好きで尊敬している人たちに直接思いを伝えてオファーしたかったんですよ。みんな時間的な余裕があるわけでもないのに、「そういうことやったら」って二つ返事で快諾して下さって。

ヒガシカワウチ:イナ戦とは僕らホーン・セクションが一緒にツアーを回ったり、それ以前にも九州で対バンした時に共演したことがあったんですよ。丈弥君とはそういう繋がりがあった上での自然な流れと言うか。

──男臭い繋がりで行くと、怒髪天の増子さんが作詞の「俺は希望の星」は如何にも増子さんらしいシンプルでありながら深みのある歌ですね。自分くらいは自分に味方してやろう、自分は自分の希望の星であれ、という完膚無きまでの自己肯定ソングで(笑)。

フクイ:最高ですね。まさに増子さんにしか書けない歌詞やと思います。初めて増子さんと出会ったのはまだ去年の話で、もの凄く衝撃的やったんですよね。スペースシャワーの『アトモスの沼』という霊視をしてもらう番組があって、その収録前から増子さんがベロンベロンだったんですよ(笑)。番組の趣旨を完全に自分のドキュメンタリーに作り替えてしまうほどの存在感で、増子さんばかりをカメラが追うお陰で、その姿を後ろの雛壇から見ていた僕がかなりたくさん映ったんですけどね(笑)。それ以降、一緒にライヴがやりたい、お近付きになりたいと思って、増子さんに連絡先を伺ったんです。

──ホシノさん(b)とシノハラさん(key)が作った曲を増子さんに渡して歌詞を書いてもらった感じですか。

ヒガシカワウチ:そう、"曲先"ですね。『アトモスの沼』の収録に参加したのはリーダーのホシノとシュウさんだけで、僕らはレコーディングが初対面やったんですよ。冒頭で増子さんが「夜空に星がないって? 星ならここにあるゼ!」と叫ぶセリフがあって、その場でいきなりお願いしたのに一発でキメてくれたんですよね。歌詞は事前に読んでいたから「凄く熱い人なんやろうな」って思っていたんですけど、実際にお会いしたらまさにその通りの人でした。

──コザック前田さんによる作詞の「バンドワゴン〜唄う男の永遠の旅〜」は、バンドマンなら誰しも共感し得る歌ですよね。夢と現実の狭間でもがきながらも、それでもなおバンドという旅を続けるんだという内容で。

ヒガシカワウチ:仰る通りですね。シュウさんが先にメールで歌詞を貰っていて、僕らはシュウさんが唄うのを聴いて初めて歌詞の内容を知ったんですよ。特にDメロの所、「昔好きだった あの娘に会った/あの娘が今は 二児の母さ」という歌詞がグッとくるんですよね。

フクイ:そういう甘酸っぱい思いをしながらも、自分は今もこうして歌を唄っている、と。そんな自分が恥ずかしくもあり、でも誇らしくもある、っていう。これはホンマにグッときますよ。

ヒガシカワウチ:この部分にグッときすぎて、演奏までグッと間違えてもうて(笑)。

フクイ:そう、歌詞に気を取られすぎて、みんな練習中にミス・トーンを連発していたんですよ(笑)。まぁ、それだけ素晴らしい歌詞ですからね。僕も大好きやし、凄く前田君らしい歌詞やと思いますよ。彼もバンドを続けていく上でやっぱりそういう気持ちなんやなって再確認できたし、一緒に音楽の旅を続けている人間としてはとても心強いですよね。

芸事に身を投じる人間同士の堅い絆

──ガガガSPはみなさんと同じ神戸出身で結成時期もほぼ同じだし、まさに盟友と呼ぶに相応しいバンドですよね。

フクイ:ガガガSPは震災後の神戸を音楽で元気付けるというしんどい役目を立派に果たしたし、僕らは心からリスペクトしているんです。今回前田君に歌詞を書いてもらったきっかけは、実は間違い電話だったんですけどね。ある晩、2時か3時だったと思うんですけど前田君から電話があって、もの凄くテンションが高い上に僕が聞いたことのないような先輩口調やったんですよ。どうやらサンダーバームのメンバーだと思うてたらしくて。で、途中で「僕、!wagero!のシュウやけど、判ってる?」って訊いたら、「ウワッ、それは大変失礼致しました!」って(笑)。一応彼のほうが年下だから、そこはしっかりしはるんですよ。そんな敬語なんて使わんでもエエのに(笑)。

