Rooftop ルーフトップ

INTERVIEW

トップインタビューJANGA69('08年4月号)

広がる世界に期待してみて飛び込んで
僕らはいつでも自由に空を飛べる

2008.04.01

2006年の7月にファーストミニアルバム『Under The Tree』発売後、2枚のシングルを経て大きく成長した待望のファーストフルアルバム『JANGA69』をリリースするJANGA69。ロックの持つ激しさとピアノの持つやさしさが絶妙に混ざり合ったサウンド。今作では、初のピアノバラード曲や打ち込み等にも挑戦し、これまでとは違った彼らを魅せてくれる。詞は前に飛び出してみようというポジティブな面を出しつつも、時に上手く笑えないぐらいに落ち込んだり、やり場のない感情に恋の儚さを知ったり、1曲1曲の中にドラマがあって、12本の短編集を読んでいるような気持ちになる。
 この日は福島県はいわきから上京していた彼らに、アルバムのことをメインにお話いただいた。若干なまりのある言葉が彼らの温かい人柄を表していた。(interview:やまだともこ)

ツアーと制作の同時進行で作られた『JANGA69』

──まず、どういういきさつでJANGA69は結成されたんですか?

高橋祐太(Gt & Vo):僕と馬目と臼居の3人を中心に2003年に結成して、その後メンバーの入れ替わりがあって、最終的にこのメンバーで固まって今に至ってます。

──JANGA69っていうバンド名の意味は?

馬目由樹(Gt & Vo):僕らは福島県いわき市の出身なんですけど、いわきでは新盆の家を廻って鐘や太鼓でにぎやかに供養し家族を慰めるもののことを"じゃんがら"って言うんです。そこにロック(69)を足してJANGA69になったんですよ。

──結成した当初から、今のようにメッセージを込めた歌を大事にするロックをやっていこうと思っていたんですか?

馬目:もとは英詞で、ポップパンクとか西海岸系の音楽をやっていたんです。でも、メンバー内で話をしていくうちに、英語より日本語で歌った方がメッセージも伝えられるということで今の感じの音になってきたんです。

──伝えるということを考えたら日本語がいいんじゃないかっていうことですね。それで、ファーストフルアルバム『JANGA69』をリリースされますけど、初のフルアルバムというのは気持ちとしてどうですか?

熊田将栄(Key & Cho):Under The Tree』をリリースして、その間にシングルのリリースはありましたけど、やっとという感じです。

──バンド名をアルバムタイトルにして、今のJANGA69を詰め込んだ名刺代わりの1枚となりましたね。

高橋:はい。1枚で僕たちがわかっていただけるような作品になりました。

──今まではミニアルバムでしたが、今回フルアルバムを作るということでレコーディングや曲作り等の作業の中で、苦労したところはありましたか?

馬目:苦労はしましたね。制作時期が昨年の9月から3ヶ月間のツアーに回りながらだったので大変でしたよ。いろんなバンドを見て吸収しながら曲を作っていけるので、そういう意味では良かったんですけど、常に締め切りに追われていて、作らなきゃいけないっていう感じに追われていました。普段からサラッと書けるわけでもないんですけど、特に詞を書くのが大変でしたよ。

──今回は曲作りとライブを同時に進行せざるを得なかったと...。作業として、どれが一番大変でした?

熊田:キーボードは曲の土台があって、そこに色づけをしていく部分だと思っているんです。そういう点では曲ができあがってからの期間がハイペースだったのと、フルアルバムの曲数だったのでレコーディングギリギリまで家に持って帰って作業をしました。できあがってよかった...(笑)。

──でも、焦って作った感じはしないですよ。たくさんある曲の中から厳選して大事に育てられた13曲という感じでした。

熊田:馬目が曲を持ってきた時点でかなり厳選されているんです。曲作りをしていて、どうかなっていうのがあっても、僕らがいいと思ったらまだいけるんじゃないかって試行錯誤して作りました。

高橋:ツアー中だったので、馬目がいろんなバンドを見ながらいろんなジャンルを吸収して、ギターのリフ付けだったりレコーディングだったりというのは順調に進みましたよ。

今野祐哉(Ba):馬目が曲の基本を作るんですけど、それを聴いて頭に浮かんだイメージと自分が弾いた時のフレーズだったり個人個人が持ってくるものを、曲にどうアプローチするかというところで、曲数が多かったのもあって悩みましたね。

──レコーディング中に投げ出したくなったことはありました?

