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回 8月15日以降の戦闘で最大の規模だった占守島の戦い

第五回 8月15日以降の戦闘で最大の規模だった占守島の戦い

2018.09.04

 
 どうも、どうもどうも。ようやく秋の気配を感じれるようになった頃でしょうか。今年の夏は暑かったですね。そして平成最後の夏ということで、いろいろ感じることも多かった気がします。原爆や終戦の日からも73年、戦争を経験したご年配も少なくなってきました。
 我々は1945年8月15日に戦争が終わったと認識してますが、正確にはポツダム宣言を受諾したのが8月14日23時で、8月15日は正午に天皇陛下が玉音放送で国民に降伏を知らせて停戦状態になった日。9月2日にアメリカ戦艦ミズーリー艦上で降伏文書に調印したのが正式に戦争が終わった時なのです。
 実際、8月15日以降にも一部部隊で特攻や武装解除に応じない、将校クラスの自決が頻発します。8月9日に日ソ不可侵条約を一方的に破って満州に侵攻してきたソ連軍は15日以降もがんがん攻めてきます。日ソ開戦はないと都合よく考えていた日本軍(関東軍)は国境線の兵力がもはや手薄で組織的な戦闘もできず、南下され放題。日本から大陸に渡った民間人にも多数の被害が出ます。
 
 そんな8月15日以降に唯一とも言える組織的な戦闘をした島があるのです。
 北海道からカムチャッカ半島に繋がる千島列島の北東端の島、占守島〈しゅむしゅとう〉です。
 
 太平洋戦争の最中に米軍の侵攻に備えて部隊を配備していた占守島。千島列島の先っちょということで、日本軍はみっちり精鋭部隊と精鋭戦車隊を配備、弾薬や食糧も豊富にあるという大戦末期の日本軍では想像できない展開。
 しかし8月15日を迎え、武装解除を始めたり、部隊によってはお疲れ様会で酒宴を開いたりしてた8月17日深夜(18日未明とも)、ソ連軍の大部隊が島に奇襲をかけてきました。日本軍守備隊は北海道方面軍から「敵が攻めてきたら自衛のための戦闘はオッケー」の命令は受けていたので、態勢を整えて即座に大反撃。
 ソ連軍は上陸できる浜が限られているため、日本軍の集中砲火を浴びて大損害。上陸できても地理を熟知している日本軍に押されまくります。ソ連軍の歩兵のほとんどは作戦の内容も特に知らされず、上陸用舟艇にぶち込まれてとにかく突っ込まされた兵隊ばかりで大混乱です。重火器も島に揚陸できてない状況で日本軍戦車部隊も突撃、これまた大混乱。
 
 ようやく夜が明けて大砲や対戦車銃を展開、戦車部隊を撃退して兵力を展開し始めるソ連軍。しかし精鋭部隊の日本軍は激戦のなかソ連軍を殲滅できるような状況まで追い込みます。そんななか司令部から日本軍には18日16時をもって積極的な戦闘は控えなさいと通達が来ます。
 実際、国としては停戦状態なので、前線の部隊が戦闘してるのはおかしいのです。マッカーサーを通じてスターリンに戦闘をやめるように頼みますが、スターリンは余裕で無視。現地ソ連軍も「日本軍の部隊のトップが降伏に来ないとダメー」とがんがん攻撃してきます。何度かの軍使を送ってようやく戦闘が終わったのが21日。日本軍の死傷者は500人以上、ソ連軍の死傷者は1,500人から3,000人と言われています。
 8月15日以降の戦闘で最大の規模だった占守島の戦い。死ななくて良かった両軍の兵士の悲しさ。
 とはいえ、この日本軍の反撃がなければもしかしたら戦後の日本地図はもう少し違ったかもしれないと言われます。北海道半分までソ連の領土になっていたのではないかと。実際、ソ連軍はこの戦いで足止めされましたが、そのまま一気に千島列島を南下、北方領土の歯舞諸島に上陸したのはミズーリーで降伏文書に調印した後、9月3日のことなのです。
 てな感じで今回のふし穴はこんなところで! ほな!
 
挿絵:西 のぼる 協力:新潮社
 
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LIVE INFOライブ情報

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10月05日(金)札幌ペニーレーン24
10月13日(土)盛岡Club Change WAVE
10月14日(日)KESEN ROCK FREAKS
10月19日(金)浜松窓枠
10月21日(日)米子AZTiC laughs
11月08日(木)京都磔磔
11月10日(土)金沢EIGHT HALL
11月11日(日)長野club JUNK BOX
11月17日(土)高松MONSTER
11月18日(日)高知X-pt.
11月30日(金)名古屋ダイアモンドホール
12月08日(土)福岡DRUM LOGOS
12月15日(土)なんばHatch
12月16日(日)広島クラブクアトロ
12月21日(金)水戸LIGHT HOUSE
12月23日(日)仙台Rensa
2019年2月8日(金)日本武道館(ツアーファイナル)

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