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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】enie *meenie(2005年2月号)- "パンクの7インチ"感を目指した2005年型New Music

“パンクの7インチ”感を目指した2005年型New Music

2005.02.01

駆け抜けるサウンドと胸キュン・メロディ・ラインの応酬! ちょっと恥ずかしい男のセンチメンタル・ポップの決定版  パワー・ポップ好き、メロコア好き、バンド好きにはたまらないバンドの出現です。enie *meenie(エニ・ミニーと読みます)はキラキラした少年のような音を放つセンチメンタル・ポップ・バンドです。一曲一曲がドラマチックで、まるで一つの舞台を見ているような錯覚に陥るメロディ。タイトルの『curtain call』から連想される通り、カーテンコールは寂しいけれど、実際に舞台に立っている人は満面 の笑みを浮かべている。それは舞台をやり遂げた達成感と次へのステップへ向けた希望に満ちあふれているからかもしれない。インタビューに応えてくれた落井氏も長沼氏も、ミニ・アルバムを作り上げた達成感とバンドが目指す夢について終始目を輝かせながら話をしてくれた。とにかくこの6曲入りのアルバム『curtain call』は駆け抜けるようにエンディングを迎える。心のツボを押されまくりですから、覚悟して下さい。キーワードは"エモい"です(笑)。(interview:加藤恵美子)

ストーリーのある歌詞が好きなんですよ。切ないように切ないように持っていきますね(笑)

──まずバンド結成のいきさつからお伺いしたいんですけど。
 
長沼(B):2002年の夏なんですけど、僕は会社に入ったらバンドはやらないって決めてたんです。けど半年くらいしたらやっぱりやりたくなって、すぐに頭に浮かんだのがこいつ〈落井(Vo)〉とギター〈室伏(G)〉と現メンバーとは違うんですけどドラムで、その4人は大学のサークルが一緒で、もともと付き合いが長くて。特にそのメンバーとやりたくて、一番に声をかけましたね。
 
──今作『curtain call』は4ヵ月という長い時間をかけてレコーディングされていますが、率直な感想どうでしたか?
 
落井(Vo):僕はレコーディングが好きなので楽しかったです。1回、1回、レコーディングの間が空いていたので考える時間もあって、その都度意見を反映させられて、修正も入れられて、個人的には満足でした。
 
長沼:そうですね。エンジニアの及川さんとも凄くいい感じで、かなり助けられたし、アイディアも貰いましたね。メンバー全員を落井が上手く仕切ってくれて、楽しくできましたね。
 
落井:課題も見えたし、足りないところも判ったし。
 
──1年前に発売したデモCDと今作で明らかに異なるのが日本語詞から英語詞になったことだと思うんですが、変えようと思った理由は何かあるんですか。
 
落井:日本語で唄っていたけど、メロディはもともと英語調だったんで、それほど日本語が聴こえやすく伝わりやすいわけでもないんじゃないかと思って。一回作ってみたらスムーズに出来たし、日本語だと恥ずかしいようなこともサラッと唄えて、言葉も選ばなくていいし。その勢いで全部英語にしちゃいましたね。
 
──歌詞を書く上で英語って難しくないんですか。
 
落井:適当に鼻歌で唄って、出てくる単語をヒントに意味をつけていく感じですね。こんな曲があって、こういう単語が出てきたから、こんな内容のストーリーにしよう…みたいな。僕の場合は後から歌詞の内容がついてきますね。
 
長沼:ストーリー性を持たせるっていうのがこだわりなんじゃないの?
 
落井:そうそう、ストーリーのある歌詞が好きなんですよ。抽象的じゃなくて。こんなことがあって誰が出てきて、それは作りながら考えているんですけど、切ないように切ないように持っていきますね(笑)。
 

自分たちのオリジナリティを出していかなきゃいけないから

──サウンド的にパワー・ポップ色が強いと思うんですが、HPやプロフィール等でメンバーみなさんがフェイヴァリット・アーティストにWEEZERを挙げていますよね。バンドマンでWEEZERをリスペクトしている人って凄く多いと思うんですけど、お2人がWEEZERの音楽に出会ったのっていつ頃なんですか。
 
