私は徒歩通勤なのですが、帰り道は仕事の疲れから長い道のりに感じます。このアルバムを聴いて帰るとそんな時間も足取りが軽くなり、家までの道のりがあっという間に感じてしまう魔法のアルバムです。どれも数回聴いただけで唄えてしまう、つい口づさみたくなるメロディ。キラー・チューンというわけではないけれど、どれもリード曲となるようないわゆる捨て曲なしのアルバムです。仕事をミスって少し落ち込んだり、今日着ていた洋服を褒めてもらったり、少し昔を思い出してセンチメンタルになったり、大げさなものではなく毎日感じる些細な感情を唄っています。そのどれもが日常に潜んでいるもので、聴いていて以前にこんなことがあったなと思い出したり、楽しい気持ちを倍増してくれたり。今は共感できなくて遠い国のお話のように聴こえる曲でもこれから体感するかも？ というワクワクがあったり。まさに、誰にでもある日常をドラマティックな世界に変える5人組バンド「荒ケン」のメジャー1stアルバム、堂々完成です！（Asagaya/Loft A：須田舞未）