──そこで歌詞のオファーをしたわけですね。

フクイ:電話を切った後にこっちから掛け直したんですよ。まずは「結婚おめでとう」って(笑)。

ヒガシカワウチ:それは関係あらへんがな(笑)。

フクイ:「まずそれが言いたかった」みたいなことを言ってから思いを伝えたんですよ。「僕ら10周年で、尊敬するアーティストに歌詞を書いて欲しくて、凄くイイ曲が1曲あるからその歌詞を前田君に書いて欲しいんだけど、どうかな?」って。僕個人としては絶対に前田君と一緒にコラボレーションしたくて、有り難いことに彼も快諾してくれて。まぁ、彼は自分から間違い電話をしたことを認めたがらないんですけどね(笑)。僕が間違い電話をしたと周囲の人には話しているみたいで(笑)。

──松竹芸能所属のお笑いコンビ、TKOが「関西人〜ウエスタン・ドリーム〜」の歌詞を手掛けているのは少々意外でしたが、関西人の特性をユーモラスに描いたパンチの効いたナンバーですね。

ヒガシカワウチ:もともとはちょっと違う趣旨で作っとった曲なんですけどね。

フクイ:最初はミツカンの『金のつぶ におわなっとう』という納豆のCMソングとして書いたんですよ。関西ローカルで一時的に、しかも時間帯も限られたCMだったんですけどね。歌詞は「つぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶ、におわなっとう金のつぶ」というもので(笑)、ライヴでもそのままやっていたんですよ。アッパーでストレートな曲だからライヴでも盛り上がるし、もっとしっかりした歌詞を付けてライヴでやりたいと思ったんですね。関西人のおかしさ、悲しさ、かわいさ、アホさみたいなものを歌詞に盛り込みたくて、それができるのはやっぱり関西の芸人さんが一番だろうと。そこでTKOさんにお願いしたわけです。もう9年くらい前かな、僕らが結成して間もない頃に長田区のイヴェントに出させてもろうて、その時にTKOさんがMCをしてはったんですよ。TKOさんももの凄く苦労した時代が長くて、それでもお笑いに懸ける生き方に僕らは強く共感したんですよね。

──TKOさんは5度目の東京進出を果たして、関東でもようやくブレイクした感がありますよね。

フクイ:感慨深いものがありますね。凄くお忙しいにも関わらず今回こうして歌詞を引き受けて下さって、ホンマに有り難い限りですよ。「あの時同じステージを踏んだヤツがまだ一生懸命やっていて、その苦労が凄くよく判るから、自分たちにできることがあったら何でもやるよ」とまで言って下さって。

──畑は違えど、芸事に身を投じる人間同士の堅い絆から生まれた歌なわけですね。

ヒガシカワウチ:まさに。この曲だけアナログにオープンリールのテープで録ったんですよ。ちょっと角の取れた、爆音で聴いてもしんどくない感じにしたくて。ただ、最初はハーフのオープンリールのレコーダーがスタジオにはなかったんです。ほんでアレンジャーの石上(智明)さんがネット・オークションで「エエのがある!」って見つけて、イイところまで競っていたんですけど、最後の最後で寝てもうて(笑)。石上さんがその話をスタジオのエンジニアさんにしたら、そのエンジニアさんがニヤーと笑って、「それ、僕が競り落としましたわ」って言うて。

──凄い偶然じゃないですか。

フクイ:そうなんです。次の!wagero!のレコーディングに使えると思って、石上さんとエンジニアさんの2人が値段を吊り上げていたわけですよ(笑)。その話を聞いて泣きそうになりましたね。

ヒガシカワウチ:僕らメチャメチャ愛されてんなぁと思って。そういう経緯があって、この「関西人」は8チャンネルで録ったんですよ。

フクイ:やっぱり古い音の良さっていうのがありますからね。ドラムとベースを潔く左右に振っちゃったりして。


好きだからこそ難儀した「キン肉マン Go Fight!」

──シングルにも収録されていた「キン肉マン Go Fight!」のカヴァーは、イントロにピアノが入ってアレンジのゴージャスさがグンと増しましたね。

フクイ:そうですね。イントロをアルバム用に新しく録りまして。

ヒガシカワウチ:あれが付くだけでだいぶ印象が変わりましたね。『キン肉マン』に関しては、キャンペーンとかを回っていても思い入れがハンパない人たちが未だにたくさんいるのを肌で感じますね。だから「キン肉マン Go Fight!」のアレンジも、押さえなあかんポイントに結構苦労したんですよ。このフレーズはみんな絶対に覚えているやろうから残して、そっちを変えて...みたいな。その辺のバランスは凄く難しかったですけど、僕らもそれだけ思い入れを持ってやっているから間違いはないやろうと思って。

