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IN THE NAME OF HIPHOP / tha BOSS

2015.11.02   MUSIC | CD

TBHR-CD-027
3,240yen(tax in)
発売中

 THA BLUE HERBのラッパー、tha BOSSの1stソロ・アルバム。ビート提供にDJ KAZZ-K、DJ KRUSH、DJ YAS、grooveman Spot他、ゲスト・ラッパーにB.I.G.JOE、BUPPON、ELIAS、YOU THE ROCK★、YUKSTA-ILL、田我流と豪華メンバーが参加。TBH結成から17年、BOSSのリリックはどの時代にもリアルだ。M-1で「明るけりゃ明るい程、影が深まる」と真理をつき、その答えのひとつとしてM-8で「笑えねえ世を笑え」と示す。M-9では「違うってことが大前提」、そこから始めないと愛せないことを切々と語り、換起する。「HATEの迷路」にハマるな、と。最後の曲でBOSSは私たちに希望を投げかけた。「話した俺じゃなく買った方々がどう扱うかにかかってる」「主役は俺じゃなくあなただ」。そう、主役はこのCDを聴き終えたわたしと、そしてあなただ。(Rooftop:成宮アイコ)
 
 THA BLUE HERBのフロントマン、tha BOSSによる待望のソロ・アルバムが発売された。このアルバムはTBHRとして17年間、HIPHOPという言葉と音で勝負し、種を蒔き、コミュニケーションし続けた男の集大成となっている。地域や世代を問わずに長く評価され続けてきたからこそ、この豪華なMC、プロデューサー陣が日本各地から揃い、ソロ・アルバムならではのセッションが展開され続ける。その中でもM-7のより私的なリリックから、社会を憂いだM-8、M-9の流れはビートも含めてこのアルバムのハイライトと言える。その後も旧友とのM-11やfeat.がアナウンスされた段階で話題沸騰のM-12、今まで数々のマジックを起こしてきたセッションM-13など、トピックにも事欠かない。タイトル通りtha BOSSという男を聴く=HIPHOPを探求できる、そして17年間ラッパーという仕事で出逢ってきた濃い仲間と共に創りあげた2015年、日本を代表する王道のHIPHOPアルバムだ。(Loft PlusOne West:松井良太)
 
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