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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】HATE HONEY(2006年2月号)- the last resending teenthrash 激動の10年と新たな旅の始まり

the last resending teenthrash 激動の10年と新たな旅の始まり

2006.02.01

「teenthrash」に対する答えを出したかった

03_ap05.jpg──思えば活動休止に入る前も「teenthrash」という曲を発表して、今回のアルバムの最後を締め括るのも「the last resending teenthrash」という曲で、示唆に富んでいると言うか…。

高木:「the last resending teenthrash」は、曲そのものが「teenthrash」と同じコード進行なんですよ。今回、敦から「タイトルに使いたい」っていう要望があってタイトルを付けたんです。そうして終わることが美しいと直感的に思ったんですね。実は、この曲だけ一回しか唄わせてもらえなかったんですよ。唄い終わってブースに戻るとみんなが静まり返っていて、普通ならそこから部分的に直すとかあるじゃないですか? でも「このテイクを直すなんておかしい」ってみんなから言われて(笑)、もう一度唄うのを許してもらえなかったんです。

MITSU:フトシさんが「そっち行って聴く」って言ったんだけど、俺はむしろ「聴かないでいい!」と思ったんだよ。だって、聴き返したら絶対に録り直したくなるじゃない?(笑)

──それだけ、その時の高木さんの歌が気持ちのこもった素晴らしいものだったわけですね。

MITSU:うん。歌詞の内容の重さもあるんだけど、全く録り直す必要のない充分すぎるほどのテイクだった。それはその場にいた全員がそう思ったと思うよ。

高木:「the last resending teenthrash」の詞だけは、解散に向けて書いたものなんですよ。前に書いた「teenthrash」に対する答えみたいなものを、自分としてはどうしても出したかったんです。「teenthrash」で生きることを選んでバンドが復活して、その後にどうなったかを自分なりに表現したかった。だからずっとその詞を書き溜めていたんです。それがノート3冊分くらいあったんですけど、どうもハマりが悪くて、それを全部捨てて一から書き直したんですね。その過程で、何でか判らないけど涙が止まらなくなった。スタッフに電話して「ダメだ、俺…」っていう事件もあったんですけど…。でも藻掻きながらも何とか形にすることができて、詞に関しては自分なりのメッセージやメンバーとスタッフに対しての感謝の気持ちとか、すべての感情をこの歌に込められたと思ってます。

──高木さんの衒いのない想いが歌に凝縮されているし、お世辞でも何でもなく感動的なナンバーだと思います。

03_ap06.jpg高木:この曲だけ、4日間あった歌入れの最後に唄って下さいっていうディレクターからの要望があったんですよ。最終日はこの歌だけに集中できたし、そんな状況も関係してるんでしょうけどね。何て言うのかな、バンドも、詞も曲も、多分自分の歌も、自分だけのものじゃないじゃないですか? 少なくともHATE HONEYってそういうバンドなんです。それを「HATE HONEYは俺達だけのものだ」という自分達のエゴでやれなくなった段階で解散を選んだのは良かった気もするし。その時点ですでに、自分としては“teenthrash”という言葉が俺達のライフスタイルには合っていないとも思ったし。でも今は、ラスト・アルバムの最後の曲に“teenthrash”という言葉を使えたのは凄く良かったと思ってます。後付けになりますけどね。

──愚問かもしれませんが、これだけ手応えある作品を生み出して、HATE HONEYとしてまだまだこの先作品作りをしていけるとは思いませんでしたか?

高木:いや、それは全くないですね。実際、二度と厭ですよ(笑)。こう言うと語弊があるかもしれないけど、それが偽らざる気持ちですね。

MITSU:同じく。いい意味でも悪い意味でも…率直に言うと疲れたって俺は思った。

──それはやはり、毎回尋常じゃないエネルギーと集中力をレコーディングに注ぐからですよね。

高木:ええ。特に今回は、俺とMITSUは頭から最後までずっとスタジオに籠もりっぱなしでしたから。MITSUなんか、車の中やスタジオのソファに泊まり込んでやってたくらいだし。

MITSU:集中力が途切れるのが自分では厭だったんですよね。それは最初からスタッフにお願いして、テンションを保ったままレコーディングを続行したいと思った。

──アルバムのレコ発を含めて、残るライヴがあと5本のみというのも惜しいですね。もっともっとライヴが観たいというのがファンの本音だと思うのですが。

高木:確かに申し訳ないと思うんですけどね…。北海道とか遂に一度も行けなかった場所がいっぱいあるし、そこはやっぱり後悔と言えば後悔になるのかな。でもまだバンドが終わったわけではないので、残りのライヴに対する緊張感は凄くありますよ。レコ発のワンマンはラスト・アルバムの曲を存分にやるつもりですし。ラスト・ツアーの4本は、自分達の10年間を全部出し切るのがテーマですね。10年間という区切りもたまたまなんです。本来なら去年の内に解散していても良かったんだけど、たまたまアルバムをリリースできることも決まって、今年の3月まで続けようということになった。そうしたらちょうど10年じゃないかっていう、本当に偶然なんです。

──ラスト・ツアーはやはり、HATE HONEYの集大成的なライヴになりますよね。

高木:でも結構、いつも通りのライヴになりそうな気もしますよ。レコーディングはまた集中力が違うじゃないですか? ライヴは自分達のライフワークだったし、毎月必ずやり続けてきたことですから、極々日常的なものなんです。ただ、最後のツアーなので現場の空気感は明らかに今までとは違うでしょうけどね。

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