馬目:ありました。曲を作っている段階で...。作っていると何が良くて何がダメなのかわからなくなってくるんです。

──詞や曲を作るにあたって、プレッシャーってあります? 自分の発したメッセージがどうやってリスナーに伝わるのかとか。

馬目:プレッシャーはありますよ。そのCDを誰が聴くかわからないじゃないですか。誰が聴いてどう思うかがわからない。不安ということにもなりますけど、プレッシャーは感じてます。

──手に取った人がみんな感想を言ってくれるわけではないですからね。

馬目:そうなんですよ。

世の中にある音楽を聴いてバンドに反映させたい

──このアルバムは『With』や『nothing to lose』で表現されているように、「飛び立つ」がキーワードになってたような気がしますが、もっと上に行きたいとか、そういう意味も込められてますか?

馬目:僕が歌詞を書く時って今の自分の心情を書くんです。上に行きたい気持ちもありますけど、自分と同じような気持ちの人っていっぱいいるんじゃないかという事も考えて、そういう人にも聴いてもらいたいと思っています。

──馬目さん以外の皆さんは、曲を作る時に詞を自分の中で一回噛み砕いてから音にすることが多いですか? それとも曲の雰囲気で作られていくんですか?

熊田:詞が最後に出来る場合もあるので、イメージだけで作ってレコーディングが終わった段階でこういう詞が付いたんだって知ることが多いですね。

馬目:歌詞が一番最後なので、歌詞を見て作ることはないんですよ。

──アレンジは各パートの方が考えるんですか?

馬目:僕が頭の中でこうしたいという部分は案を出しますけど、それ以外は個人個人が考えてきてスタジオで合わせて、ちょっと違うというところは修正してやっていきいますね。

──馬目さんは曲が浮かんできた段階で、全部のパートの大枠は出来ているんですか?

馬目:そうですね。けっこう出来上がってます。僕らの場合、メンバー全員音楽の趣味が似ているんですよ。もちろん、似てる部分と違う部分はあって、個人個人が吸収してきたものをバンドで出すという感じなんです。メロディーとかツボはみんな一緒だったりしますね。

──皆さん、どんなバンドに影響を受けてきたんですか?

馬目:バンドに影響を受けたのはX JAPANだったりハイスタだったりですね。もともとはミスチルとかドリカムとかが好きで、メロディーが良い感じが好きなんです。3人(馬目・高橋・臼居)は小学校からずっと一緒で、好きな音楽も苦手な音楽もわかっているですよ。

──バンドの成り立ちがメロディックパンクだったので、洋楽しか聴いてないのかと思っていましたよ。

馬目:洋楽のほうが疎いんですよ。

──ということは、歌謡曲とかを聴いて育って。

馬目:親がバンドをやっていて、気付いた時には音楽がそばにあったので、どこかしら影響を受けてる部分はあると思います。

──今野さんは? 年齢が一番お若いですが。

今野:僕は小さい時からテレビでJ-POPを聴いていて、中学校の時に楽器を弾くことに興味を持ち始めてハイスタとかX JAPANを聴いてました。

──皆さんが影響を受けた音楽は、今のJANGA69に反映されてますよね。馬目さんがJ-POPを聴いてたと言われていましたが、詞やメロディーがはっきりと聴こえる楽曲が多いですしね。

熊田:世の中にある音楽でいいと思ったらまず聴いてみる。聴いて吸収してバンドに反映させたいと思っています。

初のピアノバラードにも挑戦

──『With』とか『Dear』は特にキーボードが美しくて楽曲に綺麗に溶け込んでましたが、最初からJANGA69にキーボードは入れたいと思っていたんですか?

馬目:はい。3人でやってるときからキーボードを入れたいと思っていたんです。それでJANGA69になってキーボードなしで4人でやっていて、みんなで話していくうちにやっぱりキーボードが欲しくなって探したんです。

──『Dear』は初のピアノバラードなんですね。

熊田:これは馬目がアコギで作った曲です。

馬目:『Dear』は一番最後に作った曲なんです。アルバムではバラードを作ろうかという話になって、僕がなんとなくアコギで作って、熊田がピアノを重ねてそこから広げたんです。

──やっぱりバラードは普段の曲とは違います?

馬目:そうですね。何より歌が苦戦しました。

──ごまかせないですからね。

馬目:丸裸ですから。感情が入ってないとか、歌い方が納得いかなくて何回も歌い直しして。

──今後もバラードは入れていきたいというのはあります?

