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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】岸部四郎×竹内義和(2002年2月号)- 体験した人しかわからないディテールを知りたいじゃないですか

体験した人しかわからないディテールを知りたいじゃないですか

2002.02.16

関西圏ではいわずもがな、ABCラジオ「サイキック青年団」のパーソナリティ。プラスワンではテレビ・映画さまざまな映像の独特のツボをつく「秘蔵VTRショー」を古くから行っている竹内義和さん。実は書籍のプロデュースも盛んだ。その竹内さんの一年振りのトークショーとなったこの日。なんと元ザ・タイガース・タレント・俳優の岸部四郎さんを連れてきてくれた。なんでも岸部さんの本を竹内さんがプロデュースしたという。その本の発刊を記念してのイベント後、お話が伺えた。[文:斉藤友里子]

もったいないじゃないですか

──そもそも、お二人の出会ったきっかけはなんだったんですか?

竹内:青木雄二さんの本をプロデュースさせてもらったんですけど、それが文庫になることになったんです。そのあとがきは岸部さんにがイイんじゃないかって話しがでまして、ダメもとでお願いしました。そしたら非常にいい返事をくれまして。じゃあ、書くより僕がインタビューしたらもっと岸部さんは青木さんに対して言いやすくなるかもしれない、ということでそこに同席させてもらったんです。交流がはじまったのはそれからですね。最初はビジネスって感じだったんですけど。

岸部:段々、公私ともにお世話になっていってネ。竹内さん、北野誠さんとラジオ(サイキック青年団)もやってるでしょ。誠さんも僕に色々仕事をまわしてくれたりして、そういった輪ができていったんですよ。その交流の中で、本の企画も考えてくれて──。

竹内:長く「ルックルックこんにちは」の司会やられてましたけど、イメージ的にしゃべれない、というか寡黙な司会者っていうのがあったと思うんです。でも実際はすごいトークの人間じゃないですか。それをもっと知られていいはずだろうと。本をきっかけにそういった場ができればなぁと思いまして。岸部さん、結構気ぃ使いで、「俺のこんな話面白いんかな」って考えるタイプなんですよ。でもそんなことはなくてすんごい面白いから、デフォルメせずに等身大で語った方がイイ人なんですよ。また苦労されてるでしょう。それでまた頑張っていく過程、成功から紆余曲折する流れというのは世間的にウケる要素じゃないですか。それをね、テレビはウケる流れの“自己破産”で終わらせちゃう。もったいないじゃないですか。それを本をきっかけに、動かしていけたらなぁと『その手に乗るな!』を企画させてもらったんですけど。

──現時点で“岸部四郎”といえば“自己破産”というイメージ、ありますよね。そういったことからのアンチはこの本にこめられていたりしますか?

竹内:アンチテーゼとまではいかないですが。タレントさんというのはホントのところ、どんなことをしていてもタレントとして良いか悪いか判断されるべき。借金しててもなんでもね。それにちゃんと自己破産を申請して、精算している人間に指さしちゃいけないじゃないですか。それでも、それも自分の役割かなってテレビ出たりしてる岸部さんは偉いと思いますよ。じゃあ、そこの力を使ってね、別の扉を開けていくのもいいじゃないかって、僕は思いますよ。岸部さんには多くのスキルがある。芸能界、金融関係、様々ね。体験した人しかわからないディテールを知りたいじゃないですか。僕はそれを岸部さんから聞いたりして、僕にはないなにかを得てます。勉強っていうんじゃないですけど、お客さんにも笑いながらそこでなるほどと思える部分があった方がいいですよね。

本当に面白いと思っても自分が喰われるのがヤだから認めたがらない

──岸部さんは竹内さんのこと最初、どう思っていたんですか?

岸部:竹内さんのことはお会いするまで全く知らなくて。本作りのプロかなと思ってたんですよ。そしたら意外や意外、ラジオもやってて、ファンクラブもあって活動が多岐に渡ってる人なんだとビックリしましたね。僕は引っ込み思案なところがあるので、竹内さんのようにプロデュースしてくれる人がいるとすごく助かります。なにより僕のことを面白いと言ってくれるのがうれしいですよ。僕がいままでいた世界は、まァ、本当に面白いと思っても自分が喰われるのがヤだから、認めたがらない。

竹内:同じタレントさんだったら岸部さんの新しい魅力が出たら、それは困るという人もいる。結局イスが一つ埋まっちゃうからって。タレントさんなら仕方ないですよね。でも仕方ないからと言って、そのままというのが僕はいやだったんですよ。

まだまだですよ

──その世界とは違う世界にいる竹内さんが一緒にやるというのが岸部さんにとって一番よかったんじゃないでしょうか。今日のイベントを行ってみて、お二人は何か手応えのようなものはありましたか?

竹内:うん。引き出しがやっぱり広いなと思いましたよ。頷けるような真面目な話から、ディープな吉原の話とかね。エロ話をしても下品にならないっていうのが不思議ですね。性格なんでしょうね。

岸部:こういう世界、ある種マニアックなところにも自分は受け入れられるんだというのが驚きでしたよ。今まで目がいってなかったですから。以前だったらこないようなところですよ。でもロフトプラスワンは昔のジャズ喫茶を彷彿とさせる雰囲気があって、懐かしく思ったし、話しやすかった。

竹内:今後ラジオとかテレビとか、発展はいくらでも考えられると僕は今日再度思いました。まだまだですよ。

──コンビという形でとらえてらっしゃるんですか?

竹内:コンビというかコラボレートって感じですかね。

岸部:大事にしていきたい人と思ってますよ。二人で引き出しながら一緒にやっていきたいですね。それに竹内さんはまだ謎めいたところがあるから、それを時とともに知っていったらいいとも思ってるし。僕にとっては驚きの連続の人ですよ。

──最後に今後の活動はどんなことを考えていますか?

岸部:まず、今日は3時間では全然時間が足りなかったから、今度はもっと長くやりたいと思ってます。オールナイトトークライブとかね。

竹内:これからですわ。

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