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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】FULL MONTY(2005年3月号)- KEITAROとKUNIAKIの音楽的ルーツを探る!

KEITAROとKUNIAKIの音楽的ルーツを探る!

2005.03.01

 前号のカヴァー・インタビューで誌面を飾ってくれたFULL MONTY、先月リリースされた意欲作『PxBxR』については存分に語ってもらったので、今月号では彼らの音楽的ルーツを探ってみたいと思う。パンク/ロックを主体に独自のホーン・アレンジを加味した剥き出しのサウンド・メイクがFULL MONTY最大の持ち味だが、その音楽的背景にあるものは一体何なのか? ヴォーカル&ギターのKEITAROとベースのKUNIAKIが多大な影響を受けたアルバムをそれぞれ3枚ずつ持ち寄ってもらい、愉しく音楽談義に花を咲かせた。(interview:椎名宗之)

「LIVE HOUSEの夜」には自分の音楽的ルーツがよく出ている

──バンドを始める以前に多大な影響を受けた音楽というのは?
 
KEITARO:僕個人としては、オールディーズやロックンロール、ロカビリーとかでしたね。そういう音楽を聴くきっかけとなったのは、やっぱりエルヴィス(・プレスリー)でした。ウチの親が好きだったんで、そこから興味を持ち始めて。そんな類の音楽に影響を受けてるのは、FULL MONTYの中でも僕くらいですね。
 
──ホーンを採り入れたバンドをやろうと思い立ったのも、“ロック”というよりは“ロックンロール”っぽい音楽が好きだったからですかね?
 
KEITARO:そうですね。ロックンロールやオールディーズをきっかけとして、その延長でブルースとかスウィング・ジャズとかも聴くようになって、ラッパの音色がいいなと思って。それで、自分でやるバンドにはホーンを入れてみようと。FULL MONTYを結成した頃には、すでにスカ・パンクというジャンルは存在してましたけど、僕はその存在を当時全く知らなかったんですよ。ほとんど洋楽一辺倒だったし、単純に“ロック・バンドにホーン入れようぜ”っていうことでしかなかったですから。
 
KUNIAKI:僕が音楽を聴くようになったのは、友達からの影響が一番大きいですね。一番最初に買ったCDも、それこそB'zとか(笑)。いわゆるJ-POPと呼ばれるものを入口として聴いてましたね。
 
──今回リリースされた『PxBxR』の制作中によく聴いて感化されて、実際のサウンドにも反映されているような音楽って何かありますか?
 
KEITARO:自分の個人的な嗜好が出たかなと思うのは、『パンクロック・バトルロイヤル2』にも収録した「LIVE HOUSEの夜」のバンジョーやマンドリンを採り入れたヴァージョンですね。あの曲は僕の音楽的ルーツがよく出てると思います。曲はいつもアコースティック・ギターを弾きながら作るので、『PxBxR』に収録したヴァージョンは本来の形に近いんですよ。あと、ちょっとめんたいロックっぽい感じは「ハキダシテ」とか「花一輪」という曲にも出てると思いますね。
 
──めんたいロックっていうのも、KEITAROさんの世代的にはシブイところ突いてますよね。
 
KEITARO:そうですね。モッズであったりルースターズであったり、ウチのバンドでいくと僕より年齢が下のメンバーはその辺の音楽をほとんど知らないですけどね。僕らの代がギリギリじゃないですかね。
 
──それで、今日はお2人が影響を受けたアルバムを洋邦問わずでお持ち頂いたわけですが。
 
KEITARO:僕のはベタベタなチョイスですけどね(笑)。じゃあ、1枚ずつ紹介していきましょうか。
 

楽曲を常に旬の状態でオーディエンスに披露したい

──より身近な場所に視点を向けて、対バンでの共演を通じて影響を受けたバンドはいますか?
 
