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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】Radio Caroline(2005年10月号)- 思い切りよく すべてを出し切った会心作『ALL-OUT』

思い切りよく すべてを出し切った会心作『ALL-OUT』

2005.10.01

今年5月に5曲入り音源『GLOW』をリリースしたばかりのRadio Carolineから、早くもセカンド・フル・アルバム『ALL-OUT』が届けられた。"すべてを出した"というタイトルからも判るように、本作は、現在の彼らの生の姿が極めてダイレクトに描き込まれている。圧倒的な爆発力を持つロックンロール・グルーヴはさらに加速、また、よりカラフルになったヴォーカル・ラインもひどく印象的。エンジニア・加納直喜(GGKR)の優れた仕事にも、ぜひ注目してほしい。(interview:森 朋之)

グッと来る、地に足の着いたロックンロール

03_apho1.jpg──いや、素晴らしいアルバムっすね。

楠部真也(ds):マジで?どんなところが?

──まず、音がいい。

楠部:うん。

──めちゃくちゃ踊れるし…。あと、曲の色合いが増えましたよね。

楠部:それはよく言われますね、ライターさんとかに。

──そこは意識してたわけじゃないんですか?

楠部:それも必ず訊かれるんですけど、まぁ、“結果的に(そうなった)”ってことですね。いや、僕もそう思いますけどね。曲の幅が広がったなぁっていうのは。ただ、それは意図したことではなくて。曲を作ってる作業は昔から変わってないし。出来上がったのを並べてみたら、“いいもん録れたな”って感じです。

──でも、“新しいことをやろう”っていう気持ちはあったんじゃないですか?

楠部:いや、だって、何が新しいのかもちょっと判んないんで…。ヒップホップとかそういうこと?

──いやいや、そうじゃなくて(笑)。バンドとして、いろんなことを試してみようっていう…。

楠部:どうなんやろう…。判んない。

PATCH(vo, g):ないですね、それは。いつも通り、何も考えてないので(笑)。

楠部:持ってるもんしか出てこないですからね。音の録り方とか、そういうことに関しては、今までやったことがないこともやってますけどね。

──なるほど。でも、とりあえずめちゃくちゃハイペースでリリースが続いてますよね。これは予定通りなんですか?

ウエノコウジ(b):いや、前の『GLOW』を録った時に、その先にあるレコを録りたいなっていうことは言ってて。「今年は今年の気分として、今年中にもう1枚出して、ツアーも回りたい」って言ってたら、(6月に行われた)ツアーの翌々日から(スタジオに)入らないと間に合わないってことに気付いて(笑)。休んだらね、気分も変わっちゃうかもしれないから。まぁ、いい感じでやれたと思うよ。

──その時点で曲はあったんですか?

楠部:や、全部は出来てない。「BOOGIE SO MAD」とか「DOG NIGHT」はライヴでやってましたけどね。結構新しめの曲も多いですね。

──曲が揃ってない状態でレコーディングに突入…凄いっすね。

楠部:頑張っちゃいました(笑)。

ウエノ:でも、曲の断片とかはあったしね。ツアーに入る前には結構形にはなってたし。あとは『GLOW』の時と同じスタジオ(GO-GO KING RECORDERS STUDIO)、同じエンジニアさん(加納直喜氏)でやろうっていうのも決めてたし。

楠部:そこに関しては、全く不安はなかったですね。ま、どんな状況でも不安はないんですけど。“絶対にいいものが出来る”って思ってるので。ただ、安心感はありました。『GLOW』を一緒に作ったエンジニアさんだから、話も早いし、ニュアンスが伝わりやすいので。

──相性が合うんでしょうね。

楠部:うん、4人目のメンバーじゃないですけど、いろいろと意見を出してもらったり、ディスカッションできる人なので。俺らが持ってないようなアイデアを出してくれるから、存在は大きいですよね。マイクの立て方から、音の作り方まで、ホントに1から10までって感じで。何て言うか、“いいものを作りたい”っていう気持ちがストレートに伝わってくるんですよ、加納さんって。それは俺らにとっても嬉しいし、期待に応えたいっていう気持ちも出てくるし。ホント“俺もメンバーだ”ってくらいの勢いで。

──なるほど。PATCHさんはレコーディングに入る前、どんなことを考えてました?

PATCH:……うん、“恰好いいものを作ろう”っていうのはいつも思ってるんだけど。真也が言ったように、『GLOW』の時と同じスタジオだったから、どんな音になるかっていうのも大体想像できてたし。まぁ、あんま俺は考えないんだけどね。結構その場で“ガーン!”とやるって感じで。

──そのあたりは一貫してますねぇ。

PATCH:うん、俺の場合、アタマで考えても上手くいかないと思うので。ウエノさんとエンジニアさんのなかには音に対する明確なイメージがあったから、俺はそれに乗っかる感じ。まぁ、上手くいったんじゃないかな。良かったよ。

03_apho4.jpg──「考えてない」って言いますけど、『GLOW』に比べて変わった部分も大きいと思うんですよ。ヴォーカルに関して言えば、まず、メロディが…。

PATCH:今回はあるよね、メロディが。今までなかったからね、メロディ。ははははは!

──(笑)

PATCH:まぁ、歌になってきたよね。それは思います。前は“ヴォーカルなんか楽器のひとつ”くらいにしか思ってなかったんだけど、最近はちょっと、“あ、唄ってるなぁ”って思うので。

──“唄ってるなぁ”って…(笑)。それって、最近の話なんですか?

PATCH:そうです。この話にオチはありません(笑)。まぁ、前回くらいから、結構気にするようになりましたね、自分の歌のことを。

──だってPATCHさん、ずっとヴォーカルやってたじゃないですか。

PATCH:まぁ、そうなんだけど。“そういうヴォーカルもいるの?”って感じで。

楠部:おもしろいでしょ、この人(笑)。

PATCH:もちろん、勢いだけっていうのもいいと思うんですけど。今年の気分としては、何て言うか、ちゃんと地に足が着いたロックンロールって言うかね、グッと来るものを作りたかったので。歌のほうまで気にしてみました(笑)。

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