長沼:意外に後に知った感じがする。18歳くらいの時で、『ピンカートン』が出た頃かな。1枚目を友達に借りてハマって、2枚目もすぐ買って…っていう。
 
落井:僕は中3か高1くらいで、WEEZERが出始めの頃ですかね。その頃、MTVとかよく見ていて知って、1stが出た頃だったんですけどタワレコとかにもCDがなくて、探し回った記憶がありますよ。やっとの思いで発見したのが新宿のタワレコで、輸入盤が2枚だけ、みたいな。でも内容が期待通 りでハマりましたね。出会ったのは早いほうかもしれないですね。
 
──メンバーみなさんWEEZERが好きで集まったんですか。それとも偶然?
 
落井:キーボードを入れたいっていうのがあって、そしたら自然にWEEZERとかOZMAとかが好きな人を集めたほうがバンドとして統一しやすいかなって。
 
長沼:僕らが集まった時は、幼なじみみたいな小さい頃からの友人で集まった感じだったんで。WEEZERというよりは、“みんなで集まって音を出してみよっか”ってノリですね。
 
落井:サークルもそういうバンドが好きで集まっている感じだったんで、そんな流れですね。
 
長沼:でも今、曲作りをするなかでWEEZERっていうのはそんなに意識してないですね。WEEZERは凄いシンプルな曲構成に必殺の歌メロがドーンって印象ですけど、僕らは曲展開をもうちょっと多くしたいし、もちろん根底にはあるけど、そこから先に自分たちのオリジナリティを出していかなきゃいけないから。
 

メンバー3人でフラれた時とか車で海岸走るみたいなことがあったんですけど、それがエモいですね

──今作に収録されている6曲は4ヵ月の間に作ったんですか。
 
落井:1・3・6曲目は2004年の頭ぐらいっすかね。その時の歌詞は日本語でした。残りの3曲はレコーディング中の夏以降ですね。4曲目のカヴァー『Shady Lane』(PAVEMENT)は原曲も凄くいいんで、オリジナルも聴いて欲しいですね。いいなぁと思ったら、TSUTAYAとかで借りて聴いて欲しいくらいです。
 
──TSUTAYAですか(笑)。この曲をカヴァーしようと思ったのは?
 
落井:僕が原曲を大好きだったからです。原曲は凄いテンポが遅いんですよ。だから変える余地もあるなって、何よりPAVEMENTなんで…ちょっと情けない感じもこのバンドに合うかなって。
 
──タイトルの『curtain call』にはどんな意味が込められているんですか。
 
長沼:ノリっていうか。打ち上げで付けましたね。その時にジャケットをどうしよう? っていろんな写真を見ていたんですよ。そのなかで、女の子がカーテンの閉まった舞台で踊っている映像がエモかったというか、キュンときたというか。
 
落井:1stだけど、そういう寂しい感じも逆にいいかなと。
 
──でも、このジャケットはおっしゃっている感じとは違いますけど。
 
長沼:試行錯誤がありまして…
 
落井:でも、コンセプトは女の子なんで。それは絶対に入れるって話をしていて。
 
長沼:外人の女の子がなぜか欲しくて、プラス切なさというか物悲しさっていうのを全面 に出したくて。カーテンが閉まっちゃっている舞台で唄っている女の子もそうだったし、海岸で小さい男の子が女の子に歌を唄ってあげているのもそうだし、物凄くエモいわけですよ。
 
──(笑)お2人は“エモい”ってどういう時に使うんですか。
 
落井:恋愛系の青春がエモいんです。失恋とかそういう感じですね。
 
──恋愛にまつわる表現に“エモい”って使うんですか。
 
落井:基本、そうですね(笑)。メンバー3人でフラれた時とか車で海岸走るみたいなことがあったんですけど、それがエモいですね。
 
全員:(笑)
 
長沼:あれは忘れられないね。そういう空気。
 
──でも、“エモ”って言われて「んっ!?」て思うことないですか。
 
長沼:エモいっていうのは、ロックなエモっていうよりは、僕らにとっては日常生活のエモだったりして。それこそ3人で海に行ったこととか「超エモいよね」って使っていますね。
 
落井:音楽的なエモではないよね。バンドは間違いなくポップなんで。
 
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