フクイ:僕も余りに好きすぎて、当初はオリジナルを唄ってはった串田アキラさんの物真似になっていたんですよ(笑)。

ヒガシカワウチ:そうやったな。あの唄い方が離れられへんねん(笑)。

フクイ:そうそう、あの唄い方以外に考えられなかったんですよね。神聖な部分を汚すような気持ちになってしまって。もっと自分らしい唄い方をしようと思って何度か唄っても、やっぱり所々に"串田節"が出てきちゃうんですよ(笑)。だからその"串田節"から遠ざかる道程もかなり苦労したんですよ。完コピしたい気持ちも根強くあったし。

ヒガシカワウチ:"串田節"経由新しい自分へ、みたいな(笑)。

──「キン肉マン Go Fight!」のアレンジを変えているのもそうだし、「花」も「俺は希望の星」も出だしを丈弥さんと増子さんがそれぞれ唄っているアレンジに変えていたり、シングルを買ったファンにも損をさせない作りになっているのが良心的ですよね。

フクイ:絶対に損はさせない作りにしたかったんですよ。まぁ、ファースト・アルバムの1曲目の唄い出しがそのバンドのヴォーカリストじゃないっていうのも前代未聞ですよね(笑)。10年目にして初のアルバムで、「僕らの10年を聴いてくれ!」っていうのに「♪乾いた毎日に〜」って唄っているのは丈弥君なんですから(笑)。その作りを含めて笑って欲しいですね。

──アルバムの構成もちゃんと練られていますよね。頭のコラボレーション曲を3曲畳み掛けた後にライヴでお馴染みの入場行進曲である「interlude〜Geronimo March〜」を挟んで、「リボルバー」「アウトサイド」「SEXY SEXY SEXY」という人気の高い曲で一気に駆け抜けて、「パンチアウト」というインストを挟みつつ「関西人」「Dream On Ice」と更に弾みを付けてから「花」のピアノ・インストでしっとり本編が終わるという。「キン肉マン Go Fight!」と「outro〜Geronimo March〜」はあくまでボーナス・トラック扱いなんですよね。

フクイ:1曲1曲の曲間はマスタリングの時に凄く考えましたね。0.5秒の違いで受ける印象が全然変わってきますから。必死で聴くのと聴き流すのとではまた違うし、むしろ聴き流すような聴き方をしたほうがエエ場合もあるんですよね。だから、本編最後の「花」のピアノ・インストから「キン肉マン Go Fight!」に入る時間には凄く神経を使ったんですよ。

ヒガシカワウチ:あの間合いはちょっと自画自賛やね(笑)。

フクイ:うん、あれは自画自賛やね。みんなでもの凄く考えたんですよ。とても目立つ曲だから置き所にも悩んだし、やっぱり聴けば聴くほどアルバムに色を与えてくれる1曲なんですよね。この曲があるとないとじゃアルバムの印象が全然変わりますから。だから自分としては凄くイイ位置に持ってこれたと思っていますね。

ヒガシカワウチ:ヘンにクサく終わらへんもんね。すっきり聴けてイイと思いますよ。

──そう、「花〜postlude〜」で完結すると凄く二枚目なバンドになってしまいますからね(笑)。

ヒガシカワウチ:何てことを言うんですか! これだけ二枚目が揃ったバンドなのに!(笑)

──そうですよね、別名"筋肉"こと二枚目のヒガシカワウチさんが「SEXY SEXY SEXY」では八面六臂の大活躍をされていますし(笑)。

ヒガシカワウチ:そうなんですよ。頭でヒューマン・ビートボックスをやらせてもらっているんです。それを何重にも重ねて。だから、ド頭のオール・インするまでは声しか入っていないんですよね。僕のドラムの音と"S・E・X・Y"というみんなの声だけで。あれはレコーディングならではの試みで、凄く面白かったですね。

もっと積極的に祭りの和を広げていきたい

──今更ですけど、メンバーが10人もいると音の整理に難儀しそうですよね。

ヒガシカワウチ:インディーズ時代はやりたいことを全部詰め込む感じやったんですけど、メジャーに行ってから守時(龍巳)さんというアレンジャーの方と音を減らす作業をだいぶしたんですよ。メロディを如何に綺麗に聴こえさすかに神経を注いだんです。今回は石上さんとタッグを組んで、音を削った上で必要な音を加えていくことにトライしたんですよね。

フクイ:引いてからまた足していくやり方と言うか。

ヒガシカワウチ:今回はホーン・セクションがバリバリ入っているのに、ヴォーカルがちゃんと聴こえると思うんですよ。それは個々人のスキルが上がったこともあるんでしょうけど、やっぱりアレンジの方向性が正しかったんでしょうね。