馬目:フルアルバムを作るんだったら、落ち着いた曲を1曲は入れたいなとは思いますよ。

──『Air plate』は打ち込みに挑戦されてますが、この曲のメロディーがすごく良いと思いましたよ。

馬目:ありがとうございます。これは遊びで作った曲なんです。最近聴いてる音楽がテクノポップだったりハウスだったりだったので、そういうのにインスパイアされて作りました。

──打ち込みということは、ドラムはどうなんですか?

臼居孝陽(Dr & Mc):あれはドラムで録って音を加工しているんです。

馬目:キックのところを全部打ち込みに張り替えただけで、あとは普通に演奏をしてキーボードを重ねて、ボーカルはオートチューンをかけたんです。

──ライブではどうやるんですか?

馬目:それ、今すごく考えているんです。どうしたらいいかな。

臼居:どうしたらいいんだろうね。

──ライブで出せない音もCDには入れたいっていうのはあります?

馬目:ありますよ。ライブではやらないけど、CDでは聴ける曲があってもいいかなって思ってます。

──こんなにギターを重ねたらライブでは無理だろうみたいなのは?

馬目:ギターは重ねますけど、いらない部分はいらないってあっさりしてるんです。ギター2本とキーボードが1本あるので、足し引きだったりしてますね。

──ところで、『Distortion world』の歌詞の中に「明日も僕らの目には真実が映り込む それでも人々は言う 平和な日ですねと」とありますよね。馬目さんが今の世界に対して歪んでると感じてるのはどんなことですか?

馬目:それ、大きく書きすぎたんですよ(苦笑)。でも、テレビを付けたらどこかで殺人があって、真実として僕らの目には映り込むけれどやっぱり日本は平和だねって言うじゃないですか。そういう、平和ボケしてる人たちに書いた詞なんです。幸せな世界になったらいいと思いますけど、それってならないと思うんです。何故かと言うと、人それぞれ幸せに対する価値観って違いますよね。だから、僕の世界の中での話なんですけど、自分が思っている幸せになりたいと書いたんです。

──今後曲を書く時は、今言われたことも含めつつ、どんなメッセージを込めていきたいですか?

馬目:聴いてくれた人を元気づけられる曲を作りたいなって思いますね。今回のような前向きな感じのもの...と言っても前向きなことばかりだとリアルな感じが伝わらないので、違う曲も書いていこうと思っていますよ。

──『Advance』は、サウンドが映画のワンシーンで流れてきそうなぐらい美しい曲ですね。「上手く立ち上がれない日も 上手く進めない日だって 立ち止まればすぐに解る」というフレーズが共感できました。

馬目:これは全然曲ができなくて、どうしようって考えていた時に、とりあえず、思いついた詞を書いたんです。ゆっくり自分のペースで失敗してもまたやればいいっていう。そういう思いを書いた詞です。

──このリリース後、ツアーに回られるそうですが。

馬目:4/2にリリースして関西回ってそこからツアーが始まります。まだ場所が確定していないところもありますが、20カ所近くは回ると思いますよ。CDをリリースする前から修行を兼ねてツアーをやっていたんですけど、前と比べると本数は減ってきましたね。

──それでも20カ所近く回られますからね。全国で自分たちを待ってる人がいるということも嬉しいですよね。

馬目:嬉しいですよ。楽しみです!

臼居:はい。楽しみにしていてください!


JANGA69

FIVER-004 / 2,300yen(tax in)
FIVE RAT RECORDS
4.02 IN STORES

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LIVE INFOライブ情報

4.05(土)新潟CLUB JUNKBOX mini
4.25(金)滋賀U-STONE
4.26(土)神戸キングクロス
4.27(日)心斎橋新神楽
4.29(火)加古川STAR DANCE
5.12(月)郡山♯9
5.14(水)渋谷O-Crest
5.31(土)高崎TRUST55
6.06(金)いわきSONIC
6.13(金)郡山♯9
6.21(土)水戸LIGHT HOUSE
6.23(月)大阪DROP
6.25(水)名古屋APOLLO THEATER
7.04(金)下北沢SHELTER
7.20(日)広島CAVE-BE
7.22(火)大阪2nd Line
7.26(土)郡山♯9 (ワンマン)

インストアライブ
4.06(日)TOWER RECORDS郡山店
4.12(土)TOWER RECORDS横浜モアーズ店
4.13(日)WAVEつくば店
5.09(金)TOWER RECORDS新宿店
5.10(土)TOWER RECORDS名古屋近鉄パッセ店
5.11(日)TOWER RECORDS仙台店

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