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INTERVIEW

トップインタビュー【復刻インタビュー】STAB 4 REASON(2001年9月号) - 聴けば聴くほどハマッていく様な毒素の出てくるアルバム

聴けば聴くほどハマッていく様な毒素の出てくるアルバム

2001.09.03

 唯一無二のハードコアサウンドでシーンを邁進するSTAB 4 REASONのニューアルバムが完成した、 今回はレコーディング裏話などを中心に彼らの音楽に対する思いを伺った。(interview 北村ヂン)

テンション高い所で作った方がいいものを作れる

──今までは別のレーベルからリリースをしてたわけですけど、今回LOFT RECORDSから出すことになった経緯を教えてください。

MASTER-K:僕らがこのバンドを初めて一年くらいたった頃に別のレーベルからファーストシングルを出したんですけど、その頃からISHIKAWAさんにはバンドを気に入ってもらって、色々と面倒見てもらったりしてたんですけど。それで何年かたった時に「そろそろ僕らLOFT RECORDSからどう?」みたいな話しになったら、あっさり今回のリリースが決まったんですよ。

MATSU-Q:半分くらい酔ったイキオイという説もあるけどね。

MASTER-K:まあ、本当損得関係無しで面倒みてくれてたんで。だから安心してやれましたね。やっぱり、そういう信頼関係って大事じゃないですか。

──ISHIKAWAさんによると、相当おいしいもの食べまくりのグルメ・レコーディングだったらしいですけど。

MASTER-K:そうなんですよ! レコーディング中はとにかくうまい物を食うに限りますね。高いテンションを維持する材料として。今回の勝因はこれだよ! どんだけいい雰囲気で、どんだけいいテンションで出来るかっていうのはすごい重要で。僕らのテンションが高いのはもちろんなんだけど、エンジニアの人とかもどれだけいい精神状態で僕らに接してくれるかということも関係してくるんで。

──周りに居る人の雰囲気ってどうしても自分にまで影響してきますもんね。

MASTER-K:やっぱ周りもテンション高い所で作った方がいいものを作れると思うし。その点今回はエンジニアの人もすごくノッてくれて、いい状態でやれましたね。

──レコーディングはどれくらいの期間でやったんですか。

MASTER-K:ちょうど一週間ですね。

MATSU-Q:でもこいつ(SHINNOSUKE)はずっと寝てたんだけど(笑)

──ドラムの録りは結構あっさり終わったんですか?

MASTER-K:うん一日で全部終わっちゃって、残りの六日間やることなくって、こいつず~っと昼間はスタジオの外のソファーで寝て、夜は一人で漫画読んでたよ(笑)これ冗談ぽいけどマジだからね。

KOHGA:しかも漫画はドラゴンボール限定やからね。

──なぜ今頃ドラゴンボール!?

MASTER-K:泊まってたホテルが変な所で、たまたまそこに置いてあったんですよ。

KOHGA:俺らはレコーディングしてるのに「何巻が足りない」とかブーブーいってたからね。知るかっての。

ライブで表現出来ない部分を音源では出したかった

──音的な話になりますけど、日本人が英詞で歌ってハードコアとかやってても日本人だって大体わかっちゃうじゃないですか。でも、STAB 4 REASONは音的にも、雰囲気的にも全然日本くささを感じないんですよね。

MASTER-K:ですよね。やっぱり色々と刺激を受けてきたのはむこうのバンドが多いんで。それを目指すわけじゃないけど、結果的にその辺が出ちゃうんでしょうね。

──皆さん元々聴いてきたルーツ的な音楽ってどの辺なんですか。

MASTER-K:全然バラバラですね、本当に。

MATSU-Q:ハードロックも、ヘヴィーメタルもパンクも全部好きだし。一番好きなのはT-REXとかグラムロックだったりするし。

MASTER-K:わけのわからない組み合わせかもしれないけど。各メンバーのそういう持ち味がちゃんといい感じでSTAB4REASONに影響を与えてるんじゃないかな。

──今回のアルバムも曲ごとにすごいバリエーションに富んだ曲調ですよね。でも、ちゃんとSTAB 4 REASONってわかる統一感はあるんだけど。

MASTER-K:それはやっぱボーカルやね。MATSU-Qが歌ったら、バックがどんなに遊んでてもSTAB 4 REASONになる、みたいな安心感はあるよね。

──そうですね、すごい特徴あるボーカルですよね。

MATSU-Q:一生懸命やるとああなっちゃうんです。常にいっぱいいっぱいの所で歌ってるから声を作ってられないんですよ。

──レコーディングでもハイテンションで全力投球! って感じで歌ってるんですか。

MATSU-Q:う~ん最初はそのつもりで「がんばりましょう!」とか言ってブースに入るんだけど。2、3回歌うと「もうできませ~んって」(笑)。でも今回、結構順調に録れましたよね。

MASTER-K:まあ順調だったよね。俺らレコーディングは早いですよ、自信を持って!

