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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】THE STREET BEATS(2004年10月号)- 結成20年を経てもなおロックンロールの最前線に立ち続ける意味

結成20年を経てもなおロックンロールの最前線に立ち続ける意味

2004.10.01

 2004年6月に開催された"20周年記念ライヴ"の音源を収録したライヴ・アルバム『BEATS IS OUR LIFE』、そして、同タイトルのライヴDVDを同時リリースするTHE STREET BEATS。鋭く、早く、重いビートのなかで、渾身の力を込めて叫ばれる"生"への葛藤と喜び。パンク・ロックを基本とした真っ直ぐで真摯な彼らのロックンロールは、バンド結成から20年経った今もなお、日々進化しているのだった。9月からは新しいツアーがスタート。来年にはニュー・アルバムも到着予定。言うまでもないことだが、彼らは今もロックンロールの最前線に立ち続けている。(interview:森 朋之)

“このライヴは特別 ”という意識で臨んだLOFTでのライヴ

──『BEATS IS OUR LIFE』のライヴ会場は、LOFTだったんですよね。
 
φKI(Vo, Gt):うん、俺らが初めてツアーを組んで東京に来た時も、LOFTだったしね。新宿LOFTっていったら昭和の時代から出演することがステータスだったし、デビューしてからも東京でのホームグラウンドって感じでやらせてもらってて。今回の結成20周年ライヴも、ヘンに着飾った場所でやるよりは、LOFTでやったほうがいいかなって思って。
 
──このアルバムに収録されてる6月19日のライヴ、覚えてますか?
 
山根英晴(Ba):え、覚えてますよ。どうしてですか?。
 
──いや、年間50本以上のライヴを20年間続けていると、細かいところまでは覚えられないかな、と…。
 
φKI:そんなことはないよ。俺らは“やり逃げ”しないから。全部覚えてるよ、もちろん。
 
──失礼しました。で、この日のライヴは…。
 
山根:とにかく熱かったです。自分達もお客さんも。
 
谷元 敦(Dr):お客さんも相当気合い入ってた。それは凄く伝わってきました。
 
φKI:うん、バンド側も“このライヴは特別 ”って意識でやったし、お客さんもそのつもりで集まってくれたと思うし。ありがたいことに動員も凄く入ってくれたしね。ライヴ自体もめいっぱい、やれるところまでやりきった。良かったんじゃないかな。
 
──普段は演奏しない曲も、セットリストに加わってますね(「誰もが悲しすぎる」「GIRL」「STREET BEAT」)。
 
φKI:まぁ、アニヴァーサリー・ライヴってことで、アマチュア時代の曲……というか、結成当初くらいに書いて封印してた曲をちょっとやってみようかなと思って。やってみたら、良かったですよ。古くなってなくて。ほぼ20年くらい前の曲だからね。
 
──初めて聴きました。
 
φKI:そうでしょう(笑)。デビューしてからは、1回たりとも演奏してないから。リハでもやってないし。
 
──20年前の曲を演奏すると、当時のことを思い出したりするんですか?
 
φKI:そういうノスタルジックなものはないけどね。うーん、どうなんだろう……。本番でがガツンとやった時に“いけるな”っていう感触があったというか。18、19くらいで書いた詞だから。それを20年経って、いい大人になって、バンと唄ってみた時の感触が気恥ずかしくはなかった。むしろ、大人になってこれを唄えることのありがたさを感じたよね。それは(バンドを)ずっとやってこれたってことでもあるので。単純に楽しかったですよ。特に新しいメンバーにとってみたら、新曲みたいなもんだしね。
 
谷元:CDにも入ってないですからね。(曲を聴いた時は)“あー、恰好いい曲だな”って思いました。もう、それだけですね。
 
──「新曲です」って言われたら信じてたかも。
 
φKI:いや、あれはやっぱりティーンネイジャーが書いた曲だと思うよ。あの詞を40代で書くのはどうかと思う(笑)。まぁ、もう封印を解いたからね。これからはたまにやると思いますよ。
 
──でも、20年前の曲を生々しい感情を持って演奏できるっていうのは、凄いですよね。
 
φKI:ロックンロールを続けてる者としては、素敵なことだ思う。俺はもともとはパンクから入ってるから、(この歳まで音楽を続けることは)あり得ないって思ってたよ、若い時は。自分が歳を重ねてるところなんて想像もつかないっていうか、そんなに老いぼれるまで生きてるはずがねぇ、ってところからスタートしてるから。でもね、10代、20代、30代を通 してずっとバンドをやってるけど、その年代なりの、男としての物の見方、感じ方っていうのがあって。その時々の歌を書いてるから、絶対にウソはないと思う。
 
──僕も30過ぎてロックを聴いてるとは思わなかった。むしろもっと必要としてる気がします。
 
φKI:いいことじゃないですか、それは。俺もきっと、根っこの部分は変わってないと思う。全く別 の人になったら唄えないだろうし、唄っても熱くなれないだろうし。もちろん、ずっとガキのままっていうのも気持ち悪い話だし、そんなわけがないことも判ってる。でも、(自分が若い時に書いた曲に対して)リアルに響く部分が残ってるんだろうね。あとは、ロックは単純に恰好いい、ってこともあるし。
 
──「十代の衝動」っていう曲がありますが、まさにその通りってことですね。
 
φKI:うん。その曲は20代の終わり……いや、違うな。30歳になって最初に書いた曲だ。これができた時に、“ひょっとしたら俺、あと10年くらいやれるかもしれないな”って思ったんだよね。
 
──なるほど。
 
φKI:年齢を重ねると、いろんなことがはっきりしてくるんだよね。見極めができる、っていうか。で、自分が何を求めてるかっていうのも見えてくるし。大事なものはオンリーワンじゃなくちゃいけないっていう人もいるけど、大事なものがどんどん増えていってもいいと思うしね、俺は。音楽、ロック、友達、家族…。自分にとって大事なものが増えていくほうが素敵だよね……って思えるようになりました(笑)。
 
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