KUNIAKI:対バンした人達とは、その後も結構付き合いが続いたりしてますよ。ウチらと全然違うジャンルのバンドでも、イイなと思えるバンドは多いですし。
 
KEITARO:日本のバンドになると…友達のバンドの音楽ももちろん好きですけど、個人的にはモッズやARB、ロッカーズ、ルースターズなんかがやっぱり別 格ですよね。僕は福岡の出身なので、そういうバンドの音楽がDNAに擦り込まれてると思うんです。自然と身体に染み込んでいるものなんですよ、そういう骨っぽいロックというものが。例えば同じ福岡出身のヴィジュアル系バンドでも、他の土地のヴィジュアル系バンドとちょっと違いますからね。何と言うか、凄く男くさいところがあるんです。
 
KUNIAKI:そうだね。福岡出身のバンドって、流行りものに対する反骨心が凄くあるんですよ。
 
KEITARO:うん、そういうのが絶対あるね。ひとつのことを成し遂げるにしても、他の人と同じことは絶対にやりたくないという気風があるんですよ。
 
──結成から今年でもう7年ですから、そろそろ影響を受ける側から与える側へと変化しつつあるんじゃないですか?
 
KUNIAKI:そうなればいいですけど…(笑)。
 
KEITARO:FULL MONTYはホーン・セクションも入ってるし、ちょっと特殊なバンドですからね。単純に3ピースのバンドを聴くのと僕らの音楽を聴くのとでは、やっぱり勝手が違うと思うんですよ。FULL MONTYみたいな音楽をやってみようと思う人は少ないんじゃないかって。純然たるスカでも、純然たるパンクでもないですから。手を出すにしても、なかなか難しいと思うんです。
 
KUNIAKI:バランスが難しいしね(笑)。
 
KEITARO:そう。ヴォーカルがピンで、ギター、ベース、ドラムにホーンが2本とかだったら普通にやりやすいんだろうけど、そこをウチの場合は僕がギターとヴォーカルを兼任してますからね。
 
──KEITAROさんが敬愛するジョー・ストラマーも、ブライアン・セッツァーも、大江慎也も、みなギターを抱えて唱ってますよね。
 
KUNIAKI:そうですよね。やっぱりこのギター&ヴォーカルのスタイルは崩したくないですね。ギターも持たずにピンで唄ったら、所在なさげになって困りますからね。何度かセッションに誘われて歌だけで参加したこともあるんですけど、もう何をやっていいのかさっぱり判らなかったですから(苦笑)。でも、ギター1本で参加するのもあまり出しゃばれないから逆に難しいんですよね。
 
──今の編成は少数精鋭、必要最小限の凄腕メンツによるオーケストラだし、小回りが効いて魅力的だと思いますけれど。
 
KEITARO:ありがとうございます。でもまぁ、機材車に載る限界もありますしね(笑)。
 
──レコ発のツアーもすでに始まってますけど、FULL MONTYの真髄はやはりライヴにあるので必見ですね。
 
KEITARO:1人でも多くの人に観に来てほしいですね。僕らの場合、レコーディングをした後にライヴを重ねていく上で絶対にアレンジが変わっていくんですよ。だからツアーの最初と終わり頃だと曲のフレーズがだいぶ変わるんです。その時々の旬の状態で楽曲をオーディエンスに披露したいっていうか。
 
──ボブ・ディランも元のアレンジを一切無視してライヴで唄ってますからね(笑)。曲はナマモノだし、成長していくものですから。
 
KEITARO:そうですね。全くの完成形でレコーディングしようと思うといつまで経ってもレコーディングに入れないし、そこは難しいところなんですけど。
 
──KUNIAKIさんにはこのツアーでジャコ・パストリアスのような超絶プレイを期待して(笑)。
 
KUNIAKI:…やりますよ!(笑)
 
KEITARO:おッ、言ったな(笑)。でもホント、極端な話ですけど嫌いでもいいから一度は是非観てほしい。そこで好みと合わなければ、それは自分達の力不足で仕方のないことですし。きっちりと自分の目で確かめてから判断してほしいですね。今度のツアーはすでに自分達でも手応えを充分に感じていますし、必ず満足できるステージをお見せできると思うんで、近くのライヴハウスに行った時には是非足を運んでほしいです!
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