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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】BUGY CRAXONE(2002年2月号)- 音楽は可能性、バンドはプライド

音楽は可能性、バンドはプライド

2002.02.20

interview:CHIE ARAKI

ライブやった、はぁ、それで?! っていうのイヤだった

──BUGY CRAXONE企画のイベントがSHELTERであったばかりでしたね。

鈴木:ほんと、疲れました(笑)。

三木:今回出来たことと出来なかったことを踏まえつつ、次に繋がればって思っているところ。課題も見えたし、方知的には成功かな。スタートらしいスタートを切れたんじゃないかな。

──それは、年明けということと、BUGYにとっての新しい段階になっているということですか。

三木:そうね。年明け気分じゃなかったんだけど。周りのスタッフにも色々助けてもらいつつも、自分たちの意志を発信するという意味の企画は、初めてだったんですよ。北海道にいた頃は何回かやってはいましたよ。地元のバンドと。それからいったら、今回の企画は何年ぶりなんだろう。4,5年ぶり。

鈴木:いいバンドが沢山いるのに、なんとなく今の私たちがいるシーンってどよんとしている気がするのよ。楽しいんだけど、広がっていかないような。ライブやった、はぁ、それで?! っていうのイヤだった。自分らもやるんだったら次に繋がっていくような空間を作り出していきたいって思って。自分たちも、お客さんも、出てくれたバンドもその方が絶対にいいでしょ。自分らの力は小さいけれどきちんとロックを鳴らせる場所を作りたかったの。

──今の時期に。

鈴木:デビューして3年で。アマチュアでやっていて、こっちにきてデビューして。ある程度いろんな経験をしていくじゃない。レコーディングして、ライブをやって。去年、関東近郊の小さいところを回って、お客さんが全然いない状況でもライブをやって。そういう武者修行的な事をやってきて、どんな状況でもライブが一番いいんだなって思って。自分たちの初期衝動とかが、また違った意味でわき起こってきたんですよ。それを、ちゃんと出してあげるというか、表現できたらいいじゃん。うちらにとっては、再出発の宣言も込められていたんだよね。

──メンツも自分たちで考えて。

鈴木:そう。だから、空いた時間で、呼ぶバンドを自分たちで見に行って。そうやって一つ一つ組み立てていきたい。

──あぁ、そういう姿勢一つとっても、バンドへの「信頼」に繋がっていくんでしょうね。

鈴木:別に自分たちが何でも出来るとは思っていないんだけど。自分たちでやってみるのもひとつかなって。自分だちで動いてやると、全然得るものが違うから。足りてない所も沢山あるんだけどね。それを次にどう繋げていくかでしょ。

──ライブが一番だって言ってましたが。

鈴木:最近ね。昔は人前に出るのも緊張しちゃってイヤだった(笑)。でもある時、BUGYの音を聴いてくれる人の顔が見えてきて。そういう人の顔が見えると、安心して歌えるようになって。前は、何も分からないまま火事場の馬鹿力でどうにかしちゃっていたね(笑)。

正直にいっちゃう。だから揺れちゃう

──私の印象だと、BUGYのライブは一つ一つが違っていて。音の揺れ幅が大きいバンドだと。良くも悪くも。その揺れにお客さんも影響されているなぁって。

鈴木:そのときの自分らの持っているもので、精一杯やっているだけだからね。何を狙っているわけじゃなくて。当たり前なんだけど、自分たちが良かったって思っても、お客さんがあんまり乗ってこなかったり。反対もあって。でもね、終わった後に自分らに力が残っていてやり残した感覚があるときが最低。そういう勝負の仕方でライブをやるしか方法が見つからなくて。

笈川:不器用だよね。自分を出すしかないんですよ。

三木:正直にいっちゃう。だから揺れちゃう。

──それがまたひとつの「信頼」なんでしょうね。完成されたライブも必要ですけど、人間が音を奏でている以上、音の揺れで気持ちが引っ張られたりするじゃない。

鈴木:プロ意識、お金をもらっているんだからっていうのも片一方にはあるじゃない。でも、完璧には出来ない自分らがいて。一時期板挟みになった。そのときはずいぶんしんどかった。葛藤して。でも、あーだこーだ言ってもしゃぁない、やるしかないじゃんねって思えてからは、自分のやりやすいように音楽をやっているように思うの。前の方が逆に、お客さんに見やすく聞きやすくするようにとか考えていたと思う。

──自分たちの音のスタイルだったりを見つけて、つかんだということなんでしょうね。

鈴木:周りのひととかお客さんに、最近いいねっていってもらえると、前よりも素直に良かったなぁ、って思えるもんね。

──3rd.アルバムThis is NEW SUNRISEがリリースされたんですよね。コラボレイションが3曲入っていますが、今作はコラボが前提にあったのですか?

鈴木:うん。2nd.で自分たちの骨というか核になるところは突き詰めた感があったんです。なんでも出来るんだなって思える自信にもつながって。その間に曲もたくさん出来上がって。コラボの元になる声が浮かんでいて。他のアーティストと一緒にやる可能性を活かしていかないともったいないでしょ。

笈川:まず、WINOとやって。外川の家に行って作業したんですよ。他のバンドは全然違う角度から切り込んでいったり。そういうのが楽しかったですよね。

鈴木:WINOとのは作った時の気分がすごく込められていて。そのときの気持ちと気持ちがぶつかりあって、生まれた。だから今作ったら全然違った雰囲気の曲になると思う。ミッシェルガンエレファントのチバさんとの曲は、一緒に歌って気分を盛り上げていくというよりは、お互いが見えていた完成形に向かって、どうやって自分たちをだしていくかっていう感じだった。

笈川:audio activeは大好きで。なるべくaudio active色を出して欲しくて、黙って曲を差し出した。

鈴木:そしたら、歌とメインのリフしか残ってこなかった。聴いたことのない音だらけになって帰ってきた(笑)。

三木:この曲だってちゃんとレコーディングしたんですよ。

──それが帰ってきたら、こんな子にっ!! みたいな? 

笈川:そうそう(笑)。でも、うちらがやろうとしていたことが、よりいっそう際立って表現されていて、嬉しかったですね。ひりひりする感じと、優しい感じがより一層とぎすまされた感じ。

鈴木:BUGYらしくなった。感動した。

──コラボレイションって片一方のアーティストが勝ってしまっても面白くない。今回の3曲は全て引き分けのような気がしますけど。

鈴木:それは嬉しいね(笑)。ちゃんと己がある人とやりたかったんですよ。友達と何となくやるというよりは。真剣勝負。チバさんにしてもaudio activeにしても仲の良い友達ではなかったんですよ。一から手紙書いて、デモテープ送ってというところからはじめているのね。

──己がある人とのコラボは諸刃でしょ? 穿った見方をする人は絶対に出てくるだろうし。

鈴木:うん。それは最初から分かり切っていたことだから。でもきちんと闘ってみたかったんだよね。そういう人とやらないと意味がないと思っていたから。

──あとは、最初にあったBUGY楽曲に自信がないと、このメンツに声をかけづらいですよね。

笈川:2nd.で自信持てたんですよ。なんでも出来るんだって。その前だったらあり得なかったと思う。

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