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トップレビュー松山千春 「北のうたたち」

松山千春 「北のうたたち」

2018.06.01   MUSIC | CD

COCP-40365
2,000yen+tax
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 1869年(明治2年)年に松浦武四郎が蝦夷地を“北海道”と命名してから今年で150年目の節目を迎えることを記念して、「北海道にゆかりのある楽曲」を松山千春自ら選曲&カバーしたミニ・アルバム。放送禁止歌としても知られる高倉健の「網走番外地」、釧路出身のバーブ佐竹がオリジナルの「ネオン川」、1972年に開催された札幌オリンピックのテーマソング「虹と雪のバラード」、旭川で育った藤圭子によるオリジナルの歌詞を一部改訂した「夢は夜ひらく」といった往年の名曲が夏目一朗(ex.CLAXON)ら腕利きミュージシャンの流麗なアレンジと千春の澄んだ歌声で蘇る。なかでも知内町出身の北島三郎が高橋竹山の半生を詠った「風雪ながれ旅」は白眉で、小山豊が奏でる津軽三味線は北の大地で荒れ狂う吹雪を想起させる激しくも妖艶な響き。土着的な千春の歌と同じく、津軽民謡もまた僕らの血を疼かせ震わせる日本のソウル・ミュージックであることを実感する。(椎名宗之)