MATSU-Q:何をやるか細かく決めてから行くんで。

MASTER-K:全て決めてから行くんですよ。たとえばギターにしても、ここはこう弾いて、何回録り分けて、とか自分で表を作っていって、それ見ながらやるんで。スタジオに行ってからどうしよう、こうしようとか無駄な時間は使いたくないんですよ、もったいないから。そんなのは家で出来ることだから。そういうことはあらかじめ全部終わらせて、ダラダラしないでやりますね。

──レコーディングに入る前から、完成形がかなりはっきり頭の中にあるっていうことですかね。

MASTER-K:うん、まあそうだね。でもレコーディング中に起こる偶然の要素みたいなものは大事にしてるけどね。無駄なものは極力排除して、なおかつその場での閃きは大事に。

──今回ノイズっていうか、効果音的な音が色々入ってきてますよね、その辺は結構その場で作ったって感じなんじゃないですか。

MATSU-Q:その辺は結構遊んだね。

KOHGA:エンジニアの人がノッて色々やってくれて、アンプ蹴っ飛ばしたり、手作りの弁当箱みたいなの持ってきて「ガーッ」ってやったり(笑)

MASTER-K:まあサウンドは全般的にこだわって色々試してみましたね。一曲一曲、ギターの音変えたり、楽器を変えたり、エフェクター変えたりとか、マイクの位置を変えたりとか、結構色々やってるんだよね。普通に聴いてたらわからないかもしれないけど、飽きないように少しづつ音を変えてる。

──懐石料理も塩味を少しずつ変えることによって、最後までおいしく食えるみたいな。

MASTER-K:イキオイ重視であんまりこだわってなさそうに見えるかもしれないけど、実はかなり作り込んでありますよ。ライブで表現出来ない部分を音源では出したかったんで。

──エンジニアの人は今回初めてだったんですか?

MASTER-K:いや、シングルとか今まで何回もやってくれてるんだけど、楽ですよね、お互いの気持ちがわかるから。

MATSU-Q:用語のわからない注文でも擬音で行けるじゃないですか、「ガーッ」とか「ゴーッ」とか(笑)

MASTER-K:僕ら専門知識がないから、どこをどうやったらこういう音になるのかはわかんないんで。そういう抽象的な言い方でもちゃんと音に反映してくれるのはすごいありがたいですね。

スルメのようなアルバム

──最後にアルバムについて一言づつお願いします。

MATSU-Q:もう間違いなく自信作です。単純に面白いと思いますよ。他にないバンドだし、音にしても曲調にしても一曲一曲違うし。作った本人が言ってもなんだけど聴いてて飽きないよね。

SHINNOSUKE:がんばりました! 面白かったです、ドラゴンボール(笑)アルバムに関しては、初めて聴いたときより今の方がどんどん好きになってるし。聴けば聴くほどハマッていく様な毒素の出てくるアルバムですね。

MATSU-Q:スルメのようなアルバムです!

KOHGA:全曲本当に捨て曲ナシですね! 全部の曲が面白いし、聴きやすいとは思うんでいろんな人に聴いてもらえるかなと思います。

MASTER-K:まあ、僕らはそんなに変とは思ってやってないんだけど、多分他の世に出てる音源と比べたらめっちゃ変。その変な部分を素直に出してると思う。間違いなく、自分が聴いてて楽しいし、自分が本当に格好いいって勧めれるものじゃなければ出したくないし、それくらいの出来ですね。ただ、他にない音楽やから、そのまま訳わからないって感じで終わっちゃう人もいるかもしれないけど。そこで聴くポイントとしてもっと視野を広げてれれば、STAB 4 REASONの格好良さをわかってくれるんじゃないかな。で、僕らはしばらくライブで布教活動に励みます。その土地にライブしに行って、来てくれる人が一人でもいて、その子が本当に格好いいと感じてくれて、その感動を周りの友達とかに言ってくれれば、宣伝効果的には雑誌とか以上に威力を発揮すると思うからね。だから常に一生懸命やりますよ!

 

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