フクイ:やっぱり、言葉もちゃんと伝えたいじゃないですか。丈弥君、増子さん、前田君、TKOさんが書いてくれた素晴らしい歌詞をちゃんと届けたいですからね。

──そういった経験値の高さから来る応用力を見ても、10年という時間の重みを感じますよね。

ヒガシカワウチ:何だかそれなりのことをやっていたんですね(笑)。ただダラダラとやってきたわけじゃなかったと言うか。それに10年も経つと、お客さん同士で結婚した人たちもおるらしいんですよね(笑)。

──おお、さすが日本一の開運バンド!(笑)

フクイ:「結婚式があるのでライヴに行けません」とか報告があったりね(笑)。めでたいことなので何よりですけど。最近は子連れでライヴを観に来てくれるお客さんもいて、親子で一緒になって踊っているのを見ると凄く嬉しいですね。

──今年は10周年に相応しいのかそうじゃないのか(笑)、神戸STAR CLUBで51回連発ライヴという無謀極まりない企画を鋭意敢行中ですね。

フクイ:他のバンドさんもみんな言いますね、「なんて自虐的なことをやるんだ!?」って(笑)。STAR CLUBの松原君が毎年夏になると『松原祭り』という企画をやってはるじゃないですか。去年は40連発で、今年は50連発をやるということで、僕たちは1発多く51連発をやらせてもらおうと。松原君は「どうしても俺を越えたいようやな!」って言ってましたけど(笑)、そんなムチャな企画をやらせてくれるところに男気を感じましたね。

──10年経ってメジャーで活躍するようになっても、こうしてホームグラウンドを大切にしているのが素晴らしいと思いますよ。

ヒガシカワウチ:やっぱりずっと支え続けてきてくれたライヴハウスやし、人間対人間で付き合っていられる場所ですからね、STAR CLUBは。STAR CLUBと一緒になって地元の幅を広げて、今年はその発展形として大阪で自分たちのフェスをやれることにもなったので嬉しい限りですね。

──来月行なわれる『WA-FES』ですね。そうしたイヴェント然り、今回のファースト・アルバム然り、バンドが人との縁を大切に育んできたからこそ大輪の花を咲かせたのを強く感じますよ。

ヒガシカワウチ:そうですね。僕らは一貫して地元をベースに活動してきましたけど、排他的に「地元しかアカン!」ってわけじゃなくて、純粋に人との繋がりを大事にし続けてきただけなんですよね。その積み重ねが今日に至ると言うか。

フクイ:そんな積み重ねを経て、メジャーに移って以降は大きいフットワークでやらせてもらっているし、11年目に向けてまた新たな扉を開けそうですしね。今回のコラボレーションで味を占めた部分もあって、一緒に曲作りをしたい人がまだたくさんいるんですよ。そういうことも続けていきながら、もっと積極的に祭りの和を広げていきたいですね。僕らもだいぶイイ歳ですけど、「若さはないが、これまでに培ったスキルで戦う!」というロビンマスクの言葉を信じてまだまだ突っ走っていきますよ(笑)。

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改名第1弾シングル!

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結成10周年のファースト・アルバム!
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LIVE INFOライブ情報

!wagero!主催FES『WA-FES』10th Anniversary
9月27日(土)服部緑地野外音楽堂 OPEN 12:00 / START 13:00
出演:!wagero! / and more...
料金:全席自由 前売\4,000
問合:サウンドクリエーター 06-6357-4400

NEWアルバム発売記念ワンマンライヴ
!wagero!襲名披露記念公演『大酋長 夏祭り Go Fight!』
8月22日(金)渋谷 O-WEST OPEN 18:30 / START 19:00
料金:前売\3,000 / 当日\3,500(別途1drink代)
問合:DISK GARAGE 03-5436-9600(平日 12:00〜19:00)

!wagero!×STAR CLUB スタクラ51連発祭り@神戸STAR CLUB/
32発目:8月1日(金)、33発目:8月2日(土)、34発目:8月3日(日)、35発目:8月14日(木)and more...
問合:STAR CLUB 078-221-6328

EVENT
8月10日(日)『サマーヴォイスカーニバル 2008 IN 太閤山〜Voice of Major day〜』@富山県太閤山ランド野外劇場
8月17日(日)『TREASURE 05X with ZIP-FM〜screaming triangle 2nd day〜』@愛知県 E.L.L & ell.FITS ALL & ell.SIZE
9月6日(土)『RADIO BERRY 15th ANNIVERSARY ベリテンライブ 2008』@栃木県 HEAVEN'S ROCK 宇都宮 VJ-2
9月13日(土)〜14日(日)『木曽鼓動 2008 3rd kisokodo ROCK IN COMPFESTIVAL』@長野県木曽郡木曽町キャンピングフィールド木曽古道

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